健康志向の世の中には、食べない方がよいものについて、いろいろな噂や情報があふれています。
中でもトランス脂肪酸については、含まれている食品を食べない方がよいといわれていることを、ご存知の方も多いことでしょう。
トランス脂肪酸は、私達の食事に欠かせない食品に入っていることが多い、不飽和脂肪酸になります。
今回は、そのトランス脂肪酸を含まないマヨネーズについて、知りたい6つのことをお話しましょう。
そもそもトランス脂肪酸のよくない点とは?
植物性油脂を使ったマヨネーズに、トランス脂肪酸は含まれることになります。
トランス脂肪酸を含まないマヨネーズを好む、健康志向派の方には困ったことです。
動物性より植物性の物を選ぶのは、健康を意識している場合が多いはずですよね。
トランス脂肪酸は、体内に病気になる原因を作ってしまうということが問題なのです。
例えば、トランス脂肪酸は、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を増やす原因です。
動脈硬化や心筋梗塞など、血管が詰まることで起こる病気にかかりやすくなります。
悪玉コレステロールと活性酸素が結びついて、血管にダメージを与えるため起こるのです。
困ったことに、この活性酸素を発生させてしまうのがトランス脂肪酸です。
活性酸素は糖尿病・がん・白血病や、人間のあらゆる臓器の細胞に、ダメージを与えてしまうことにもつながります。
また、悪玉と正反対の善玉コレステロール(HDLコレステロール)があります。
これは血液中の余分なコレステロールを回収して、動脈硬化を抑える働きをする良いものとされています。
この善玉コレステロールを減らしてしまうのも、実はトランス脂肪酸です。
ほかにも、体内の免疫力を低下させてしまう面も持ち、体の不調につなげてしまいます。
このように、トランス脂肪酸は健康を守りたい人達にとって、困った成分になるため問題になっています。
トランス脂肪酸を含まないマヨネーズはあるの?
トランス脂肪酸が体内に及ぼす影響を知ると、毎日食べる食品にはできるだけ含まれないものを使いたくなりますよね。
そうなると、マヨネーズはトランス脂肪酸を含まないものを選びたいです。
そこで、できるだけ安心して食べられるような、マヨネーズは商品としてないか探してみました。
しかし、ハッキリとトランス脂肪酸を含まないと記載された、究極に安全・安心なマヨネーズは今のところ見当たりません。
こだわり抜いた食材を使って作られた商品や、添加物不使用の無添加マヨネーズでも、やはりトランス脂肪酸が入っているとの記載があります。
ただ菜種油が使用されている記載があるものは、オメガ3脂肪酸のα-リノレン酸が多く含まれている油です。
オメガ3脂肪酸は血液をサラサラにする効果や、善玉コレステロールを増やすと期待されている物ですよ。
トランス脂肪酸が悪玉コレステロールを増やすので、それに反するものが増える油を使っているのは身体にもよいと感じますよね。
全くトランス脂肪酸を含まないとなると、工場で生産されたものではなく、家庭で完全手作りでなくては難しいのではないでしょうか。
市販のマヨネーズをトランス脂肪酸を含まない状態に近づける料理方法はある?
健康であるためには、トランス脂肪酸を含まないマヨネーズを使いたいと思われることでしょう。
しかし、私たちの周りのお店で買えるものや、CMで宣伝されているマヨネーズにもトランス脂肪酸は含まれています。
それでも、ご自身で料理をする際、マヨネーズに含まれるトランス脂肪酸を、少しでも含まない物に近づけたくなりますよね。
ところが、熱を加えても冷やしても、トランス脂肪酸の存在を減らせるような料理方法は見当たりません。
そうなると、マヨネーズと合わせる食材にこだわるしか方法はなさそうです。
選ぶものとしては、植物性油脂を加工したマーガリンや、ファットスプレッドは避けましょう。
その代わりに使うのは、動物性油脂を使ったバターです。
また、野菜や牛肉・豚肉など、加工のされていない食材を選ぶのも一つの方法です。
工場でインスタント食品など人間が加工したものには、少なからずトランス脂肪酸が含まれていることが多いようです。
そのため、ご家庭で様々な食材を一から切って用意したものの方が、安心感が得られます。
日常的には、脂肪分を摂らないようにする方がトランス脂肪酸の摂取も減るというデータもありますので、参考にしてみてください。
トランス脂肪酸を含まないマヨネーズは子供にどんな影響を与える?
トランス脂肪酸が体内に及ぼす影響を知るほどに不安になるものですね。
そしてこれからを生きる子供達には、できればトランス脂肪酸を含まない料理で、元気に成長して欲しくなります。
例えば料理としてポテトサラダは、子供も大好きなメニューになりますが、その時に使う主な調味料がマヨネーズです。
そうなると、その時に使用するマヨネーズは、安心なものを使いたいですよね。
ですがトランス脂肪酸を全く含まない市販のマヨネーズを使って、料理した物を食べることは難しそうです。
給食で食べているものに使っているマヨネーズも、おそらくトランス脂肪酸を含んだマヨネーズでしょう。
家庭で食べるメニューだけでも、手作りしたできるだけ素材を選んだマヨネーズを使うと、ご家族の愛情が伝わることになりますね。
手作りとなると添加物を加えなくても良いため、子供達の体にも優しいマヨネーズになります。
添加物が入っていないマヨネーズを使うと、素材本来の味を知ることになるので、子供達への食育としては良いことではないでしょうか。
安心して使えるマヨネーズを家庭料理に利用するためには?
健康のことを考えて徹底したいかたは、トランス脂肪酸を含まないマヨネーズで料理するしか方法はなさそうです。
しかし、安心ということを一番に考えたいのであれば、国際機関で定められた基準値を参考にされるのはどうでしょうか。
それによれば1、日の摂取カロリーの1%程度なら、健康に問題ないとされています。
日本人は1日に摂取するエネルギーが平均で1900Kcalなので、1日2gなら問題のない範囲なのだそうです。
ところが、実際に摂っている量は1g未満とのことで、1%の半分も摂取していない計算になります。
ただし、日頃から脂肪分の多い食べ物を好む方は、その基準値よりも高くなってしまうことが考えられます。
ファーストフードのカラリとした揚げ物はおいしいですが、その油にはトランス脂肪酸が隠れているのです。
そのため、普段から誘惑にかられたとしても、ハンバーガーやポテトなどを食べないことは、安心の観点からいえば正しいことでしょう。
また、脂肪分を摂らないことも、健康的な身体づくりに、近づけているのではないでしょうか。
手作りするマヨネーズならトランス脂肪酸は含まない?
「家族のためにもトランス脂肪酸を含まないマヨネーズしか使いたくない」という方もいらっしゃいますよね。
そのような方は、手作りマヨネーズをご家庭で作ることを考えられてはいかがでしょうか。
トランス脂肪酸は、工場で作る際に水素添加をすることによって発生するので、ご家庭で作るマヨネーズには発生しません。
健康志向派の方が自分で選んだ食材であれば、なお安心感が得られますよね。
材料は卵・酢・砂糖・油・塩があれば、ミルサーやフードプロセッサーで、簡単に作ることができます。
【材料 1回分(130gほど)】
・卵 1個(必ず前もって室温にしておくこと)
・酢 大さじ1~2
・油 180cc(ゆるさは調整してください)
・砂糖 小さじ1/2
・塩 少々
・こしょう 少々
【作り方】
①油以外の材料をフードプロセッサに入れて、よく混ぜ合わせます。
②しっかりと混ざったら、ゆっくり少しずつ細く油を加え、さらによく混ぜましょう。
③なめらかに乳化してきたら2~3回に分けて、だいたんに入れて混ぜれば完成です。
味付けは少し薄めになっているので、ご家庭のお好みに合わせてお召し上がりくださいね。
そして、トランス脂肪酸のことを意識するときには、手作りマヨネーズに使う油にもこだわってみてください。
大手の有名な植物油にもトランス脂肪酸は入っています。
トランス脂肪酸についての説明が企業さんのホームページにも記載されているので、参考にしてみましょう。
マヨネーズが好きで食べたい方へ
生活習慣病にはなりたくない、ずっと元気でいたいのであれば、トランス脂肪酸を含まない手作りマヨネーズを作ってみましょう。
ご自身で選んだ食材を使い、調味料を使って料理をすることを選べば、健康的ですよね。
ご自宅で使う調味料を全部手作りの物にするというのは難しいですが、日々の食事でトランス脂肪酸が含まれない食品を選ぶことで摂取を軽減することができますよ。