豚肉で美味しい部位といったら、豚バラ肉ですよね。
噛めば噛むほど滲み出る脂が、絵もいわれぬ幸福感を演出してくれます。
そかし、やはり気になるのはカロリーです。
豚バラ肉を200gとした場合、どのような栄養素が含まれているか、どんな調理をすればいいのかを一緒に学んでいきましょう。
豚バラ肉200gに含まれている栄養素とカロリー
豚バラ肉は、なぜあんなに美味しいんでしょうか。
ベーコンは言うに及ばず、豚の角煮やトンポーローなどでもそのうまさを遺憾無く発揮する、豚肉系最高の食材といっても過言ではないかと思います。
そんな豚バラ肉ですが、見た目は「三枚肉」呼ばれる通り、脂肪とお肉の層が重なり合ってできていますよね。
ということは、カロリーが結構高いのではないかという疑問も浮かびます。
栄養価とカロリーを豚の肩肉と比べてみました。
豚バラ肉は100gで386kcalです。
200gでいうと、772kcalになります。
含まれている栄養分は、豚肩肉の場合200gあたりタンパク質が37g、脂質が29.2g、炭水化物が0.4g、ビタミンB1が1.32mg、ビタミンB6が0.64mgとなっています。
それに比べると豚バラ肉は、200gあたりタンパク質が28.4g、脂質が69.2g、炭水化物が0.2g、ビタミンB1が1.08mg、ビタミンB6が0.42mgです。
豚肉はナイアシンとビタミンBが豊富です。
そして、やはり脂身の少ない肩肉と比べると、ちょっとカロリーが高めですね。
ということは、うまく調理すれば豚バラ肉の美味しさを生かしたままカロリーを下げることが可能なのではないでしょうか。
美味しく食べてカロリー控えめにしたい調理上のポイント
お肉の調理方法としてまず頭に浮かぶのは、「ゆでる」、「焼く」、「炒める」あたりだと思います。
この中で、どれが一番カロリーを落としてくれる調理方法かというと、実は「焼く」なのです。
そして、網焼きがベストです。
ゆでてしまうと脂肪分が残ったままの鍋で加熱調理することになりますし、炒めると、お肉の脂を使って炒めたとしても摂取カロリーは大して変わりません。
網焼きでお肉を焼くと、肉自身の脂で焼けてくれる上に、余分な油が網の下にたれて、さっぱりとした仕上がりになります。
200gのお肉を使う大容量の料理でも、下ごしらえの段階で網焼きを導入することをおすすめします。
豚バラ肉の角煮などを炊飯器で作るときは一度焼いて脂を捨てるのですが、そのときに網焼き調理を導入すると、カロリー控えめでさっぱりと食べることが可能ですよ。
カロリーを抑えながら豚バラ肉の栄養を摂取するにはどうすればいい?
豚バラ肉に含まれる栄養素のほとんどがビタミンB群とタンパク質です。
実はビタミンには、複数種類を同時に摂取するとお互いの働きが保管されて、より一層効果が高まるという作用があります。
そのため、野菜やチーズ、ニンニク、豆類などと同時に摂取することが推奨されています。
また、ほとんどのビタミンが水溶性なので、煮汁ごと食べられるような調理方法がもっともおすすめです。
例えば豚汁など、汁ごと飲み干せるものがいいですね。
豚汁は食物繊維やタンパク質、βカロテンなども摂取できる、大変素晴らしい料理です。
スープの味付けをコンソメなどに変えるだけで気軽に食べられるポトフになりますし、汁物の料理は覚えていて損はありません。
カロリーが気になる方は、一度網で焼いた豚バラ肉を使用すると、適度に油が抜ける上に香ばしい香りが加わるのでおすすめです。
200gの豚バラ肉となると結構縮んでしまうのですが、脂、つまりカロリーを抑えるには一手間が惜しめません。
たくさん食べたいのであれば、手をかけてあげればよいのです。
豚バラ肉を調理する際に気をつけたいこと
豚バラ肉を食べると決めたときは、まず皮付きを買うべきかそうでないかで迷うと思います。
大きなお肉やさんで手に入る皮付きのお肉でトンポーローを作ったり、ソーキそばの具を作ったりするのは楽しいですよね。
買うときは、どーんと200gぐらいで買うと、完成したときも見劣りがしません。
しかし、皮付きはちょっと手間がかかりますが、それもガスの火やチャッカマンがあると簡単に下ごしらえできます。
皮付きで売られている豚バラ肉は毛が残っていることが多いのですが、それをカミソリで落としてやり、残った毛をガスやチャッカマンであぶってやると綺麗に毛が落ちますよ。
ブロックで調理したい人には、おすすめの下処理の仕方です。
また、薄切り肉をフライパンなどで焼いて食べたい場合ですが、そのときは菜箸の先にキッチンペーパーを挟んで、こまめに脂を吸い取るようにしましょう。
普通の薄切り肉でしたらベーコンのようにカリッとさせてもいいですし、余分な脂を吸うことによって味がクリアになります。
脂は美味しいですが、カロリーの面から云うと控えておきたいのが本音です。
煮込み料理などに使うときも、一度焼いて脂を吸い取るという一手間をかけてあげると、香ばしさも加わって美味しい豚バラ肉料理に変身しますよ。
豚バラ肉はダイエットの見方?!200gあたりの糖質
先ほど栄養素の話で少々触れましたが、豚バラ肉は脂肪さえ落としてしまえば、ダイエット食品としても使えるすごい食材です。
まず、低糖質だということ。
豚肉全般にいえますが、糖質が200gあたり0.2g程度と、ダイエットには強い味方です。
さらに含まれているビタミンB1は、糖質の代謝を促してくれる栄養素ですよ。
そもそも、糖質を摂取するとなぜ太るかというと、摂取した際に上がる血糖値に問題があります。
この血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されるのですが、インスリンは体に体脂肪をつける働きがあるといわれています。
そのため、インスリンを分泌しなくても糖質を代謝してくれるビタミンB1を含んだ豚バラ肉は、ダイエットの味方でもあるのです。
また、豚肉には「カルニチン」という栄養素も豊富に含まれています。
脂肪の燃焼を促進してくれる働きのある成分で、豚肉は鶏肉の約7倍含まれています。
そして、コエンザイムQ10という成分が含まれているのも大きなポイントです。
よく化粧水やサプリメントに含まれている成分ですが、ダイエット効果が期待できる成分でもあります。
脂肪酸の代謝を助ける作用があるそうですよ。
カロリーは怖いですが、ぜひ効率的に摂取していきたい栄養素です。
200gの豚バラ肉で作れるレシピ集
豚バラ肉200gを使用した、おすすめの食べ方を記しておきますので、ぜひ参考にしてください。
カロリーはちょっと高めの素材ですが、栄養素は十分に含まれているので、賢く摂取しましょう。
●サッと簡単!フライパンでできる豚キムチ!
【材料】
・豚バラ肉 200g
・白菜キムチ 100g
・オリーブオイル 大さじ2
・醤油 大さじ2
①豚バラ肉を、脂をひかずに弱火で火を通します。
このとき出てきた脂は、キッチンペーパーで吸い取ります。
焼けたら別のお皿にとっておきましょう。
②フライパンにオリーブオイルを入れ、温まったらキムチを入れます。
キムチは後で投入すると、酸味が目立ってしまい美味しく仕上がらないので、必ず最初に炒めてください。
③焼いておいた肉を入れて、味が馴染むまで炒めます。
醤油を加えて味が馴染んだらできあがりです。
キムチの唐辛子に入っているカプサイシンと、オリーブオイルのオレイン酸で、脂肪燃焼に効果が期待できる食べ方です。
もっと辛くていいという方は、キムチを炒めるときに豆板醤やコチュジャンを入れると良いですよ。
●洋風豚汁 豚バラ肉のポテ
【材料】
豚バラ肉 00g
じゃがいも 中2個
人参 2/3本
セロリ 1/2本
たまねぎ 中1個
キャベツ 50g
オリーブオイル 大さじ2
塩胡椒 適量
コンソメキューブ 2個
①厚めの豚バラ肉は表面を焼いて、脂をキッチンペーパーなどで吸い取り落としておきます。
②じゃがいもと人参は皮をむき乱切りにします。
キャベツは手でちぎって食べやすくしておきましょう。
セロリと玉ねぎは、みじん切りにします。
③深めの鍋にオリーブオイルをひき、セロリとたまねぎを炒めます。
透明になってきたらじゃがいもと人参、豚バラ肉を入れて油が回るまで炒めてください。
④じゃがいもの表面が半透明になってきたら、塩胡椒で下味をつけ、水とコンソメキューブを加えます。
味は好みで調節してくださいね。
⑤キャベツを加え、クタクタになって具材に全部火が通ったらできあがりです。
たくさんの栄養素を一気に摂取するのに向いているスープです。
「ポテ」というのは、ポトフのお肉を豚肉にしたものをそう呼びます。
コンソメではなく、味噌を溶かしたら豚汁になりますし、トマト缶を潰して入れたらさらに脂肪燃焼効果が期待できます。
美味しさは脂に起因する?賢く食べて賢く消費!
以前「美味しいものは脂と糖でできている」のキャッチコピーではやった飲み物がありましたが、カロリーを機にする人にとって脂と糖は天敵ですよね。
今回ご紹介した方法で豚バラ肉を調理すれば、脂の吸収をぐっと抑えられる上に、香ばしさという美味しさも加わって一石二鳥です。
200gもぺろりといけてしまうかもしれません。
食べたいものを我慢しすぎず、美味しく食べながら健康になりましょう。