醤油は日本の代表的な調味料です。
醤油は、4ml入り×10袋~1000ml入りが、一般用に販売されています。
煮物やうどんつゆ、照り焼きには、多めの醤油を使いますが、刺身に付けるときは、4ml入りで充分ですね。
今回は、醤油100mlの栄養素と、醤油を100ml使うレシピをご紹介しましょう。
醤油100mlに含まれる栄養素
まず、醤油に含まれる栄養素についてご説明します。
醤油は15ml(大さじ1杯)で18gになります。
そのため、100mlは120gです。
食品成分表の栄養素は100gあたりで書いてあるので、醤油100mlの栄養素は1.2倍する必要があります。
醤油100gあたりの栄養素は、次のようになります。
・エネルギー 71kcal
・たんぱく質 7.7g
・炭水化物 10.1g
・ビタミンB1 0.05mg
・ビタミンB2 0.17mg
・ナイアシン 1.3mg
・ビタミンB6 0.17mg
・葉酸 33µg
・ナトリウム 5.7g
・カリウム 0.39g
・カルシウム 29mg
・マグネシウム 65mg
他にも、亜鉛、リンといった多数の無機質を含んでいます。
100mlに含まれる量は、1.2倍である120gになりますので、エネルギー量は85kcal、ナトリウムは6.84gになります。
醤油は塩と同じく塩味を得ることができる調味料ですが、原料が大豆になりますので、大豆の栄養素が含まれます。
そのため、ナトリウムだけでなくカリウムやビタミンB群を多く含むのが特徴です。
醤油は一般的に使われる濃口醬油の他に、薄口醤油やたまり醤油と呼ばれるものがあります。
同じ100mlでも、醤油の種類によって栄養成分は違ってきます。
薄口醤油・たまり醬油・白醤油100mlに含まれる栄養素
健康を考える人の中には、薄口醤油を選ぶ人がいます。
地方によっては、たまり醬油を使うところもあります。
他にも、白醤油というものもあります。
同じ醤油ですが、それぞれに含まれるエネルギー量、ナトリウム量など、栄養素の量が違います。
血圧に気を付けている人は、薄口醤油を利用していますが、普通の濃口醬油との栄養成分の量には、どれくらいの違いがあるでしょうか。
たまり醬油や、白醤油はどうでしょうか。
それぞれの100gあたりの、栄養成分量です。
100mlにする時は、1.2倍して下さい。
【薄口醤油】
・エネルギー 54kcal
・たんぱく質 5.7g
・炭水化物 7.8g
・ビタミンB1 0.05mg
・ビタミンB2 0.1mg
・ナイアシン 1mg
・ビタミンB6 0.13mg
・葉酸 31µg
・ナトリウム 6.3g
・カリウム 0.32g
・カルシウム 24mg
・マグネシウム 50mg
薄口醤油の場合、ナトリウム量は1.2倍の120gにすると、7.56gになります。
薄口だからナトリウム量が少ないと思っている人がいますが、実は薄口醤油の方がナトリウム量は多くなります。
【たまり醤油】
・エネルギー 111kcal
・たんぱく質 11.8g
・炭水化物 15.9g
・ビタミンB1 0.07mg
・ビタミンB2 0.17mg
・ナイアシン 1.6mg
・ビタミンB6 0.22mg
・葉酸 37µg
・ナトリウム 5.1g
・カリウム 0.82g
・カルシウム 40mg
・マグネシウム 100mg
たまり醬油は色が濃く、カロリーも高めです。
糖質やカルシウム、マグネシウムとミネラル分も多いです。
しかし、意外なことにナトリウム量は100mlで6.12gになり、濃口醬油よりも少なくなります。
色が濃いから、塩分が多いというわけではありません。
【白醤油】
・エネルギー 87kcal
・たんぱく質 2.5g
・炭水化物 19.2g
・ビタミンB1 0.14mg
・ビタミンB2 0.06mg
・ナイアシン 0.09mg
・ビタミンB6 0.08mg
・葉酸 14µg
・ナトリウム 5.6g
・カリウム 0.95g
・カルシウム 13mg
・マグネシウム 34mg
白醤油のナトリウム量は100mlで6.72g、濃口醬油よりも少なめです。
血圧が高い人が、エネルギー量、ナトリウム量の両方を考えて醤油を選ぶなら白醤油が一番良いようです。
減塩醤油100mlに含まれる栄養素
薄口醤油と減塩醤油が違うのは、ご存知ですか。
減塩醤油はしっかりと減塩していますので、ナトリウム量も少なくなります。
減塩にするために、原料に醸造酢やみりんを加えています。
醸造酢を入れることで、味に深みを与えて、味が薄くても美味しく食べることができます。
煮物やうどんつゆに使うと、本来の醤油の味とは違う風味になるため、普通の濃口醬油を控えめに使う人もいます。
しかし、刺身や寿司に使う時は、減塩醤油をそのまま使うのがおすすめです。
それでは、国内でも大手と呼ばれる醤油メーカーが作る、減塩醤油の栄養成分をご紹介しましょう。
減塩醤油は100g当たりのエネルギー量が83.3kcalです。
100ml、つまり120g当たりのエネルギー量は100kcalになります。
減塩醤油は、原料にみりんや醸造酢が含まれるため、白醤油と同じで濃口醬油よりも高カロリーです。
しかし、ナトリウム量は100gで4.1g、100mlでは1.2倍で4.92gとなり、他のどんな醤油よりも少なくなります。
塩分とカロリーのどちらを重要視するかによって、同じ醤油でも選ぶ基準は違いますので、使う料理によって変えると良いようです。
醤油100mlを使う料理
ほとんどの家庭料理では、醤油はほんのちょっとしか使うことがありません。
調味料としての醤油は100mlも使うことはありませんよね。
しかし、大量の煮物や汁を作る時は、醤油を50ml、100mlと使います。
それでは、醤油を100ml使うのはどんな料理でしょう。
4人家族で100mlの醤油を使う代表的な料理は、すき焼きの割り下です。
すき焼きの割り下を簡単に作るためには、酒・みりん・醤油を全て100mlずつ混ぜます。
そこに、ざらめ糖を大さじ4杯(50g)入れると、基本のすき焼きの割り下が出来上がります。
すき焼きの割り下は、市販のソースもありますが、このように簡単に作ることができます。
同量の酒・みりん・醤油と半分の砂糖、と覚えているとちょうどいいバランスです。
一般的な肉じゃがを作る時に使用する醤油は、4人前で60mlです。
100mlの醤油を使うには、およそ7人分の肉じゃがを作ることになります。
豚肉の生姜焼きでは、4人分で40ml、10人分で100mlになります。
大家族の場合は、一度に100mlの醤油を使う料理が、たくさんあります。
肉じゃが・生姜焼き・肉巻きおにぎり・和風ステーキのソースです。
他にも治部煮や里芋の煮物、照り焼きでも使います。
6人~8人家族なら、一度に100mlの醤油を使ってしまいます。
少子化と言われながらも、子どもの数が多い家庭に対する自治体からの援助が始まり、最近では3人兄弟、4人兄弟が増えています。
住宅事情で、親と二世帯住宅を建てる人も多いので、都会でも6人家族、7人家族では、一度の100mlの醤油を使っています。
醤油100mlを使ったお菓子
醤油を使ったお菓子と言えば、せんべいと団子ですね。
焼団子は、24本作るために、100mlの醤油を使います。
手焼きせんべいを作っている老舗の店では、醤油をカメに入れて、焼きあがったせんべいをそのまま漬け込んで、さらに焼いている場面を良く見ますね。
神社の参道で、団子を売っているお店でも同じです。
こういった専門の仕事をしている人は、醤油は100mlどころか、何Lもの醤油を使っています。
こちらでは、一般の家庭で作れる醤油を使ったお菓子をご紹介しましょう。
みたらし団子
【材料 12人分】
・上新粉 300g
・白玉粉 300g
・水 250ml
(タレ)
・砂糖 80g
・醤油 100ml
・本みりん 100ml
・水 200ml
・片栗粉 大さじ3
・水 大さじ3
【作り方】
①上新粉と白玉粉は手でよく混ぜ合わせます。
②水250mlを少しずつ加えて、練っていきます。
③鍋に水を入れて湯を沸かします。
④直径2.5cmくらいの一口大にしたら、真ん中をへこませます。
⑤沸騰した湯に入れて、浮き上がるまで茹でます。
⑥浮き上がってきたらざるに上げて水でさっとヌメリを取ります。
⑦別の鍋にタレの材料の砂糖・醤油・本みりん・水を入れて弱火で煮立たせます。
⑧片栗粉を水で溶き、とろみをつけます。
⑨水気を切った団子を器に入れて、その上からみたらし餡をかけます。
一度に簡単にたくさん作れます。
子どもでも団子を簡単に楽しく作れるため、幼稚園や小学校の行事で作っているところもあります。
子どもたちが集まる行事やパーティでもおすすめのレシピです。
市販の醤油容器のサイズ
醤油は、開封すると劣化が始まります。
賞味期限内でも、冷蔵庫保存が基本です。
大手醤油メーカーが、200ml、450mlといった密封タイプのボトルを出しているのは、醤油の劣化を遅らせて、より良い品質の醤油を美味しいうちに使いきるためです。
そのため、一般の家庭用でも150ml、200mlの卓上ボトルを使う家庭が増えています。
750mlや1000mlとは値段も同じくらいで、どちらでも200円~300円になります。
そのため、量と価格を比較して考えてしまうと、たしかに「コスパ」はよくありません。
しかし、古くなった醤油をいつまでも使っているよりは、美味しいうちに使いきる、200ml、450mlボトルの方が良いという人もいます。
特に、単身家庭や共稼ぎ夫婦、子どもが小さい三人家族なら、大きい1000mlサイズをずっと使い続けていつの間にか古くなっているよりも、450ml入りの醤油の方がお得になります。
お弁当の人には、職場への持ち歩きに便利な100mlサイズも販売しています。
こちらも、価格を考えたらコスパは悪いのですが、ボトルからお弁当用の醤油ボトルに入れ替えたり、使い捨ての4g入りを10袋買うよりも便利という理由で利用している人もいます。
市販の醤油は様々な容器やサイズで展開していますので、ただ安いからという理由だけでなく自分のライフスタイルに合ったものを選ぶことも大切です。
醤油を上手に使う
日本人にとって当たり前のようにある醤油ですが、海外では人気の調味料の醤油です。
和食文化が、世界中で注目されている今、身近な醤油のあり方を、もう少し大切にしていきたいですね。
お休みの日、煮物や焼き物だけでなく、100mlの醤油を使って、子どもと美味しいおやつを作って下さい。