日本の食卓にかかせない味噌汁。
食の欧米化などが進むなかでも、毎日味噌汁はかかせない、そんな人も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、ズワイガニを贅沢に使った味噌汁のレシピです。
味噌汁とズワイガニの健康効果もあわせてご紹介していきます。
味噌汁の栄養素と健康効果
日本伝統の料理である味噌汁には、さまざまな健康効果があります。
その健康効果をいくつかご紹介します。
とくに注目されているのが、血圧とコレステロールの上昇を抑える効果です。
その効果は、味噌汁に含まれるレチノール酸と大豆レシチンによるものだと、さまざまな研究で明らかになっています。
さらに味噌汁には、良質なアミノ酸やビタミンEが豊富に含まれているので、美肌効果とアンチエイジング効果があります。
美肌効果には、シミやそばかすの原因となるメラニンの生成を抑えるリノール酸。
そして、肌の保湿効果があるグルコシルセラミドも含まれており、毎日味噌汁を飲むことで肌の水分量がアップします。
ビタミンEには、アンチエイジング効果があり細胞の酸化を抑え、血管の流れをスムーズにし、動脈硬化などの病気を予防する働きもあります。
このように味噌汁には、さまざまな健康効果が確認済みです。
味噌汁は好きな具材と味噌を溶かすだけの簡単なレシピなので、ぜひふだんの食事に取り入れたいですね。
即席の味噌汁でも同様の効果があるので、忙しくて味噌汁を作る時間のない人でも簡単に実践できます。
今回ご紹介するズワイガニと組み合わせることで、健康効果はさらに高まります。
ズワイガニの栄養素と健康効果
ズワイガニは栄養価が高く、さまざまな健康効果があります。
ズワイガニを茹でると赤くなりますが、それは「アスタキサンチン」というカロチン色素の働きによるものです。
このアスタキサンチンには、強い抗酸化作用があり、活性酸素を抑制して老化防止につながります。
その抗酸化作用は、ビタミンEの約1000倍ともいわれています。
アミノ酸の一種である「タウリン」も豊富に含んでいるので、貧血の予防や悪玉コレステロールの減少も期待できます。
その他にも、健康な肌や髪、筋肉を作る「たんぱく質」や免疫力を上げる効果がある「亜鉛」なども豊富に含まれています。
豊富に栄養素を含んでいますが、カロリーは100gあたり約63kcalと非常に低く、ダイエット中にも最適です。
一般的なズワイガニを食べる際のレシピとしては、茹でてそのまま食べたり、味噌汁にしてたべますが、栄養価を考えると蒸して食べるのもおすすめです。
蒸して調理すると、水に溶けやすい栄養素を逃さずに食べられます。
旨味も逃さずに調理できるので、ズワイガニを調理する際は試してみましょう。
ズワイガニの旬っていつごろ?
ズワイガニに限らず、年中冷凍のカニが出回っています。
旬のズワイガニを冷凍しているものは、味や風味は活カニとほぼ変わりませんが、保存状態によっては味や風味が落ちることも少なくありません。
やはり食べるなら冷凍ではなく、活カニのほうがいいでしょう。
そこで気になるのはズワイガニの旬はいつになるか、ということですよね。
じつはズワイガニの旬は地域によって異なります。
日本海側の「越前がに」「松葉ガニ」「加納がに」などは11月初旬から翌年3月までが旬とされています。
北海道では漁をする期間が長く、旬は4~5月です。
ズワイガニというと冬が旬のイメージがありますが、実際は全体で見ると11月から5月までが旬ということになります。
急速冷凍の技術や船内加工の技術が進んでいるため、冷凍でも美味しく食べられますが、活カニが食べたい場合は上記の旬を参考にしましょう。
活カニおすすめのレシピは、そのまま刺身で食べるのが冷凍ではなかなかできない美味しい食べ方です。
味噌汁を作る際も冷凍より活カニのほうがいいダシがでます。
ズワイガニを使った味噌汁のレシピ
ズワイガニは殻付きのまま味噌汁にするといいダシがでます。
余計な味付けがなくても充分に美味しい味噌汁が出来るので、簡単でおすすめです。
では作り方を見ていきましょう。
今回は、手に入りやすいズワイガニの脚を使った味噌汁のレシピをご紹介します。
【材料 4人分】
・ズワイガニの脚(殻付き) 160g
・ねぎ 10cm
・大根 100g
・昆布 1枚
・味噌 大さじ4
【作り方】
①ズワイガニの脚は食べやすい大きさにカットし、身を取り出しやすくしておきます。
②大根は食べやすい大きさに細切りし、ねぎは小口切りにして水にさらしておきます。
③鍋に水5カップ、ズワイガニの脚、大根、昆布を入れて火にかけ、沸騰直前に昆布を取り出し、アクを取りながら10分間煮ます。
④火を止めて、味噌を入れて溶かします。
⑤お椀によそい、水気をきった②のねぎを乗せたら完成です。
ズワイガニは生のほうがいいダシがでますが、ボイルしたものでも美味しいダシがでます。
ダシを取るために、必ず殻付きのものを使用しましょう。
味噌を入れてから沸騰させると、香りが落ちてしまうので注意が必要です。
殻付きが食べにくい場合は味噌を入れる前に一旦ズワイガニを取り出して、殻から身を取り鍋に戻しましょう。
また、身を食べ終わった殻だけでもダシがでます。
ほかの料理で余った場合は使ってみましょう。
手軽に作れる!ズワイガニの缶詰とカニ味噌を使った味噌汁のレシピ
ズワイガニの味噌汁が飲みたくても、そのためだけにズワイガニを買うのはちょっと贅沢すぎますよね。
そこで、手軽に購入できて価格も安いズワイガニの缶詰とカニ味噌を使った、ズワイガニの味噌汁のレシピをご紹介します。
カニ味噌は缶詰や瓶入りのものが販売されています。
【材料 4人分】
・ズワイガニの缶詰 1缶(60g)
・カニ味噌 大さじ1
・ねぎ 10cm
・味噌 大さじ3
【作り方】
①ねぎは小口切りにして、水にさらしておきます。
②鍋に水4カップ、カニ味噌、ズワイガニの缶詰を汁ごと入れます。
③沸騰したら火を止めて、味噌を入れて溶かします。
④お椀によそい、水気をきった①のねぎを乗せたら完成です。
味噌の量は大さじ3としましたが、ズワイガニの缶詰とカニ味噌の味によって調整が必要です。
初めて作る際は味噌を少なめにし、あとから調整できるようにしましょう。
殻からダシを取る必要もなく、簡単で短時間にできますし、缶詰なら日持ちするので飲みたいときにすぐに作れます。
余ったズワイガニのおすすめレシピ
ズワイガニは解凍すると数日しか持ちませんし、再度冷凍すると味が落ちてしまいます。
買いすぎて余ってしまったり、一度に解凍しすぎた場合は数日中に食べきらなくてはなりません。
茹でて食べたり、味噌汁にしても余ってしまった場合にピッタリのおすすめレシピ「ズワイガニのトマトクリームスパゲッティ」をご紹介します。
【材料 2人分】
・ズワイガニの身 60g
・スパゲッティ 160g
・たまねぎ 40g
・トマトの缶詰 200g
・生クリーム 60cc
・白ワイン 大さじ1
・オリーブオイル 小さじ2
・パセリ 少々
・塩、こしょう 少々
【作り方】
①ズワイガニの身はほぐし、玉ねぎはみじん切りにしておきます。
②フライパンにオリーブオイルを熱し、玉ねぎを炒めます。
③玉ねぎがしんなりしてきたらズワイガニの身、トマトの缶詰、白ワインを加えて、中弱火で約5分間煮込みます。
④生クリームを加えて塩・こしょうで味を調えます。
⑤茹でたスパゲッティを加えて、和えて器に盛ります。
⑥粗みじん切りにしたパセリを散らしたら完成です。
ズワイガニの身がたくさん余っているなら、贅沢に多めに入れましょう。
お好みであらびきの黒こしょうやパルメザンチーズを加えても美味しいですよ。
ズワイガニを味噌汁で美味しく食べて健康になろう!
ズワイガニと味噌汁には抗酸化作用や免疫力を高めるなど、たくさんの健康効果があります。
ズワイガニの殻からはダシがでるので、味噌汁にすると余すことなくズワイガニを楽しめます。
ぜひ今回ご紹介したレシピで、ズワイガニの味噌汁を作ってみましょう。