年々、付きやすく、落ちにくくなってきました。
これは体に付く、贅肉の話です。
夏が過ぎて秋になると、気候が気持ち良くなり、同時に食欲がわいてきますね。
すると、自分の体にとって、必要以上のカロリーを摂りがちです。
気づけば、5kgくらい、あっという間に増えてしまった、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、ダイエットのために必要な消費カロリーやその方法をお伝えします。
余分なカロリーはどこへ?
そもそも、食べたものは、どのようにしてエネルギーになり、そしてどのように体に蓄積されるのでしょうか。
その流れを見てみましょう。
食べたものは、口から十二指腸までの間でまず消化されます。
そして、小腸から、初めて、栄養として体に取り込まれます。
小腸から体内に入った栄養は、エネルギーに変わり、体の各器官で使われます。
必要以上に体に取り込まれた養分は、いざというときの燃料として、体脂肪として蓄えられます。
体にとって、飢餓状態になっても困らないような仕組みになっているのです。
そんな脂肪ですが、その量が過ぎると、肥満につながり、様々な病気を引き起こす恐れがあります。
自分にとっての適量を意識せずにそれを超える飲食を続けたり、摂取したカロリーに対しての活動量が少ない生活を続ければ、脂肪が蓄積するのも当然ですね。
見た目の印象が変わるのが、3~5kgの増量と言われます。
自分で見た目が気になったり、他人から指摘されるようになったら、ダイエットが必要なタイミングなのかもしれませんね。
脂肪5kg分のカロリーを消費するためには?
脂肪が付くのは、どうやらあっという間のようです。
ところで、私たちの体についた脂肪というのは、どのくらいのエネルギー量を持つものなのでしょう。
1カロリーとは、1Lの水の水温を1℃上昇させることのできるエネルギー量を言います。
人の体に付いた脂肪1gを燃やすには、その7倍の7カロリーが必要と言われます。
という事は、脂肪1kgを燃焼させるために必要なカロリーは、その1,000倍の7,000カロリー、そして、5kgの脂肪を燃焼させるには、その5倍の35,000カロリー…。
どうも、カロリーだけ見ていると、脂肪を落とすという事は生半可なことではない気がしてきますね。
そんな時は、月、週、日単位の、確実に実現できる目標を立てましょう。
例えば、5キロのダイエットをするために、5か月の期間を設定する、とします。
すると、ひと月に1kg分、7,000カロリー消費する必要がありますね。
一週間で1,600カロリー前後、一日では約230カロリーの消費が必要、となります。
230カロリーというと、およそご飯一膳分です。
ゆえに、一日にご飯一膳分の運動、または食事量を調節すればよい、ということになります。
具体的に目標設定すると、なんだか取り組みやすくなりますね!
特性を生かして効率よくダイエットを!
男性と女性とでは、体に付きやすい脂肪の種類が違います。
ですから、男性と女性、ともに5kgのダイエットを始めようとしたとき、全く同じ方法では、カロリー消費が非効率的なものになってしまう可能性があるのです。
まずは、それぞれの特性を知りましょう。
男性は、脂肪の種類としては、内臓脂肪がつきやすい傾向にあります。
一見スリムなのに、おなかだけが気になる、という方も多いですよね。
一方、女性は、子宮を守るため、おなか回りの皮下脂肪が付きやすくなっています。
子どもを育むため、体温の維持も必要ですので、ホルモンの影響で皮下脂肪が付きやすいのです。
内臓脂肪と皮下脂肪、この二つの違いは、燃焼する順番です。
人が活動すると、まず内臓脂肪が使われ、皮下脂肪は最終的に使われます。
皮下脂肪は生命維持に必要な脂肪である、ということも、使われにくい理由のようです。
また、筋肉量にも男女の差があります。
体全体の筋肉量は、男性:女性=10:7と言われます。
しかし、体の部位によって、例えば下半身の筋肉量などは、性差は見られない、との報告もあります。
酸素を味方に!女性の5kgダイエット!
女性は男性に比べて、比較的燃焼しにくい「皮下脂肪」が多めな傾向にあります。
また、体の部位によっては、男性よりも筋肉量が少ない、という特徴がありましたね。
ですから、同じ5kgのダイエットをするためには、女性の体に向いている方法で、効果的にカロリーを消費しましょう!
まずは、燃えにくい皮下脂肪を効果的に燃やす、「有酸素運動」をお勧めします。
有酸素運動は、深く呼吸しながらたっぷりと酸素を取り込んで行う運動です。
この有酸素運動は、20分以上の時間をかけることで効果が高まります。
有酸素運動は、日常の生活の動きの中で行いやすい運動です。
ウォーキング、ランニング、階段昇降、平坦な場所でのサイクリング、などがあります。
例えば、ウォーキングならば、230カロリーの消費のためには80分ほど必要です。
一度にまとまった時間が取れない方も多いでしょう。
車や電車を使わず歩いてみる、などの工夫をして、今よりも歩く時間を意識して作るだけで、十分効果が期待できますよ。
また、筋肉が少ないと言われる女性の方には、併せて筋力トレーニングを取り入れることをお勧めします。
上半身はプヨプヨとした皮下脂肪が付きやすく、動きも少ない傾向がありますから、腕立て伏せやダンベルなどを使ってみましょう。
下半身は男性と差のない部分であり、基礎代謝を上げるのには良い部位ですから、スクワットなどが良いでしょう。
家事をしながら、歯磨きしながら、子供を抱いたまま…いろいろな場面で、ながら運動を取り入れてみるのも気軽で良いですね!
男性は筋肉を生かしたダイエットを!
女性に対し、男性は、「内臓脂肪」がつきやすい傾向にあります。
年齢を重ねるほどに、おなかが気になる方が多いように感じます。
しかし、男性に付きやすい内臓脂肪は、運動することで比較的落ちやすい脂肪、と言えます。
ですから男性は、体についた筋肉を生かし、筋力トレーニング中心の「無酸素運動」を積極的に行い、5kgのダイエットを目指しましょう。
無酸素運動は、正しく行えば短時間でも消費するカロリーが高めですから、燃焼しやすい内臓脂肪を減らすには非常に適した運動ではないでしょうか。
筋力トレーニングは、ジムなどの施設で適したマシンを使用して行うのが一番の近道でしょう。
しかし、忙しかったり、近辺に施設がない、などの理由でそれがかなわない場合は、家庭で筋力トレーニングをする習慣をつけましょう。
女性と同様、「ながら運動」として生活に取り入れるのが、一番長続きするコツかもしれません。
また、併せて、生活の中でなるべく意識して体を動かすのが、ダイエットのコツです。
通勤に自転車を使ってみる、休日に運動の時間を取り入れるなど、一つでも習慣を変えてみましょう。
気分も変わり、新しい気づきが生まれるかもしれません。
健康的にカロリー消費して5kgダイエットを目指そう!
ダイエットというと、食べ物を減らすことで我慢したうえで行うもの、というイメージがありませんか?
もちろん、適正な量以上についつい食べてしまう、それを自覚している方にとっては、食事量を減らすダイエットは正しいものですね。
例えばご飯を二膳食べていた方が一膳にするだけで、一日の摂取カロリーが230カロリー減り、5か月後には5kgのダイエットができる計算ですから、食べ過ぎの方には正解ですね。
しかし、特に近年の若い世代の方々は、むしろ食べない事での栄養不足が指摘されるほどです。
栄養不足な体には、将来様々なリスクが潜みます。
ですから、むやみに食べる量を減らすことはやめましょう。
自分の体にとって必須な栄養素を知り、しっかりと食べたうえで、運動をして減量する、これが体にとっては必要です。
炭水化物・たんぱく質・脂質、そして食物繊維をバランスよく摂りましょう。
特に、体の組織を作る元であるたんぱく質は、筋肉をつけるためにも欠かせません。
速やかにエネルギーに変わる炭水化物も、適量、摂りたいですね。
脂質は、加工品などの食べ物に、見えない形で含まれる割合が多いものですから、あまり意識して摂らなくても良いかもしれません。
一方、食物繊維は豊富に摂りましょう。
体の調子、腸の環境を整える大切なものです。
しっかりと食べ、運動を取り入れ、すこし長い目でダイエットに取り組むことをお勧めします!
自分の体をよく知って無理のないダイエットを!
5kgのダイエットのための様々な例を挙げてみました。
私たち、生物に備わった、適量の食べ物を摂取してそれをエネルギーに変えて動く、この機能を活かさない手はありませんね。
食欲をあまりにも我慢してしまうと、気持ちの面で続かず、失敗しがちです。
美味しく適量を、時には少し多めに食べることを存分に楽しみましょう。
そして、自分に合った運動のスタイルを研究して、ぜひ、それを継続してくださいね!