味噌の塩分を知って味噌汁の塩分濃度を計算してみましょう

日本には全国に様々な味噌があります。

味噌・白味噌・合わせ味噌。

それぞれの色が違うだけでなく、原料に使われている麹も異なり、米・麦・大豆などがあります。

麹の違いは味噌の色だけでなく、味やコク、塩分の量にもあらわれます。

見た目で「塩分が多そう」「塩辛いのでは」と思われている赤味噌は、本当に塩分が多いのでしょうか。

見た目通り塩辛いのでしょうか。

白味噌は本当に塩分が少ないのでしょうか。

白味噌は甘いというのは本当でしょうか。

実際に計算をしたうえで、検証してみましょう。

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赤味噌と白味噌の塩分の量と濃度の違い

赤味噌と白味噌のどちらの方が、塩分が多いかを聞くと、赤味噌と答える人の方が多いかもしれません。

しかし、赤味噌にも甘口と辛口があり、色で塩分の多さを判断することはできません。

例えば、赤味噌の代表と言える「仙台味噌」は辛口です。

塩分量は、100グラム中11~13グラムで濃度は12%になります。

塩辛い味噌が好きな人には、人気の味噌です。

一方、同じ赤味噌でも、関東、特に東京を中心に作られている味噌は、赤味噌でも甘口のものがあります。

江戸甘味噌と言って、甘口味噌よりも甘い、甘味噌と呼ばれ塩分濃度は5.5%です。

逆に、色は淡くても塩分の多い味噌もあります。

江戸味噌よりも色あいが淡いので、味は塩分控えめに見えますが、信州味噌は塩分が多く、仙台味噌とほぼ同じ12%です。

色は淡くても辛口で、塩辛い味噌が好き、という人に人気ですね。

関西の味噌は、甘口が多いのが特徴です。

色を白くするために、大豆の皮もむいてしまっているために、色が白くなります。

白味噌が甘いというのは、こういった関西の味噌の特徴でもあります。

具体的に塩分量を見てみましょう。

下記は、100グラム中の塩分量と、カッコ内は平均塩分濃度を示しています。

【米味噌】
<甘口>
・白/赤…5~7グラム(5.5%)
・淡色…6~8グラム(7.0%)
<辛口>
・赤…11~14グラム(12.5%)
・淡色…11~13グラム(12.0%)

【豆味噌】
<辛口>
・赤…10~12グラム(11.0%)

【麦味噌】
<甘口>
・赤…9~12グラム(10.5%)
<辛口>
・赤…11~13グラム(12.0%)

【減塩味噌】
<甘口>
・淡色…8~10(9.0%)

この一覧を見ていただくと、同じ赤色、淡色の味噌でも、甘口のものと辛口のものがあることがわかりますね。

淡色でも、塩分濃度が高いものもあります。

このことから色の濃さが、塩分濃度と関係ないということがおわかりいただけたと思います。

ちなみに、味噌の成分表示には、ナトリウム量と食塩相当量があります。

ナトリウム量だけしか表示されていないときには、塩分量がよくわかりません。

そのようなときは、

【ナトリウム量(ミリグラム)×2.54÷1000】

で計算すると、食塩相当量(グラム)がわかりますよ。

味噌汁の塩分を計算してみよう

では、実際に味噌汁にした時、それぞれの味噌を使ったらら塩分はどれくらい摂ることになるのか、計算してみましょう。

まず味噌汁を作る過程で、溶かす味噌の量から考えていきます。

基本の味噌汁は、水10に対して味噌1の割合で作ります。

甘口の味噌と辛口の味噌、それぞれの味噌汁を作って、塩分量と塩分濃度の違いを計算してみましょう。

例えば600グラムの水に対して、60グラムの味噌を溶かして味噌汁を作ります。

つまり、

【600グラム+60グラム=660グラム】

となりますので、味噌汁全体の量は、660グラムになります。

はじめに甘口の味噌汁です。

赤色でも白色でも、甘口であれば、濃度は5.5%となります。

【60グラム×5.5%=3.3グラム】

つまり味噌汁の場合、660グラム中の塩分量は3.3グラムです。

塩分濃度を計算してみます。

【3.3グラム÷660グラム×100=0.5】

甘口の味噌汁の塩分濃度は0.5%です。

味噌汁は、通常1人分150グラム程度です。

つまり1人分の味噌汁に含まれる塩分量は、0.75グラムとなります。

一方、同じ赤味噌でも辛口の場合、塩分濃度が12%となるため、味噌汁の塩分は多くなります。

【60グラム×12%=7.2グラム】

これが塩分量です。

塩分量から、塩分濃度を計算してみます。

【7.2グラム÷660グラム×100=1.09】

味噌汁の塩分濃度は1.09%です。

そのため1人分の味噌汁の塩分量は、約1.6グラムです。

豆味噌で作った味噌汁の塩分計算

味噌には、米味噌、麦味噌、豆味噌があります。

米味噌と麦味噌は、使用している人も多く、塩分の濃度もほぼ同じです。

それでは、豆味噌とは、どういう味噌かご存知ですか?

豆味噌の代表は、名古屋の八丁味噌です。

八丁味噌と聞くと、色が濃い、味も濃い、塩辛そう、というイメージを持つ人もいますね。

しかし、味噌の種類と塩分の表を見ていただくとわかるように、豆味噌は、塩分が控えめです。

実際に八丁味噌は塩辛い、味が濃いというのは、愛知県外の人の思い込みと言われています。

同じ辛口でも、米味噌・麦味噌は塩分濃度12%に対して、11%になります。

前項の例と同じように、660グラムの味噌汁を作るとして、計算をしてみましょう。

塩分量を計算します。

【60グラム×11%=6.6グラム】

塩分濃度は、

【6.6グラム÷660グラム×100=1】

となり、味噌汁の塩分濃度は1%というになります。

1人分150グラムの味噌汁の塩分量は、1.5グラムです。

計算をしてみると、塩分量の違いを感じる人もいると思います。

減塩味噌の塩分と味噌汁の塩分計算

減塩味噌は、その名の通り、塩分が控えめになっています。

減塩というだけあって、塩分の含有量は当然少なくなります。

減塩味噌は消費者の目に与えるイメージもあり、どちらかというと、赤味噌はあまり多くありません。

しかし、実際には色と塩分はあまり関係ないことからも、赤味噌でも減塩のものはあります。

減塩味噌の塩分濃度は、およそ9%です。

上の項と同じ条件で味噌汁を作ると、次のような計算になります。

塩分量は、

【60グラム×9%=5.4グラム】

塩分濃度は、

【5.4グラム÷660グラム×100=0.81】

味噌汁の塩分濃度は0.81%です。

1人分150グラムの味噌汁の塩分量は、約1.2グラムです。

やはり減塩味噌を使ったほうが、辛味噌よりは塩分を控えめにできます。

減塩味噌の効果を上げる工夫

減塩味噌を使っている人が一番気を付けることは、減塩だから大丈夫と、量を増やしてしまうことです。

いくら減塩でも、飲みすぎはやめましょう。

また、味噌汁を飲むと塩分過多になってしまう、と気にする人がいますが、ナトリウムはカリウムと一緒に摂ると、バランスが良くなります。

具をたくさんいれることで、減塩効果になります。

あまり塩辛い味噌汁ばかりを飲むよりは、減塩の味噌汁を飲んだ方が、健康に良いのは確かなことです。

味噌汁の具や飲み方を注意すれば、さらに減塩の効果が高くなります。

それから味噌の具には、必ず野菜や海藻を入れましょう。

キャベツやもやし・玉ねぎ・大根・わかめ・あおさなどがおすすめです。

卵も美味しいですが、カリウムを摂ることを目的とするなら野菜・海藻がおすすめです。

大豆食品にもカリウムが多く含まれますので、油揚げやひきわり納豆も良いです。

そして、何よりも良いのは、豆味噌です。

減塩味噌はもちろん、ナトリウム量が少ないのが特徴ですが、豆味噌はカリウムを多く含みます。

ですので、同じ食塩相当量の場合、米味噌や麦味噌よりも、減塩の効果があります。

成人男性の体内にはカリウムが200グラム、ナトリウムが100グラム含まれています。

この数値がバランスの良い状態であることが大切です。

味噌汁は、野菜・海藻・大豆食品といった具を入れることで、バランスよく摂れるように計算された献立といえます。

塩分0%の無塩味噌もある

健康を気にかけて減塩味噌を選ぶのは、今では当たり前の光景になりました。

しかし、あくまで減塩というのは、各メーカーの従来製品の塩分量から計算しての話であることがほとんどです。

ですから、はじめに出てきた味噌の塩分量の表を見ても分かるように、減塩味噌より甘味噌のほうが塩分が少ないです。

そこで、おすすめしたいのが石山味噌醤油株式会社が製造している唯一の無塩味噌です。

無塩味噌はその名の通り、一切塩を使っていません。

味噌を作る上で、通常、塩は雑菌を入れないために必要不可欠なものです。

しかし、無塩味噌は独自の特殊製法でそれを可能にしました。

ただ、やはり普段の味噌汁と比べると味気ないと言わざるを得ません。

ですから、しっかりと出汁で風味を足したり、普段の味噌と半々に混ぜることで好みの味に近づけてみてください。

すると、減塩効果は抜群なまま、美味しくいただけるはずです。

1日2杯の味噌汁で健康を目指そう

以前ですと、味噌汁は塩分の摂りすぎの原因になると言われていました。

しかし、今では味噌汁を1日2杯食べると良いと言われています。

1日2杯は塩分の摂り過ぎでは、と思われるかもしれません。

それでも大丈夫なのは、味噌汁に入っている、たくさんの具のおかげです。

具だくさんの味噌汁を1日2杯食べて、病気にならない身体を目指しましょう。

もちろん、塩分が気になる人は、味噌の塩分量の表を参考にして、自分に合った減塩の味噌を探してみて下さい。