日本人に昔から馴染のある「玄米」と「味噌汁」だけで痩せた!と評判のダイエットがあります。
具体的にどのようにすればいいのか、なぜ痩せられるのか、このダイエット法で痩せられる人にはどんな特徴があるのか、などについて今回はお話しいたしましょう。
玄米と味噌汁の生活で痩せたって本当なの?
○○を食べて痩せた!というダイエットには、さまざまなものがありますよね。
評判の玄米ダイエットもそのひとつ。
毎日3食玄米を食べるだけで、飢餓感なく痩せられるというのです。
具体的にはどうするのか、ご紹介いたしましょう。
①1日に玄米2合を食べる
1合でご飯茶碗約2杯分ですから、2合ですと4杯分はあります。
これを1日に2~3食、あるいは間食も含めて食べきればOKです。
糖質制限ダイエットで主食は少なめか、抜きにするのが大流行なのに対し、十分過ぎると言っていいくらいの量です。
②味噌汁をたっぷりの飲む
味噌汁を出来るだけ沢山飲みます。
具だくさんにして栄養バランスを補い、満足出来るボリュームを出しましょう。
③おかずはほぼ無くても大丈夫
「おかずはたっぷり、主食は無しか少なめ」が昨今のダイエットの主流ですが、玄米ダイエットはまるで、その流れに逆行するかのように、塩、ごま塩、とろろ昆布、梅干しなど、おかずと呼べないレベルのものをいただくだけで十分です。
このように玄米ダイエットは、「玄米と味噌汁をたっぷり、おかずはほとんど要らない」のが基本スタイル。
どうしてこれで痩せられるのでしょうか。
たっぷり玄米+味噌汁で痩せた!という人に共通の特徴とは?
玄米と味噌汁をたっぷり摂るだけで痩せた人には、ある特徴が潜んでいます。
①もともと肉や脂っこいものが大好き
玄米ダイエットを始める前まで、肉や揚げ物など脂っぽいものが大好きで、野菜や海藻はあまり食べなかったという方が痩せる傾向にあります。
もともとカロリーが高く、栄養に偏りのある食生活だったのが、このダイエットにより栄養バランスがとれ、体質が改善された結果です。
玄米にはビタミン、ミネラル、脂質、タンパク質、炭水化物がバランス良く含まれ、玄米だけで1日に必要な栄養素のほとんどが摂れる完全栄養食といわれています。
また味噌汁の味噌にも大豆タンパクをはじめとした豊富な栄養が含まれているうえ、具だくさんにすればさらにビタミンやミネラル、タンパク質などの栄養が補給できます。
こうして玄米+味噌汁だけで十分栄養バランスのとれた食事になるため、おかずを必要とせず、体質が改善されて痩せるのです。
②食物繊維が足りず便秘気味
肉や脂っこいものばかり食べていると、食物繊維が足りずにどうしても便秘がちになります。
玄米には白米の5倍の食物繊維が含まれていますし、温かい味噌汁にも血のめぐりを良くして代謝をアップさせ、体を内側から活性化させる働きがあります。
そのため腸のぜん動運動を促し、体外へ排出させる作用が高まるため、便秘が解消されて痩せるのです。
③早食い・大食い
もともと早食いだったり大食いだったりする方が玄米を食べ始めると、よく噛むようになるため、量が減っても満腹感を得やすくなります。
また、味噌汁を飲むと水分でお腹が膨れるため、早く満腹感を得られます。
おかずらしいおかずがなくても十分食べごたえがあるため、満足できる食事となるです。
このように玄米+味噌汁にすると、食事全体の量が減らせるため痩せるのです。
玄米と味噌汁で痩せた人に見られる嬉しい変化とは?
玄米と味噌汁で痩せた人には、単に痩せただけではない、嬉しい変化が見られるようです。
①体質が改善される
玄米と味噌汁はどちらもデトックス効果が高く、体の中の老廃物や毒素が排出されるために代謝率がアップし、脂肪が燃焼されやすい体になります。
そのため食事をとってもすぐにエネルギー変換され、太りにくくなります。
さらに、おかずが少ないためカロリー摂取が減り、代わりにタンパク質が効率よく筋肉を作り出すために、贅肉のない引き締まった体つきになります。
②スイーツや加工食を欲しがらない体に
玄米ダイエットを続けると、体質が自然に改善されるためか、不思議と甘いものや添加物にまみれた加工食品を欲しないようになるといいます。
それまでジュースやコーラを好んで飲んでいた方も、飲みものはお茶か水にシフトしていくようです。
甘いお菓子が好きだった方も、その甘みがきつすぎると感じるそうです。
③体調が上向き、動きやすい体に
それまで吹き出物やアレルギー症状に悩まされていた方の中には、玄米ダイエットで体調が良くなったという方もいるそうです。
また筋肉質になってくるせいか、それまで運動嫌いだった方が歩いてみたくなったりエクササイズをしたくなったりするそうです。
全てが善き方向へと動き出すのですね。
日本人にとって最強のパワー!玄米+味噌汁の食生活
日本人の食の原点ともいえるご飯と味噌汁ですが、現代のような精白されたお米は長い間上流階級の食べものであり、一般庶民はみな、糠がついたままの玄米や粟やひえなどの雑穀を主食としていました。
鎌倉時代、武士の食事は一汁一菜だったといわれています。
1日になんと5合もの玄米を食べ、加えて味噌汁、わずかな魚の干物が食事の全てでした。
かなりな粗食であるにもかかわらず、幕府を作り上げ、野山を駆けめぐる体力が十分に備わっていたのは、玄米に疲労回復と代謝アップを司るビタミンB1が豊富に含まれていたからです。
大切なたんぱく源は玄米から得ていたのはもちろん、魚の干物や味噌汁の大豆タンパクからも補給していました。
特に味噌は発酵食品であるため栄養が豊富で、しかもバランスがとれています。
玄米食と味噌汁だからこそ、一汁一菜でも十分といえるのです。
当時に比べると現代の食卓はまさに百花繚乱といっていいほど、さまざまな食材に溢れていますよね。
しかも我々現代人の運動量は、トップアスリートでもない限り鎌倉武士に遠く及びません。
太るのは自明の理といえます。
そこで、食生活をシンプルに、鎌倉武士のような玄米と味噌汁だけに絞ったら「痩せた!」となるのは当然のことかもしれません。
飽食のあまり付いた贅肉を、玄米と味噌汁生活でスッキリ落としてみませんか。
玄米+味噌汁は経済的にも嬉しいダイエット!
玄米+味噌汁の食生活を続けると「痩せた!」と実感するだけではなく、経済的にも嬉しいダイエットであることが判明します。
入会金が何十万円もするスポーツクラブに入るわけではありませんし、毎日高価なプロテインを飲み続けることもありません。
白米を玄米に切り替えるだけですから、新たに何かを用意する必要がないのです。
またおかずを作る手間暇がかからないため、忙しいかたにもぴったりなダイエット法です。
前日夜に玄米を多めにセットしておけば、翌朝の朝食用と昼食用が同時にまかなえます。
お昼はぜひ、玄米おにぎりにしてください。
梅干しや昆布、おかかなど伝統的な具材が合います。
また、炊き込みご飯にすると玄米はとてもおいしくいただけます。
食物繊維が豊富で体に良いきのこ、ひじき、塩昆布、ツナ缶・サバ缶等と炊くと、一度にたくさんの栄養素が摂れるうえに、昼食のおにぎりにそのまま使えるため便利です。
夕食時には味噌汁を具だくさんにしてボリュームを出すといいでしょう。
特に不足しがちなタンパク質を補うためにも、豚肉を入れて豚汁にしたり、豆腐や油揚げで大豆タンパクを取り入れるのがおすすめです。
シンプルだからこそ飽きが来ないよう、いろいろ工夫してみましょう。
玄米の低GI+味噌汁の満腹感で「痩せた!」が実感できるダイエット
痩せたと実感しやすい玄米+味噌汁ダイエットですが、実は玄米は高カロリーなのをご存知でしょうか。
白米と比較してみました。
・白米100g 168kcal
・玄米100g 165kcal
あまり違いがありません。
糖質も比較してみましょう。
・白米100g 34g
・玄米100g 37g
こちらもあまり違いがありません。
それどころか玄米のほうが糖質が高めです。
にもかかわらず玄米がダイエットに向くのは、食物繊維の多さともう一つ、理由があります。
それは玄米のほうが低GI値だからです。
・白米のGI値 84
・玄米のGI値 56
GI値とは、食後の血糖値が上昇するスピードを表した指数で、スピードが速いとGI値が高く、太りやすいといえます。
反対にスピードが遅いとGI値が低く、太りにくいといえるのです。
玄米は食べた後も血糖値の上昇が緩やかであるため脂肪が蓄積されにくく、エネルギーとして燃焼されやすい体に改善できます。
そのためダイエットに向いているのです。
さらに味噌汁にもダイエット効果があります。
まず、具材のボリュームと水分とで満腹感が得られやすく、食事量が減らせます。
また、味噌が低カロリーなうえ、整腸作用のあるサポニンや大豆ペプチド、脂肪蓄積を防ぐコリンなどを含んでいます。
そのため玄米+味噌汁を続けていれば、ぶよぶよした脂肪が落とせ、引き締まった体に変えられるのです。
健康になれる玄米と味噌汁ダイエット
昔から日本人になじみのある玄米と味噌汁を食べ続けていれば、知らず知らずのうちに栄養バランスのとれた健康的な体質へと変化できるのが、このダイエットの嬉しい特徴といえます。
また、お金をかけずに痩せられる経済的なダイエットでもあります。
白米を玄米に変え、いつもの味噌汁を作るだけと簡単です。
ぜひお試しになってはいかがでしょうか。