マーガリンはトランス脂肪酸が入っていて、あまりおすすめできる食品ではないと聞きます。
それはなぜなのでしょう。
そして、トランス脂肪酸を摂ってもいい基準は、どうなっているのでしょうか?
健康面を考えると少し不安ですよね。
そこで今回は、トランス脂肪酸の少ないマーガリンがおすすめされる理由や、どんな商品が良いのかなどを見ていきましょう。
トランス脂肪酸が少ないマーガリンは健康にいいの?
マーガリンは毎朝パンにつけて食べることも多く、できれば健康に良いものを使いたいと思っている方が多い食品ですよね。
グラタンやスパゲティに使ったり、お菓子作りに使うことも多く、風味づけとしてもおいしい調味料です。
ところが健康に良いだろうと考え、あえて植物性油脂の商品を食べているのにもかかわらず、マーガリンに関する情報は良いものとは言えません。
「トランス脂肪酸が危険である」「マーガリンは避けた方がいい食品」というような悪い噂が多く聞かれるのです。
実はトランス脂肪酸は摂りすぎた場合、冠動脈性心疾患と呼ばれる狭心症や心筋梗塞になる可能性が高まると言われている不飽和脂肪酸なのです。
不飽和脂肪酸の中でも青魚にも入っている必須脂肪酸である、多価不飽和脂肪酸のEPA・DHAなどは良い種類の脂肪酸になります。
ところがトランス脂肪酸に関してはそうではなく、健康に悪影響しかないものなのです。
大きな特徴としては悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らす、その点がとても厄介となります。
そのためトランス脂肪酸を摂らなくてもよいマーガリンであれば、おすすめできる健康にいい商品と言えるのではないでしょうか。
ただし、製造企業調べによれば1食あたりで考えると、1日に摂取しても問題ないとされている量の、1/27しか摂っていない計算になるそうです。
摂っているのはほんのちょっぴりなので、あとは栄養バランスをよく考えて、偏りのない食事をすればそう問題はないとの考え方をされています。
普通のマーガリンにはどれくらいのトランス脂肪酸が入っているの?
トランス脂肪酸というのは、植物性油脂を加工する際に水素を加え固めることで発生してしまう不飽和脂肪酸になります。
普通のマーガリンに含まれているトランス脂肪酸の量は、内閣府の食品安全委員会の調べで100gあたり5.5g程度と発表されています。
これはショートニングやファットスプレッドと同じように、食品の中でも含有量が多い食品です。
ただし、トランス脂肪酸含有量については、製造企業によって差が見られますので、そちらは企業サイトで確認することができます。
尚、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸の危険性は、約15年前に比べると企業努力を続けたことで、現在の商品は約1/10まで減らせているそうです。
そして2018年の春頃より、部分水素添加油脂を使うことをやめる取り組みを、大手のマーガリン製造企業でも行っています。
そうすることで、トランス脂肪酸が含まれる量が、今までの物よりもさらに少なくなり、おすすめできる商品といえるということです。
トランス脂肪酸入りのマーガリンがおすすめされないのはなぜ?
トランス脂肪酸が多く含まれたマーガリンは、「食べるプラスチック」と揶揄されてしまうことがあります。
そういわれるほどに、健康的な食べ物であるとは言い切れない食品なのでしょう。
それはトランス脂肪酸の入った食品をたくさん食べた場合に、血中の悪玉コレステロールが増えることが影響しています。
こうなると循環器系の病気にかかりやすくなり、特に動脈硬化や心筋梗塞になる可能性が高まってしまいます。
そして活性酸素と結びつき、血液がドロドロになることで血管が狭くなり、命にかかわるような病気を引き起こすことになります。
その上に善玉コレステロールも減らすことにもつながり、血液サラサラになる要素であるものまでも減らしてしまいます。
マーガリンに含まれるトランス脂肪酸は他の食品よりも多く、その分血液に与える影響も高くなり、健康を望む消費者から避けられてきました。
そのため、トランス脂肪酸入りのマーガリンがおすすめされないものとなっています。
おすすめできないマーガリンの特徴とは?
おすすめできないマーガリンとなると、まず思い浮かぶのがトランス脂肪酸が多く含まれている商品です。
健康に良くない不飽和脂肪酸の入ったものになり、そうなると避けた方が良いでしょう。
明るい傾向としては、2018年になってから、部分水素添加油脂不使用のマーガリンを、各製造メーカーさんが作っています。
その情報をチェックすることで、少しでも健康に良いマーガリンを選べそうですね。
そしておすすめできないマーガリンになると、食品添加物や香料が多く含まれているものも、そのような対象になるでしょう。
子供の頃から添加物が多く含まれたものを食べ慣れると、濃い味に慣れてしまうことになるため、天然の味がわかりにくくなってしまいます。
例えばマーガリンに入っているものとしては、乳化剤や酸化防止剤などが食品添加物になります。
これは油が酸化することを防ぐようにしたり、商品が形として成り立つようにするなど、天然の物では補いきれない役割があります。
日本は世界的にみても安全性には高水準を求めているようなので、基準以内になっている食品であれば健康に即問題が出ることはないのでしょう。
その点ではちょっと安心しても良いのかもしれませんね。
部分水素添加油脂を使わないマーガリンはおすすめ?
2018年の6月以降に、アメリカでは部分水素添加油脂を規制することが決まっていて、トランス脂肪酸に対して世界においても取り組みが始まっています。
部分水素添加油脂は、植物油をマーガリンに加工する時に、固めるために水素添加をしたことで出来上がった加工油脂のことです。
日本もその規制を前にして、マーガリンの製造企業が様々な形で、「新しい形のマーガリン」を販売し始めました。
部分水素添加油脂にはトランス脂肪酸が多く含まれているため、今回の取り組みの中ではそれを使わないマーガリンを作ることになっています。
そのためマーガリンに含まれるトランス脂肪酸は、使用する量が少ないものになると言えます。
「食べるプラスチックだ」と言われてきたものではなく、部分水素添加油脂を使っていないマーガリンは、従来の物よりおすすめだと言えるでしょう。
新しい商品にはパーム油などを使い、常温で固体になっていくような、新しくブレンドされた油脂を使うことになるそうです。
トランス脂肪酸が少ないおすすめのマーガリン
ここまでお伝えしたように、トランス脂肪酸はマーガリン製造企業も、この15年でかなり商品に含まれる量を減らしているそうです。
そして2018年の春以降、各製造企業がマーガリンに対しての、新しい取り組みをアピールされています。
部分水素添加油脂不使用のマーガリンが販売され始めたため、トランス脂肪酸の少ない各企業おすすめの商品が出てきています。
パッケージにハートマークのロゴが付いて、部分水素添加油脂を使わないことを記載されている、その取り組みがわかりやすくなっている商品もあります。
マーガリンの販売コーナーで、ぜひともチェックしてみてはいかがでしょうか。
また、別のメーカーさんでも自社のあらゆる商品から、部分水素添加油脂を使わない選択をしているようです。
マーガリン製造の大手メーカさんのホームページでも、その情報は見られることになり大きくアピールをされています。
植物性油脂の中にトランス脂肪酸は少量は使われるため、全くゼロになることはないにしても、かなりトランス脂肪酸の少ないマーガリンになります。
マーガリンを購入する際は成分をチェックしよう
パンにつけるマーガリンはとてもおいしいですよね。
植物性の成分が中心なので健康的であると思っていたので、マーガリンの持つ危険性を知った時にはかなりショックをうけました。
しかし、近年においては部分水素添加油脂不使用のマーガリンという、新しいタイプの健康に配慮した商品が出てきました。
健康的な商品を選べるように、マーガリンを購入する際は、成分をしっかりとチェックすることをおすすめします。