ダイエットのためには、カロリーを消費する運動が必要だとは分かっていても、なかなかはかどらないのが実際ではないでしょうか。
寒い季節は、動くこと自体が億劫になる傾向があります。
しかし、あるコツで、よりカロリーを消費しやすい体作りができるのです。
ここでは、カロリー消費にかかわる筋肉の大切さをお伝えし、また、効率よくカロリー消費するための運動などを合わせてご紹介します。
カロリーを消費するとはどういうこと?
ダイエットを考える前に、まずカロリー消費について知りましょう。
私たちの体は、体温維持や心臓の拍動、呼吸など、生きるために必要な活動を日々行っています。
そして、生活のために体を自らの意志で動かすことを同時に行い、日々活動しているのです。
これらの活動はすべて、食事によって体に取り込んだ栄養、又はそれをもとに蓄えられたものをエネルギー源として行っています。
カロリーを消費するということは、自分の意志で体を動かすことに加え、無意識のうちに体が行っている生命維持の活動のことを指すのです。
例えば、1日外出予定がなく家でゴロゴロして過ごす、というような日があったとします。
このように体の動きが非常に少ない日であっても、生きている限りは生命維持の活動は止まることはありません。
1日中動かない日でも、生命活動を維持するためには、ある一定量のカロリーが体にとって必要なのです。
生命活動の維持、つまり生きるために最低限必要なカロリーのことを「基礎代謝」と呼びます。
カロリー消費の力は個々に違う
私たちの体がカロリーを消費する力には、個人差があります。
性別や年齢、運動量などにより、1日のカロリー消費量が変わるのです。
20代のころはいくら食べてもすぐに体重が戻ったのに、30代になったらそうはいかなくなった、というダイエットの悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。
これは、年齢を重ねたことによって基礎代謝の量が減ったことが一因といえます。
男性と女性でもカロリー消費量が違います。
女性の場合、全身の筋肉の量が男性の7割ほどと少なめですので、男性よりもやや低くなっています。
ただし、女性の場合、妊娠中や授乳中は特別で、通常よりも多くカロリーを消費しますので、カロリー摂取量を意識して増やす必要があります。
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運動を日常的に行っている方、肉体労働に従事している方は、カロリー消費量が高くなります。
自分の1日の活動量を、一度振り返ってみましょう。
ダイエット成功の裏には筋肉あり!
生命維持のための基礎代謝は、1日のカロリー消費量の約70%を占めると言われます。
実は、この基礎代謝には、全身の筋肉の量が密接に関係していることが分かっています。
しかし筋肉は、20代をピークとして徐々に低下する傾向にあります。
そのため、年齢を重ねれば重ねるほど、筋肉量が低下し、それに伴って基礎代謝量も低下してゆくのです。
年齢を重ねるほどダイエット効果を感じにくくなる、というのは当然のことなのです。
しかし、低下してゆく筋肉を意識して鍛えることで、筋肉量の低下スピードを遅らせることが可能です。
筋肉量を維持するということは、年齢にとらわれず、代謝の良い体を維持できるということです。
筋肉量のピークである20代から運動習慣を身に付けておくことが、将来の肥満や体調不良を防ぐポイントです。
筋肉の衰えを自覚されている方はもちろん、自覚はないが運動らしい運動をしていないな、という方は、少し意識された方が良いでしょう。
ダイエットするなら食べた方がいい?
筋肉を付けるためには運動することが必要ですが、その前に、筋肉の元となる栄養を摂取することが大前提です。
ダイエットをしたいからと言って栄養を十分に摂取しないまま運動することで、体に必要な筋肉をエネルギーとして消費してしまうため、むしろ筋肉を付けるには逆効果です。
筋肉を作るたんぱく質を、食事にバランスよく取り入れることで、初めて運動の効果が表れるといえるのです。
たんぱく質は、肉、魚、卵、大豆製品などに多く含まれます。
ただ、食事から十分なたんぱく質を摂ろうとすると、カロリーもそれに伴って高くなりがちです。
肉類は、脂を多く含む部位は避け、揚げるよりも焼く、ゆでるなど、調理方法を工夫しましょう。
たんぱく質を多く含む食材の中でも、大豆製品は植物性のたんぱく質であり、低脂肪、高たんぱくです。
カロリーを抑え、たんぱく質はしっかりと摂りたい方にはもってこいの食材といえます。
むやみに食事を抑えるのではなく、必要なものはしっかりと摂り、筋肉をつくりましょう。
カロリーを効率よく消費するには○○を鍛えよう!
カロリーを消費しやすい体にしダイエット効果を上げるには、筋肉を付けることが大切です。
体に存在する筋肉のうち、特に大腿部の筋肉を鍛えることは、全身のカロリー消費量を上げるために効果的な方法です。
大腿部の筋肉量は、男女共にそれほど差がないと言われていますので、女性には特に鍛えて頂きたい部位です。
大腿部を効果的に鍛えるには、ウォーキングやランニングはもちろんですが、自転車をおすすめします。
日常生活の中で、自転車に乗る機会を増やしてみましょう。
トレーニングジムを利用して、エアロバイクに取り組むのも良いですね。
また、日常生活の中で気軽に取り組める「ながらスクワット」もおすすめです。
歯磨きをしながら、家事をしながら、いろいろな場面で手軽に取り組める筋力トレーニングです。
以下のことに注意しながらやってみましょう。
・猫背にならない
・ひざがつま先よりも前へ出ないように
・膝を曲げる時はつま先と同じ方向へ
・かかとを浮かせない
スピードはゆっくりめで構いませんので、ひとつひとつの動作を正確に行いましょう。
はじめはきついですが、毎日行っているうちに筋肉がしっかりと付き、より運動効果が高まります。
ダイエットを成功させる食べ方、動き方!
ダイエットという言葉からイメージするものは、食欲との闘い、という図でしょうか。
食欲は生き物の自然な欲求ですので、完全に抑えることは不可能です。
自分の年齢や活動量に見合った必要なカロリーは、1日の食事でしっかり摂りましょう。
間食や嗜好品などをついつい摂ってしまう方であれば、それらの余分な摂取カロリーを抑えるだけでも、十分に効果が得られます。
食事で調整したい場合は、食事の回数を減らすのではなく、1食当たりのカロリーを少し減らす方法を取りましょう。
主食の代表であるご飯1膳は約230kcalです。
例えば1日3回の食事のうちのご飯のみをいまの2/3の量に調整する、つまり1日当たりご飯1膳分のカロリーを減らすだけで、計算上は1ヶ月で1kgのダイエットをすることが可能です。
しかし、先にも述べたように、ダイエットには食事を制限する以外にも方法があるのです。
それは、運動によりカロリー消費する力を付ける、という方法です。
日頃から筋肉を意識して運動し、食べたものをエネルギーに変える力が増すと、若い頃と変わらない量の食事をしていても、太りにくくなります。
また、筋肉がしっかり付くことで体を動かすことが苦でなくなり、より一層行動的に過ごせるようになります。
食事を制限するダイエットと大きく異なる点は、精神的にストレスを抱えにくいという点でしょう。
食べることを楽しみ運動を組み込んだダイエットは、食欲を抑えることを中心としたダイエットに比べ、リバウンドが少ないようです。
楽しみを持ちながら、前向きなダイエットを!
食べることは、カロリー摂取すること以外にも私たちに大きな影響を与える行為です。
美味しいもの、好きなものを食べることで脳が幸福を感じますし、それが精神の安定にもつながります。
精神が安定していることで、やる気や継続する根気が生まれますので、ダイエット中は我慢しすぎず、是非食事を楽しんでいただきたいものです。
体を動かす習慣を付け、美味しく食べる時間を大切にし、気持ちよくダイエットに取り組みましょう。