胃がムカムカして嘔吐したり、膨満感、下痢などの症状はありませんか!?
一見、風邪が原因のようでもありますが、風邪のような鼻水や咳が出ていない場合は「胃腸風邪」の可能性があります。
胃腸風邪になると、胃腸が弱っているので、食事には気をつけたいですよね。
今回は、胃腸に優しい食べ物や食べ方などについてお話します。
和食が胃腸にオススメな理由も分かると思うので、是非読んでみて下さい!
胃腸にムカムカや膨満感が!胃腸風邪とは?
私たちが体調を崩す場合、細菌やウイルスが原因となって引き起こされるのが「風邪」です。
風邪の症状は、のどの痛みや咳などから始まり、悪化すると次第に発熱や倦怠感などの症状が現れるポピュラーな病気の一つです。
しかし、最近では一般的な風邪とは異なり、胃や腸がムカムカするような不調によって現れる胃腸風邪と呼ばれる風邪が増加してきています。
胃腸風邪の原因や種類は様々で、感染するウイルスや細菌によっては現れる症状や期間は異なります。
胃腸風邪の主な原因としては、カンピロバクターと呼ばれる細菌によるもの。
カンピロバクターによって引き起こされる胃腸風邪は、1日~10日ほどの潜伏期間を経て発熱や下痢、腹痛や悪寒、おう吐などの症状が現れます。
発症すると約5日~7日間は症状が継続しますが、時間とともに少しずつ症状は軽減されます。
一般的なウイルス性の胃腸風邪はノロウイルスによるノロウイルス胃腸炎が挙げられ、近年では細菌とは異なった特徴をもつウイルス性の胃腸風邪も増加傾向にあるため注意が必要です。
胃腸風邪で胃がムカムカする!胃腸に優しい食べ物の条件は?
胃腸にやさしい食べ物の条件としては、大きく分けて3つの特徴があります。
・消化しやすいこと
分解されやすく胃にとどまる時間が短い食べ物のこと。
胃によって分解されない食物繊維や分解されにくい脂肪分を多く含む食物、肉類は消化されにくい食べ物になります。
一例
①チーズ
胃粘膜を保護してくれえる働きがあるが、脂肪分が多い。
②お刺身
脂肪が少なければ消化はいいが、体調不良時の生ものは避けてください。
判断基準としては、「繊維質、脂肪、糖質の少ないものを選ぶ」となります。
また、食材を小さめに刻むだけでは硬いままなので、柔らかくなるようにじっくりと煮ることで、胃にやさしい料理になります。
調味料や香辛料を多用して作られた料理は胃を荒らしてしまうので、胃が疲れているときは、薄味を心がけましょう。
他にも、「冷え」は体によくなく、胃腸の温度が下がると胃腸風邪が悪化しムカムカしたりする、消化機能の低下や下痢の原因にもなるため、温かいものにしましょう。
胃腸風邪の胃のムカムカに良い胃腸に優しい食べ方
胃腸にやさしい食べ物を選べばよいというわけではありません。
その食べ方によっては、胃腸風邪以上に負担をかけてさらにムカムカしてしまう場合があります。
消化とは胃で分解することなので、よく噛んで口の中で細かく砕くことが胃腸にとって、とても大切になります。
ここでひとつ注意しておきたいのが、「胃にやさしい食べ物」と「食欲がなくても食べやすい食べ物」は違うということです。
例えば、お茶漬けや冷たい讃岐うどんは胃腸風邪でも食べやすいですが、どちらも噛まずに飲み込みやすい食べ物です。
なので、よく噛んで少しずつ食べるようにしましょう。
一度にたくさんの食べ物が胃に入ってくると、胃に負担がかかってしまいます。
胃の調子が悪いときは、よく煮込んで具材を柔らかくしたり、1日の食事回数を3回以上に分けるようしましょう。
そうすることで、1回あたりの食事量を減らすことができ、胃にかかる負担も軽減することできるので効果的です。
また、睡眠中は胃腸の働きが活発ではなくなるので、夕食から寝るまでに4時間くらい開けるのが理想的です。
胃腸風邪の時の理想的な食事は?
もし、ムカムカがひどい胃腸風邪になってしまった場合、胃腸は極端に弱っている状態です。
そのため、消化の良い食品を摂取するように心がけで胃腸にかかる負担を少なくするようにしましょう。
吐き気が強くて食欲がない場合は脱水症状の時と同様で、点滴による栄養補給が必要になります。
胃腸風邪の時は、常に胃腸へ負担がかかり、内臓としての機能が弱くなっています。
そのため、栄養吸収もままならない状態で、おう吐や下痢などの症状が長く続くことになります。
このような場合は、体力を維持することが重要になるため、「胃腸に負担のない範囲」で食事を摂ることが大事になってくるのです。
胃腸風邪を発症しているときにオススメの食べ物としては、胃腸に負担をかけずに水分補給と栄養補給を同時に摂取できる水分の多いおかゆが理想的です。
また、冷たい食べ物は弱った胃腸の負担となってしまうので、「おじや」や「うどん」のように消化がされやすい温かい食べ物を食べるとよいでしょう。
胃に優しい料理はやっぱり和食!その理由は?
ムカムカ感じる胃腸風邪から早く回復するための胃にやさしい料理としては、蒸す、煮るといった調理方法をするといいでしょう。
また、濃い味付けは胃腸には刺激が強いので、味付けは薄めにして「だし」を使うといいでしょう。
おかゆや茶碗蒸し、湯豆腐、ささみと野菜の和え物、野菜の煮物、素うどんなどの和食が胃に負担をかけず、優しい料理と言えます。
優しい料理では、添加物や保存料などの化学物質が少量で、50種類ほどの必須栄養素を過不足することなく摂取することが大切だと言われています。
これらを補うためには、豆類・胡麻(ナッツ類を含む)、わかめ(昆布やひじきなどの海藻類を含む)、野菜(緑黄色野菜などの野菜全般)、魚、椎茸(しめじなどのキノコ類)、イモ類を摂ることで、バランスの良い食事につながります。
それぞれの頭文字をとって「まごわやさしい」食事と覚えるといいですね。
これらの食材は、三大栄養素であるタンパク質・脂肪・炭水化物、さらには代謝に必要なミネラル類やビタミン類を豊富に含んでいます。
つまり、和食こそが体にやさしい食事だったのです。
弱った胃腸に優しいレシピのご紹介
和風だしで柔らかく煮た大根にそぼろあんは、胃腸が弱っていなくても食べたいオススメの和食です。
・大根と鶏そぼろあんかけ(4人分)レシピ
材料
大根の煮物:大根1/4本
かつおだし700ml
そぼろあん:鶏ひき肉50g
かつおだし200ml
醤油大さじ1
みりん大さじ1
砂糖大さじ1
片栗粉大さじ1
作り方
大根の煮物:
①大根の皮をむき、2㎝の厚さを輪切りにします。
②耐熱皿に大根が重ならないように広げて、大さじ2の水を振りかけます。
③ふわっとラップをかけ、600wの電子レンジで6分加熱してください。
④鍋にかつおだしを沸かし、大根をいれて柔らかくなるまで弱火で1時間ほど煮て完成。
そぼろあん:
①別の鍋にかつおだし、醤油、みりん、砂糖を入れて沸かします。
②鶏ひき肉を加えてほぐします。
③鶏ひき肉に火が通ったら火を止め、同量の水で溶いた片栗粉を入れます。
④その後に再び火をつけ、だまにならないように手早くかき混ぜます。
⑤最後に、大根をお皿に盛り、鶏そぼろをかけて出来上がりです。
ムカムカする胃腸風邪にかかって自分で作れない場合、周りにお願いしてみてください。
胃腸が弱った時にも和食がオススメ
いかがでしたか。
胃腸に優しい食べ物の条件や、優しい食べ方についての知識は得られましたか。
自分自身が体調不良で辛い時や、いざと言う時に家族の看病をする際にも、覚えておくと安心です。
是非、参考にしてみて下さい。