バナナとお米のカロリーって少し気になりますよね。
両方とも主食として食べられている食材ですが、どのくらいカロリーが違うのでしょうか。
バナナダイエットというダイエット法もあるくらいですから、もしかしたらバナナを主食にした方が良いと思われるかもしれません。
今回はカロリーを含めたバナナとお米の違いについてご説明いたします。
バナナのカロリーと栄養価
まずは、バナナとお米の違いをご説明します。
気になりがちな栄養素と特徴のある栄養素をピックアップしてご紹介します。
<バナナ>1本(可食部100g)
カロリー 86kcal
水分 75.4g
たんぱく質 1.1g
脂質 0.2g
糖質 22.5g
カリウム 360mg
マグネシウム 32mg
コレステロール 0mg
<お米>精白米のごはんとして茶碗に軽く1杯分で100g
カロリー 168kcal
水分 60g
たんぱく質 2.5g
脂質 0.3g
糖質 37.1g
カリウム 29mg
マグネシウム 7mg
コレステロール 0mg
それぞれこのような栄養素が含まれています。
意外なことにバナナとお米のコレステロールは0mgです。
コレステロールについては気にしなくて済みそうです。
お米にはたんぱく質が多めに入っていて、バナナはお米に比べるとカリウムとマグネシウムがたくさん入ってます。
糖質については数字的には大きく違うように見えますが、糖質の必要量がもともと多いので、全体的には大きな量の違いではありません。
そしてカロリーの違いは、100gでもかなり違いますね。
カロリーは、約82kcalの差です。
バナナ2本分のカロリー=茶碗に軽く1杯分のカロリーということになります。
では、カロリーを気にする人はこれからはバナナを主食にしたら良いのでしょうか?
お米よりカロリーの低いバナナを主食にするべきなの?
バナナの方がカロリーが低いから、今度から3食すべての主食は、お米ではなくバナナが良いと思ってしまいそうですが、実はそういうわけではないのです。
まず、バナナは食べすぎ注意の食べ物です。
バナナの栄養価で異様に高かった数値があります。
それが、「カリウム」です。
カリウムというのは、良い効果と悪い効果があります。
良い効果というのは簡単に言うと高血圧予防です。
悪い効果というのが食べ過ぎによるカリウム過剰症です。
カリウムはそもそも、どちらかというと不足しがちな栄養素なので、過剰になることはめったにありません。
しかし、カリウムを多く摂取しすぎると、腎臓にまず負荷がかかり、筋肉の収縮や四肢のしびれ等が起こり、最終的には心臓が止まります。
ただし、何も疾病がない方の場合は、1日3本くらいまでなら何にも問題はありません。
むしろ日本では高血圧やむくみが抑えられ、欠乏症の防止になるので、食事摂取基準の目安量(男性1日 2500mg、女性1日 2000mg)のカリウムを摂ることを推奨しています。
しかし、カロリー的にバナナの方が多く食べられるからという理由で、お米をバナナにすべて置き換えると腎臓が弱り、過剰症になるリスクが高まるのでやめておいたほうが無難です。
バナナとお米の糖質の違い
そして、バナナを主食にし続けない方が良い理由はもう一つあります。
それは、糖質の種類の違いです。
お米に含まれている主な糖質は、「でんぷん」です。
でんぷんというのは、構造が複雑で、消化がお砂糖よりも難しく、時間がかかります。
カロリーになるにも時間がかかり、すぐには使えません。
そのため腹持ちがよいので、食べ過ぎの予防がしやすいです。
しかし、体には残りやすいのでカロリー消費できないと太る元となります。
もう一方のバナナの糖質は、「ブドウ糖・果糖・ショ糖」です。
この糖質の構造は単純で、消化吸収が早く、すぐにカロリーとして使えます。
勉強やスポーツする際には向いている糖分です。
しかし、逆を言えば消化吸収をする臓器に一気に負担がかかります。
血糖値も一気に上がりやすい食品です。
そのため、バナナの食べすぎはお勧めしません。
結局、バナナとお米どちらを食べたら良い?
結局のところ、どちらをたくさん食べた方が良いかというところですが、どちらも必要な場面があり、どちらも適量取った方が良いです。
その理由をご説明いたします。
●お米の摂取をした方が良い理由
人間の体というのは血糖値を一定に保っていないとお腹がすきます。
その為、バナナだけを食べても、カロリーを消化吸収するのが早く、血糖値がすぐに上がり下がりし、下がったところでお腹が急にすきます。
一方でお米はその点において優れていて、疾病が何もない方に関しては、血糖値を一定に保ち、食べ過ぎなければ血糖値が上がり過ぎることもありません。
以上の理由からお米は適量食べた方が良いです。
●バナナの摂取をした方が良い理由
バナナはカリウムだけでなくマグネシウムが豊富です。
実はこの2つの栄養素はあまり摂取が簡単な栄養素ではなく、不足しがちなので、その栄養素を手軽摂取するにはバナナは優れています。
カリウムは不足するとだるくなり、手足がしびれたりします。
そして、マグネシウムは不足すると骨粗鬆症等の間接的な原因にもなります。
この2つの栄養素を摂取するには様々な食品を考えながら量もそれなりに摂取しなければなりません。
そんな中、バナナを摂取すればすぐに手軽にこの2つの栄養素を得ることができます。
以上の理由で、バナナも適量取った方が良いと言えます。
バナナとお米はどんな時に食べたら良い?
バナナとお米はカロリーの元の種類と栄養素の役割が違うので、2つとも適した摂取のタイミングやシーンがあります。
そのタイミングをご紹介いたします。
●バナナを食べるタイミング
バナナはすぐにエネルギーとして働くことが出来る利点があります。
朝にお米だけを摂取すると、エネルギーになるのには時間がかかり、体の眠気が覚めにくいです。
すぐに頭も働きません。
そこで、ご飯を少しだけ食べてバナナ1本食べると、腹持ちもよくスムーズに朝動きやすくなります。
朝にバナナを食べることはお勧めです。
●お米を食べるタイミング
お米はやはり、3食の主食として、朝昼夜で適量食べて頂けると腹持ちがよく、血糖値維持に適しています。
血糖値の持続性が良いので、空腹によるめまいや虚脱感等が起こりづらくなります。
よく噛んでしっかり摂取しましょう。
お米のカロリー吸収をしにくくする方法
バナナとお米の必要性についてはご説明させて頂きましたが、それでもお米のカロリーは気になるところです。
そこで、のカロリー吸収を抑える方法をご紹介したいと思います。
●お米の種類を玄米に変える
お米は通常精白米を購入されるかと思いますが、精白米ではなく、玄米にしてみましょう。
カロリーはさほど違いはありませんが、食物繊維が豊富なので、カロリーの吸収を抑えることが出来ます。
寝かせ玄米にしてモチモチにしてもおいしく、ミネラルも豊富なので、お肌にも良いです。
匂いや食感がきついという時は、7分つき米や半つき米にするだけでもカロリー吸収が抑えられます。
●お米にもち麦を混ぜる
精白米にもち麦を混ぜると、もち麦がお米を炊いたときにお米以上に膨らみます。
そうすると、水分をたくさん吸って増えているので、食べる量が同じでも摂取カロリーが減ります。
食物繊維も入っているのでカロリー吸収も抑えてくれて尚且つミネラルも豊富に入っており肌にも良いです。
バナナもお米もバランスよく食べましょう
お米もバナナも必要なシーンが違い、どちらか一方を食べることですべてを満たすのは難しいです。
お互いの栄養的な不足部分を補い合っていく必要性があります。
どちらかだけを食べるのではなく、どちらもバランスよく食べましょう。