成人の女性は、1日におよそ2000kcalを必要としています。
単純に計算すると、一食が600~700kcalにするのが理想ですが、朝食を抜いてしまったり、逆に間食をすることがあります。
昼食がビュッフェで食べ過ぎたから、夜は軽めにと言うこともありますよね。
それでは、実際に一食分としてどれくらいのエネルギーは最低限必要なのでしょうか。
私たちが健康に生活するために、1日にどれくらいのカロリーを摂っても大丈夫なのでしょうか?
今回は、私たちにとって一食に必要なカロリーと食事についてのお話です。
脳が必要な一食のカロリー
皆さんは朝食をしっかりと食べていますか?
最近は、小学生や中学生でも朝食を食べない子どもが増えています。
親が夜遅い仕事で、朝は寝ているから作ってもらえない、と言う家庭も増えているようです。
もちろん、ほとんどの家庭では、親は仕事で夜遅くても朝起きて朝食を作ったり、あらかじめ朝食を作っておいてもらえるから、食べて学校へ行くという子どももいます。
中には、海外の家庭のように朝食はシリアルや、菓子パンのため、購入してあるものを勝手に食べて学校へ行くという子どももいます。
あう国民的アニメのように、朝から家族がそろって食卓につき、ご飯に味噌汁・お漬物・焼き魚と言う家庭は珍しくなっています。
しかし、子どもはもちろん、私たちが昼間仕事をしたり家事をするためにはエネルギーが必要です。
そのためには、朝食もしっかりと食べることが大切です。
朝食一食でも、できるだけ昼食までに必要なカロリーを摂らなければなりませんね。
私たちの脳は、糖質だけをエネルギーにします。
私たちの脳が1日に必要な糖質は12gです。
糖質は1g4kcalのため、12gは48kcalです。
最低でも一食の食事で糖質から4g、16kcalのエネルギーを必要とします。
糖質オフダイエットなどせずに、しっかりと脳に栄養となるエネルギーを与えてあげましょう。
活動で違う一食のカロリーはどれくらい必要?
糖質の他にも、私たちは身体を成長させたり、健康を保持させるために、エネルギーを必要とします。
糖質以外では、たんぱく質や脂質からもカロリーを摂ることができます。
成人女性は、生きるだけで必要な基礎代謝が1日1100~1150kcalになります。
まずは生命を保つためだけにも一食366.6kcal、370kcal以上は必要ですね。
さらに活動をしますが、1日中軽い活動をしているだけでも、基礎代謝に1.4倍以上のカロリー摂取を必要としています。
基礎代謝が1100kcalの人なら1540kcalが必要です。
ダイエット中で間食をしないという人でも、一食513.3kcal、一食に必要なエネルギーはおよそ520kcalになります。
しかし、私たちは生活をしているだけでなく、家の内外で様々な活動をしています。
軽い活動なら一食520kcalぐらいですが、普通に仕事と家事をこなしたり、子育てと仕事をこなしていると、さらにエネルギーが必要になります。
活動が高くなるにつれて、消費カロリー量も高くなり基礎代謝の1.75倍のエネルギーが必要です。
基礎代謝が1100kcalの人なら1日で1925kcal、一食に必要なエネルギーは641.7kcalになります。
間食をする人でも600kcalは摂りましょう。
さらに、配送や運送の仕事、営業で歩き続ける仕事や定期的に運動をしている人なら、基礎代謝の2倍になり2200kcal、一食で733.3kcalになります。
一食のカロリーが700kcal以上摂っても、必要量内で摂りすぎにはならないということですね。
性別・年齢別で違うカロリー消費に必要な一食のエネルギー量
学校給食では、中学生の給食一食のカロリーを700kcal前後で設定しています。
中学生は最も成長著しい時期で、女子でも運動部の子なら1日2820kcal、一食で940kcalを必要とします。
運動部の男子中学生なら3040kcalで一食1013.3kcal、男子高校生なら1日3220kcal、一食1073.3kcal、ハードな部活ならさらに多くのエネルギーを必要とします。
そこで、学校給食では1人当たりのカロリーを700kcalと設定していますが、成長期の子どもたちにとっては、十分とは言えません。
しかし、部活をしていない子や、子どもたちが間食をすることを考えて、700kcalと設定しているようです。
成人女性の場合は、一食が500~700kcalと活動によって必要とするエネルギー量が違いますが、成人男性になると、さらにエネルギー量は多くなります。
成人男性の場合は、1日に必要な基礎代謝が1520~1530kcalで、1日に必要なエネルギーは低い人で2128kcal、高い人で3040kcalを必要としています。
建築現場や運送業など、力仕事をしている人なら、1日に必要なエネルギーは3040kcalになり、一食1013.3kcalです。
一食で1000kcal食べても大丈夫ということですね。
成人男性には、中学生男子と同じくらいのエネルギーが必要となり、男性はそれだけ大きな体を維持するためには、多くのエネルギー量が必要ということですね。
このように活動によっても、必要なカロリーは違いますが、性別・年齢別の違いによっても消費カロリーが違い、必要とするエネルギーが違ってきます。
一食で必要以上にカロリーを摂ってしまったら
皆さんはバイキングやビュッフェに行きますか?
食べ放題はお好きですか?
一食1,980円、2,980円で食べ放題やビュッフェ、バイキングといわれているお店がたくさんあります。
銀座の有名なお寿司屋さんでもランチ時に4,000円、5,000円でお寿司の食べ放題をやっていますね。
しかし、食べ放題の時に私たちは必要以上の量も食べてしまいますね。
食べすぎて必要以上のカロリーを摂ってしまったらどうしましょう。
運動をしますか?
それとも夕飯を抜きますか?
ついやってしまうのは、夕飯を抜いてしまうということです。
しかし、人間の身体は糖質をグリコーゲンという形で肝臓にとどめるのは、一食で4gのため、夕飯の4gも必要です。
さらに余分に取った糖質は脂肪になってしまいます。
お寿司の食べ放題や、パンの食べ放題は、まさに糖質の摂り放題ですね。
肝臓に蓄えられた4gのグリコーゲンはその後3~4時間後にはなくなってしまいます。
夕飯を抜くと脳が糖質不足になってしまいます。
そのままでは脂肪は燃えることなく、糖質だけが不足します。
そこで、脂肪に変わってしまった糖質を、もう一度糖質に戻さなければなりません。
糖質に戻すためには、15分以上の運動をすることが必要になります。
運動といっても、食べすぎで動けない、少し早歩きの歩き方で歩くだけでも良いです。
都内のお店なら、いつも乗るお店の最寄り駅から電車に乗らずに、一駅先まで歩いてみましょう。
郊外のショッピングモールなら、モールの中を少し早歩きしながら、ウィンドウショッピングを楽しみましょう。
階段を頑張って上り下りしても良いです。
いつもはエスカレーターやエレベーターを使ってしまうオフィスビルでも、仕事場まで頑張って階段で登りましょう。
一食で必要以上のカロリーを摂ってしまった、と感じたらしっかりと運動をし、不要な脂肪を蓄えないようにしましましょうね。
一般のランチのカロリーはどれくらい
ファミレスや定食屋さん、持ち帰り弁当の定食や丼物のカロリーは、一食550kcalから750calになります。
しかし、同じランチでもおかずやご飯の量、調味料でカロリーが変わってしまうことがあります。
毎日デスクワークで、あまり動かない成人女性なら、一食に必要なエネルギーは600kcalくらいになります。
この場合は、ご飯を小ライスにしてもらったり、油の少ないおかずを選ぶなどの工夫をしてみましょう。
カロリーにこだわらず、野菜から食べるなどの工夫をしてみても良いですね。
給料日前でお財布が淋しい時、栄養のバランスを考えずに、安価でお腹いっぱいになるハンバーガーやラーメン、カレーなどを選んでいませんか?
しかし、そんな時でも、ハンバーガーや背脂がたっぷりのったラーメン、社員食堂のカレーを選ぶのは止めましょう。
ハンバーガーは、単品ならカロリーは260~360kcalと気になるほどではありませんが、ここにセットメニューで、ポテトやナゲット、飲み物を加えると、一気に650kcalくらいになります。
ミルクやカフェオレでも600kcalを超えますが、その代わりにジュースを注文してしまっては、さらにカロリーが高くなってしまいます。
ラーメンも同じで、いくらチャーシューラーメンにしていないから大丈夫といっても、背脂がたっぷりのったラーメンの汁を、きれいに飲み干すと1000kcal近くなってしまうラーメン店もあります。
専門店のスパイスから作るカレーは、ダイエット効果が期待できます。
しかし、ルーを使うカレーは600kcal前後ですが、ほとんどが脂質の塊なのです。
カレーは美味しいですが、カロリーだけではわからない、肥満要素が入っています。
最も危険なのが、軽く済ませるつもりで、カップ焼きそばを食べてしまうことです。
カップ焼きそばは1つ食べても、それほど満腹感を感じることがありませんね。
野菜や肉などもほとんど摂ることができません。
栄養価は糖質と脂質ばかりですが、一食で600kcalを超えます。
カロリー以外にも野菜不足、繊維・ビタミン不足と太る要素がたくさん入っていますので、カップ焼きそばで済ませるということだけはやめましょう。
一食に必要なカロリーが摂れないとどうなる?
例えば、インフルエンザやノロウイルスなどで食事ができない、嘔吐や下痢をしてしまう、食欲がないということがあっても、数日くらいなら人間の身体にはあまり害はありません。
それでも、脱水を起こさないように、経口補水液をとったり、症状がひどくなると点滴などを受けることもありますね。
私たちには毎日の命をつなぐために、必要なカロリーがあります。
それが基礎代謝です。
ダイエットをしているときに、停滞期になるとファスティングというのを勧めていることがあります。
健康的な体型で、決して肥満ではないのに、痩せたいとおもっている人にとって、ファスティングは危険になることもあります。
専門の医師や管理栄養士の指導によるダイエットは、肥満が健康被害につながることを原因としているものです。
その場合でも、不必要な絶食を勧めることはしません。
運動を併用しながら、不要な間食などを減らして体重を落としていくことを指導します。
ファスティングをするときも、医師の管理下で行うなど危険がないようにします。
ファスティングは、必要な糖質が不足することがあり、脳が働かなくなる原因になります。
脳貧血などを起こします。
立ちくらみが事故につながることもあります。
若い女性の場合は月経の異常につながり、ホルモンがバランスを崩して、不妊の原因や骨密度の低下につながります。
失敗するとリバウンドしてしまい、以前よりも太りやすい身体になってしまいます。
一食分を置き換えて、というダイエットも良くありますが、糖質が入っていない0kcalのものに置き換えるのだけは、絶対に止めましょう。
特に、朝食を抜くことは低体温にもつながり、基礎代謝も下がり、ますます痩せにくい身体になってしまいます。
一食の食事を大切に
食事は大切です。
朝・昼・夜とどれを抜いても、私たちの健康を維持することはできません。
毎日忙しい、疲れたと食事をおろそかにしていませんか?
手抜きをしてカップ焼きそばで済ませてしまう人もいるでしょう。
毎日の食事の支度が大変で、冷凍食品やレトルトの食品に偏ることもありますね。
しかし、私たちが生きているのは、私たちの身体が必要とするエネルギーを毎日とっているからです。
給料日前でも、お財布が淋しくても、栄養のバランスを考えて食事を選ぶ工夫をしましょう。
一食の食事を大切にして、カロリーだけでなくバランスの摂れた食事をしましょう。