料理の王様、ステーキ。
高級牛肉のステーキはなかなか食べられませんが、豚肉のステーキならちょっとしたごちそうになりますよね。
しかし、気になるのはカロリーです。
牛肉に比べ安いからと頻繁に食べていたら、太ってしまうのではないかと心配です。
今回は豚肉のステーキはどれくらいカロリーがあるのか、どうしたらもっとおいしく、しかもカロリーを抑えめにできるのか、などについてお話しいたしましょう。
豚肉のステーキは海外セレブの間ではダイエット食!
豚肉のステーキ、別名ポークチョップは、海外セレブの間で実はダイエット食と評判です。
一見するとダイエットとはおよそ正反対の食材に見えますが、良質なタンパク質に溢れている豚肉で、食事制限中でも筋肉を落とすことなく痩せられるのだそうです。
さすが、筋トレをしながら体を引き締めていく海外セレブならではですね。
豚肉には脂肪を燃焼させるカルニチンという成分が豊富に含まれているうえに、免疫力を高めるセレニウムが鶏肉の2倍、牛肉の5倍も含まれています。
そして、豚肉といえばなんといってビタミンB1です。
新陳代謝を活発にして疲労回復を促し、肌荒れや口内炎を防ぐビタミンB1が、牛肉の8倍も含まれています。
さらに、ビタミンB1には糖質を分解してエネルギーに変化させる働きがあるため、豚肉はダイエット向きの食材といえるのです。
他にも血液のめぐりを良くするナイアシンや、代謝をアップさせるリンが、それぞれ牛肉の2倍含まれています。
また豚肉の脂にはアラキドン酸という、幸せな気分になるホルモンが分泌される脂肪酸が含まれているため、ダイエット中でも明るくハッピーな気分にさせてくれます。
それでは、肝心のカロリーはどれくらいあるのでしょうか。
豚肉ステーキの気になるカロリーはどれくらいあるの?
安い豚肉でごちそう感のあるメニューの代表が、ステーキです。
しかし、ボリュームがあるせいか、カロリーが気になりますよね。
豚肉ステーキの1人前100gのカロリーは327kcalです。
これは、豚ロース肉を使った場合です。
豚ロースとは豚の背中に近い部分の肉で、程よい脂身が付いているため、ステーキや生姜焼き、とんかつなどに適した部位です。
ちなみに豚ロース肉100gのカロリーは、263kcalです。
最も脂肪分の少ない豚もも肉は100g183kcal、最も脂肪分の多いバラ肉は100g386kcalですから、豚肉は部位によりかなりカロリーに差があることがわかります。
これを牛肉と比べてみましょう。
肩ロース肉で見ると、100gあたり和牛で201kcal、輸入牛で240kcalです。
サーロインなら、和牛で498kcal、輸入牛で298kcal、もも肉なら和牛で246kcal、輸入牛で182kcalです。
ステーキにするなら牛肉より豚肉のほうがカロリーが低いことがわかりますね。
豚肉ステーキのカロリーをもっと抑えるにはどうしたら良い?
豚肉でステーキを作るなら、豚ロース肉がおすすめです。
赤みと脂身が程よく配合されているのでおいしく、うまみが凝縮されています。
しかしカロリーをしっかり落としたいなら、いったん茹でて脂肪を落としてから調理しましょう。
ステーキからはちょっと外れますが、下茹でした肉にミョウガやトマト、もやしなどの野菜を加えて一緒にポン酢でいただけば、ボリューミーでありながらヘルシーな一品になります。
ステーキにするなら、豚薄切りロース肉でサッと茹でたいんげんやにんじんなどを巻いて焼くのがおすすめです。
豚肉のビタミンB1と野菜のビタミンA、Cがいっぺんに摂れ、抗酸化作用の高いバランスのとれたおかずになります。
この肉巻きスタイルは、中に巻き込む具材を変えるだけでさまざまなバリエーションがつけられるため、とても便利です。
肉をフライパンで焼くだけでなく、レンジでチンしてもOKです。
油を使わない分、カロリーオフできますよ。
味つけも塩コショウ以外に、醤油味、甘辛の照り焼き風、コチュジャンやオイスターソースで韓国風、中華風にアレンジできます。
彩りが豊かなので、お弁当にも重宝します。
また、豚ロース肉を豚もも薄切り肉にすればさらにカロリーを落とせます。
特売していたら、まとめて買っておくと良いでしょう。
カロリー抑えめな豚肉ステーキを作るコツは?
豚肉は焼き方が肝心です。
硬くなりやすいので、下処理のひと手間を加えるのがコツです。
下処理としては、炭酸水や牛乳につけておくと柔らかくなります。
また下味もかねて、生姜やにんにく、酒、醤油を混ぜたものにつけておいても良いでしょう。
生姜やにんにくは血行を良くして代謝をアップさせる働きがあるので、カロリーの燃焼を促してくれます。
そこへすりおろしリンゴ、もしくはリンゴの皮を入れておくと、程よい自然な甘みが加わるうえ、肉も柔らかくなり一石二鳥です。
話題の塩麹や酒粕につけておくのも良いですね。
肉が柔らかくなるうえ、風味が増しておいしくなります。
本格的なステーキを焼きたいなら、フライパンではなく、オーブンで焼いた方が余分な脂が落ちてカロリーダウンできます。
蒸し焼き状態なので肉のうまみがぎゅっと凝縮されますから、岩塩やゆずコショウといった低カロリーな味付けだけでおいしくいただけます。
オーブンがなければ網焼きもおすすめです。
やはり余分な脂が落ちることでカロリーオフできるうえ、素材のうまみがダイレクトに味わえます。
焼いた豚肉にソースをかけるなら和風がおすすめです。
わさびソースやポン酢などでカロリーを減らせます。
お試しください。
決定版!おいしくて本格的な豚肉カロリーオフステーキのレシピ
おいしくて本格的な豚肉ステーキのレシピをご紹介します。
もちろん、カロリーを落とす工夫もされているので、参考にしてみてください。
【材料 2人前】
・豚ロース肉とんかつ用 2枚
・パプリカ 1個
・グリーンアスパラ 3本
・白ワイン 大さじ1杯
・粒マスタード 小さじ1杯
・はちみつ 小さじ1杯
・マヨネーズ 小さじ1杯
・醤油 小さじ1杯
・塩 少々
・塩、コショウ、オリーブ油、すりおろしにんにく 適量
【作り方】
①豚肉は脂身の部分を少しそぎ落としてから筋切りをし、塩、コショウ、すりおろしにんにくをつけます。
②パプリカは縦6つに切り、グリーンアスパラは根元の硬いところをピーラーでそいで半分に切ります。
③オーブン電子レンジのグリル機能、もしくはオーブンで肉と、オリーブオイルをかけた野菜を一緒に焦げ目がつくまで焼きます。
④白ワイン、粒マスタード、はちみつ、マヨネーズ、醤油、塩を鍋に入れて火にかけ、ひと煮立ちさせてソースにします。
⑤ ③に④をかけて出来上がりです。
ソースの代わりに醤油、ポン酢、わさび、ゆずコショウ、岩塩などを使えばさらにカロリーオフできます。
要注意!トンテキ定食は高カロリー
豚肉のステーキは工夫次第でカロリーを抑えられるからと、外食でもトンテキ(豚肉ステーキ)定食を食べてしまうとちょっと危険です。
トンテキ自体のカロリーは400kcal前後であっても、定食となると軽く900kcalを超え、とんかつ定食よりカロリーが高くなることがあるからです。
お店によってトンテキの味付けや付け合わせが異なるので一概には言えませんが、原因はトンテキ以外の食べ物のカロリーの高さにあります。
とんかつ定食の場合はとんかつのカロリーは高くても、付け合わせがせん切りの生きゃべつとお味噌汁、ごはんですから、カロリーがさほど上がりません。
トンテキを食べるなら糖質の高いごはんは控えめにしましょう。
本来ならごはんの上にトンテキをびっしり敷き詰めたトンテキ丼にしたいところですが、糖質・カロリーとも高くなります。
最近話題の糖質オフダイエットでは、主食を抜いて豚肉ばかり食べるやりかたもあるといいます。
豚肉のタンパク質で筋肉を整え、カルニチン効果で脂肪を燃焼させてダイエットする方法です。
毎日豚肉ばかり食べて痩せるといいますが、それでは栄養バランスが悪く、極端です。
せめて野菜や海藻などを付け、いろいろな栄養を摂るようにしましょう。
そのうえでできればご飯は少なめにすると良いです。
野菜も生野菜にマヨネーズやドレッシングを大量にかければカロリーが増えるので、おひたしにしたり、ポン酢やノンオイルドレッシングにするのが良いでしょう。
豚肉のうまみを生かしたステーキでおいしくカロリーダウンを
いかがでしょうか。
牛肉より安くてカロリーが低い豚肉でステーキにすれば、ちょっとしたごちそうになるうえ、お腹も大満足です。
肉が柔らかくなるような下処理や調理の仕方を工夫することで、カロリーもさらに下げられます。
家族みんなが集まる夕食のメインにぜひ、豚肉のステーキを取り入れてみませんか。
お父さんも子どもも、みんなが喜ぶおかずです。