マーガリンよりバターの方がトランス脂肪酸の量は少ない

トランス脂肪酸という名前、既にご存知の方は多いと思います。

『トランス脂肪酸=マーガリン』というイメージが大きく、マーガリンを買うならバターを買うという方も多いのではないでしょうか。

そのトランス脂肪酸、実はバターにも入っているのはご存知でしたか?

マーガリンと比べますと、トランス脂肪酸の含有量は少ないのですが、少しでもトランス脂肪酸が含まれているとなると、ちょっと気になりますよね。

そして、「私は、マーガリン派!」という方必見です。

マーガリンの作り方も併せて、ご紹介します。

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トランス脂肪酸には別名があった

トランス脂肪酸には、「狂った脂肪」「プラスチック脂肪」「フランケン脂肪」と、別名がいくつかあります。

2005~06年ごろ、週刊誌などが「狂った油」、「食べるプラスチック」などと取り上げたことで話題になりました。

そのため当時、マーガリンをよく使っていた家庭では、衝撃を受けた方も多いのではないかと思います。

そんな別名を使われるほど恐ろしいトランス脂肪酸。

「なぜトランス脂肪酸が含まれた食品が、スーパーで売っているのか?」と疑問にも思います。

この別名はアメリカから来たもので、アメリカではトランス脂肪酸を使用した食品が多く、2000~02年におけるアメリカ人1人の一日あたりの摂取量は5.6gだったとのことです。

しかし、日本では摂取量は一日平均0.7gと、アメリカに比べて少ない摂取量で、WHOのガイドラインを大きく下回る為、「日本の通常の食生活では健康への影響は小さい」と判断された経緯がありました。

ただ、これはあくまで「日本の通常の食生活」ということで、摂取が高い人々のことを完全に考慮しておらず、このレベルを考え直す必要があるかもしれないと認めているとのことなのです。

では、バターにもトランス脂肪酸が入っているとのことですが、そうするとバターもいけないのかというところも含めてこの後説明していきます。

バターは天然で、マーガリンには人工のトランス脂肪酸が使用されている

実際、トランス脂肪酸とは何なのかと聞かれたら、具体的に答えられる方は多くはないかもしれません。

そんなトランス脂肪酸には、天然のものと人工のものがあります。

まず天然のトランス脂肪酸とは、天然の動植物の脂肪中に少ないですが、存在している物質です。

構造の中にトランス型の二重結合を持つ不飽和脂肪酸が存在します。

天然の不飽和脂肪酸のほとんどは、炭素間の二重結合がすべてシス型というものになりますが、これに対してトランス型の二重結合が一つ以上ある不飽和脂肪酸というものを、まとめて「トランス脂肪酸」と呼んでいます。

この天然のものが含まれている食品として主にバターがあります。

対して人工のものは、常温で液体の植物油や魚油を半固体や固体にするために、『水素添加』という加工技術によって生まれます。

この技術によって、不飽和脂肪酸の二重結合の数が減り、飽和脂肪酸の割合が増え、トランス脂肪酸が生成されるとのこと。

水素化の処理によって健康に悪影響のある脂肪酸が生成され、健康保険機関は厳しく指導している物質ですが、人工のトランス脂肪酸が含まれている食品であるマーガリン、ファットスプレッド、ショートニング等の原料として利用さています。

トランス脂肪酸が日本人に与える影響は少ないらしい!?

人工的に作られたトランス脂肪酸が人体に与える影響として、主に虚血性心疾患の発症と、認知機能の低下があるとされています。

トランス脂肪酸は心臓病のリスクとなり、トランス脂肪酸の血中濃度が低い高齢者では、脳萎縮や認知機能低下があまり起きていないということが発表されているのです。

また、必須脂肪酸であるα-リノレン酸がDHAやEPAに変換されるのを阻害するということに加えて、LDL(悪玉)コレステロールを増やし、同時に善玉コレステロールを減らします。

このことから冠動脈疾患のリスクを上げることが考えられる冠動脈性心疾患にかかる可能性が高くなるともされてます。

その他、糖尿病にかかる可能性も高くなり、メタボリックシンドロームと診断される内臓脂肪の数値を高めたり、トランス脂肪酸の摂取量が多いほど、体内で炎症が生じてアトピーなどのアレルギー症へ悪影響をおよぼす恐れがあるそうです。

さらに摂取量が多い場合には、不妊症のリスクが高まる可能性もあるそうです。

かと言って、バター等の天然のトランス脂肪酸だったらイメージ的に良さそうな気もしますが、天然か人工的かによらず、トランス脂肪酸は、LDL(悪玉)コレステロールを増加させ、HDL(善玉)コレステロールを低下させると発表されてもいるのです。

このような恐ろしいことばかりが発表されていると、摂取量が少ないから心配する範囲ではないと言われても、身体に悪影響がある物質なら、摂取することは極力避けたいと考えるのが当然ではないでしょうか。

マーガリンのトランス脂肪酸

メーカーで異なりますが、マーガリン100g中のトランス脂肪酸の含有量は、0.94~13gと、商品によってかなり幅があります。

ちなみにバター100g中のトランス脂肪酸の含有量は、1.7~2.2gです。

2003年、WHO/FAOのレポートで、トランス脂肪酸は心臓疾患のリスク増加との強い関連が報告されました。

摂取量は全カロリーの1%未満にするよう勧告されています。

成人の日本人で、1日当たり約2g未満が目標量に相当します。

この数値は、摂取が高い人々のことを完全に考慮していない数値として、指摘されています。

マーガリンのトランス脂肪酸は、油脂の加工・精製でできるもので、スナック類・クリームパン・ドーナツにもマーガリンが使われているものが多く、それにはトランス脂肪酸が含まれています。

ただし日本では、通常の食生活では健康への影響は少ないとされている為、インターネット上で反対運動がなされている他には、ごく一部の企業が「トランス脂肪酸の低減」に取り組んでいる程度で、政府や地方公共団体、業界団体は特に規制を行っていないとのことです。

2011年に商品に含有量を表示するガイドラインが発表されましたが、食品100g(100ml)あたりのトランス脂肪酸の含有量が0.3g未満である場合、0gと表示しても差し支えないと決められたようです。

バターのトランス脂肪酸は少ないのか

バターのトランス脂肪酸は天然にできるものです。

トランス脂肪酸は、バター以外にも牛乳や牛肉にも含まれます。

ですが、先ほどお話したようにバターのトランス脂肪酸は100gあたり、1.7~2.2g。

トランス脂肪酸が含まれることには変わりありませんが、マーガリンに比べると少ないということと、人工ではなく、天然であるという違いがあります。

天然の不飽和脂肪酸は、通常シス型というもので存在します。

しかし、胃が4つあることが特徴の「反芻(はんすう)動物」の、胃の中の微生物の働きによってトランス脂肪酸が作られます。

これは、牛や山羊や羊があてはまります。

そのため、牛肉や羊肉、牛乳や乳製品の中には微量のトランス脂肪酸が天然で含まれているとのことです。

と言っても、天然か人工的かによらず等しくLDL(悪玉)コレステロールを増加させ、HDL(善玉)コレステロールを低下させることも発表されていますし、「天然のトランス脂肪酸は心臓疾患に悪影響である」とも報告されています。

つまり、天然であろうとも血管に影響を与えてしまうという研究結果になったので、天然でも人工的でも同等というところでしょうか。

バターと油があれば、トランス脂肪酸の少ないマーガリンを作ることができる!

何と言われても、「マーガリンが好き!身体に影響があるのは気になるけれど、トランス脂肪酸含有量が少ないと言われるバターよりもマーガリンを食べたい!」と思っている方は、マーガリンを手作りしてみませんか。

手作りでしたら、トランス脂肪酸のことは市販のマーガリンより気にしなくて良いですし、ミキサーにかけるだけで簡単に作ることができるので、一度作ってみるのはいかがでしょうか。

材料は、3種類だけで作れてしまいます。

【作り方】

・バター 200g
・サラダ油/コメ油等(健康油) 150g
・塩 小さじ5g程度

【作り方】

①常温にしたバターをフードプロセッサーに入れ、油を少しずつ入れて、なめらかになるまでフードプロセッサーをかけてください。

②なめらかになったら、タッパー等のなるべく密閉できる容器に入れ、冷蔵庫で冷やすと出来上がりです。

ちなみに、植物や魚からとった油を精製する工程で、好ましくない臭いを取り除くために高温で処理を行う際、油に含まれているシス型の不飽和脂肪酸からトランス脂肪酸ができてしまいます。

その為、サラダ油等の精製した植物油にも微量ですがトランス脂肪酸が含まれているので、気になる方は油に関しても選んでいただいた方が良いかもしれません。

バターの方がトランス脂肪酸は少ないが・・・

「狂った脂肪」と呼ばれることもある恐ろしいトランス脂肪酸。

トランス脂肪酸を使用した食品が多い国より、日本人は平均として摂取量が少ない為、心配する範囲ではないと言うことでしたが、身体に悪影響がある物質なら極力摂取したくないと思うのが世の常です。

バターにするというのも一つの手ですが、皆様それぞれに口に合う味というのがあると思います。

「マーガリンを食べたいけれど、健康に害があるのは・・・」と感じられている方、一度、マーガリンを手作りしてみてはいかがでしょうか。