春を呼び込む食材のたけのこ。
日本料理には欠かせない存在ですよね。
実はたけのこって、味噌やバターととてもよく合うことを知っていましたか?
バターの香りや味噌の香りで、たけのこのあのいい香りが失われてしまうのでは…なんて心配される方もいるかもしれません。
この組み合わせの魅力をぜひご紹介させてください。
読み終わった頃には、たけのこ+味噌+バターの料理を食べたくなっているはずです。
たけのこを味噌とバターで味付け!これってどういう組み合わせなの?
たけのこはお醤油で煮しめるイメージが強いと思いますが、実は東北の方々に好まれているのは、味噌を使った調理法です。
これがとてもよく合うんです。
たけのこと味噌を使うとなると「たけのこの入った味噌汁」が真っ先に頭に浮かぶ人も多いでしょう。
確かにたけのこの入ったお味噌汁は美味しいです。
季節になると毎回作るという家庭も多く存在します。
でも、この組み合わせのミソは、バターを加えることにあるんです!
味が想像できませんか?
味噌のしょっぱさがバターでマイルドになり、さらにコクまで加わる…そう、それはまさに禁断の組み合わせ!
こんな美味しいものを広めないなんてもったいない!
ということで、たけのこと味噌とバターの組み合わせで美味しくなるということを、この記事で提示していきます。
たけのこを丸ごと調理!キャンプでも使える味噌とバターの組み合わせ
たけのこと一口に言っても、種類はさまざまです。
太く立派な孟宗だけから、青森の方ではよく食卓に登場する高級たけのこの根曲竹、笹薮で見つけられる笹竹など、形状も名前もたくさんあります。
ここで味噌とバターの組み合わせをまず1番に味わうなら、一般的には「細竹」と認識されている細いたけのこを使ってみてください。
味わい方はとてもシンプルです。
アルミホイルに皮をむいていない細竹を入れ、バターを多めに落として蒸し焼きにします。
焼きあがったら皮をむいて、味噌をつけて食べるんです。
そうすると、たけのこの美味しさを再確認できるはずです。
たけのこが新鮮であればあるほど美味しいです。
キャンプなどでもホイル焼きは可能なので、ぜひ試してみてくださいね。
もう一つのたけのこをまるごと味わう方法ですが、ちゃんちゃん焼きにする、というものがあります。
ちゃんちゃん焼きをご存知ですか?
北海道の料理で、鮭の切り身と野菜、キノコなどをバターと味噌を落としてホイル焼きにする食べ方です。
実はこれ、たけのこにもとても合うんです。
作り方をご紹介します。
皮をむいた細竹をアルミホイルに並べ、お酒とみりんで少し緩くした味噌を全体に塗り伸ばし、バターをひとかけら落として包み、オーブントースターへ。
味噌が焦げたら食べごろです。
噛むほどにたけのこがジューシーで、繊維の抵抗が心地良く感じられます。
甘めのお味噌がお酒にもご飯にも合いますよ。
バターでコクが出ているので、味噌は少しで大丈夫です。
この美味しさを知ってしまったら、たけのこが採れる時期には食べたくて仕方がなくなります。
たけのこでも孟宗だけを調理するときにはどうやって味噌とバターを活用するの?
細いたけのこは水煮しか手に入らない…という方もいますよね。
では、太い普通のたけのこ、いわゆる孟宗だけは手に入るでしょうか?
こちらはアクを抜く必要があるため、米ぬかで煮てからでないと食べられませんが、この下準備をした孟宗だけ、もしくは細竹の水煮を利用して、美味しい「たけのこの味噌バター炒め」を作ることができます。
これも作り方はいたってシンプルで、バターをひいたフライパンに水煮のたけのこを入れ、油が回ったら味噌、砂糖、唐辛子少々を加えて味が馴染むまで炒めるだけです。
とてもシンプルな作り方なので、調理が苦手な男性でも作れますよね。
単純な調味料しか使用していないのにも関わらず、砂糖の甘さと味噌の塩味が唐辛子で引き立って、美味しいですよ。
調味料の分量はお好みで良いのですが、バターと砂糖は気持ち多めにしてみてください。
これも白いご飯やビールととてもよく合います。
また、もっと手軽に味噌とバター、たけのこの組み合わせを楽しみたい方は、鍋にしてしまうというのも手です。
たけのこの味噌汁を作るようにして、そこに鯖の水煮缶を1缶とバター大さじ1を加えて、口にしてみてください。
ふわっと広がる味噌の香り、鯖の旨味がたけのこに染み込み、バターがコクを出していて非常に美味しいです。
このように、たけのこ+味噌+バターの美味しい組み合わせの調理法はたくさんあります。
試さないわけにはいかないですね!
たけのこを数倍美味しくする秘密
ここで、味噌とバターの旨味について簡単にまとめておきます。
味噌とバターを入れるだけでたけのこがこんなに美味しくなるなんて不思議ではないですか。
そのメカニズムを解説しましょう。
まず味噌ですが、日本国内で生産されている8割が「米味噌」という分類になります。
これは米と大豆と塩と麹で作ったものです。
他には米を麦に変えた「麦味噌」、大豆と塩と麹だけで作る「豆味噌」などがあります。
味噌は発酵食品ですので、旨味成分であるアミノ酸や乳酸菌が豊富です。
そのため、味噌単体でもあのような奥深い味わいになるのです。
一方バターは、乳脂肪分に塩を加えて固めたものです。
脂肪分ですので、コクと旨味が感じられる食品です。
これが味噌と合体すると、バターの脂肪分の旨味がまず口の中を抜け、その後味噌の旨味成分が広がるという形になります。
たけのこはそれ自体あまり旨味のない食品なので、味噌とバターがその旨味を補強し、たけのこの強みである歯ざわりや食感を活かしてくれるのです。
ミラクルな組み合わせですよね。
たけのこをオシャレに!味噌とバターを加えて作る美味しい料理
さて、たけのこ+味噌+バターだけで十分美味しくなることはわかりました。
でも、ここにお肉を加えると…!?
2大旨味成分の「イノシン酸」が加わって、もっと美味しさが溢れるのです!
牛肉を使って味噌バター炒めにすれば、ちょっとしたパーティなどでも活躍する大皿料理に変身します。
味噌を白味噌に変えて、あさりの水煮と炒めれば、ちょっとした日本酒のアテにもなります。
食材が同じでも、味噌の種類を変えるだけで、味がぐっと変わります。
豚バラ肉と孟宗だけを、赤味噌とバターの組み合わせで炒め煮すると、食べ盛りの子ども達が大喜びするおかずに早変わりします。
たった3つの食材ですが、組み合わせ次第では、どんなシーンにも対応できる料理が出来上がるのです。
そしてなんと、イタリア料理にもなります。
たけのこご飯をリゾットにするのです。
普通にリゾットを作るようにしてお米を煮て、水煮のたけのこと半分に切ったプチトマト、ベーコンを加え、白味噌とバターで味付けしたら、風味豊かでボリューム満点のリゾットが出来上がります。
考え方次第で、いくらでも美味しい組み合わせが登場しますよ。
簡単!濃厚!たけのこと味噌とバターの組み合わせにはこんな効果が!
手軽にさまざまなバリエーションが楽しめるたけのこ+味噌+バターの組み合わせですが、こんな嬉しい効果も期待できます。
それは、ダイエット効果、美肌効果、さらに便秘解消効果です。
特に女性には嬉しい効果の数々ですよね。
なぜかというと、たけのこは野菜の中でも低カロリーで、400gで100kcal程度しかありません。
食物繊維が豊富で、食べ応えがあり、噛むことで満腹中枢を刺激してくれます。
ビタミンも豊富で、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、などを含んでいます。
これらには、整腸作用や肌の新陳代謝を促進する作用があります。
食物繊維が豊富ということは、お通じも良くなるということです。
たけのこだけでもこんなに嬉しい作用があるのに、味噌にも乳酸菌とアミノ酸が含まれているので、整腸作用と満腹中枢に働きかける作用があります。
バターは脂肪なので美容に関係ないと思われがちですが、適度な油分は体内のビタミン生成やお肌のキメを整えたり、便通を改善するために必要となります。
この3つの食材は、まさしくゴールデントリオなのですね。
たけのこを色々な食べ方で美味しく味わおう
たけのこは組み合わせる食材や調味料で、味がいかようにも変わる食材です。
そこに日本古来の旨味調味料である味噌と、古くから伝わる定番の調味料バターを組み合わせるのですから、美味しくないわけがないのです。
たけのこの香りを損なうどころか、味噌とバターの香りがたけのこの香りを引き立たせてくれます。
様々な食べ方をご紹介しましたので、ぜひ一度試してみてください。