牡蠣は、寒い産卵前の時期になるとミルキーな味になり、栄養が高くなるのをご存知ですか?
ぎゅっと身に栄養が詰まった牡蠣と、昔から栄養価が高いことで有名な味噌を使い、牡蠣の味噌鍋を作ってみましょう。
今回は牡蠣や味噌の栄養のお話、味噌以外にも合う牡蠣鍋に合う出汁のレシピや、牡蠣と味噌を使った他のレシピなどをご紹介していきます。
牡蠣に含まれる栄養
牡蠣の味噌鍋レシピの前に、牡蠣と味噌の栄養をご紹介します。
牡蠣は体によいといわれていますが、一体どんな栄養が含まれているのでしょうか?
牡蠣は大きく分けて「岩牡蠣」と「真牡蠣」の二種類で分けられ、大きな違いは産卵期の長さ・身の大きさ、味となります。
岩牡蠣の産卵期は数ヶ月にも及び、大ぶりな身でジューシーな味わいが特徴です。
一方、真牡蠣の産卵期は短期間で一気に行われ、小ぶりでクリーミーな味わいです。
ちなみに、岩牡蠣は深場で生息することから、養殖で育てるのは厳しく値段も高いくなります。
そのため、一般的にスーパーなどに卸されているのは、浅瀬で生息する養殖の真牡蠣がほとんどです。
牡蠣には以下の栄養が含まれています。
●ビタミンB・B2・B12
免疫力や、皮膚の抵抗力が向上し、脂肪の燃焼を助ける効果があるといわれています。
●亜鉛
皮膚や髪などに潤いをもたせ美肌・美髪の他、免疫力が向上するといわれています。
●鉄
体温を維持するために欠かせない栄養となっていて、冷え性に効果があるとされています。
●グリコーゲン
肝臓の機能の向上と、脳や筋肉の動きを活発化させるといわれており、素早く疲労を改善してくれる効果もあるようです。
このように、牡蠣の小さな身の中には栄養がギュっと詰まっており、スーパーフードとも呼ばれています。
今度は味噌の栄養も見ていきましょう。
味噌に含まれる栄養
それでは、味噌にはどんな栄養が含まれているのでしょうか?
味噌で一番注目する栄養は「アミノ酸」が含まれていることです。
通常、摂取したタンパク質は、胃で分解しこれ以上バラバラにできないサイズのタンパク質「アミノ酸」へと変化し、小腸から取り込み、体を作るための役割を果たしています。
味噌に含まれているタンパク質は、体に吸収しやすいサイズである「アミノ酸」で、体への吸収率がとてもよいといわれています。
そのほかにも代表される味噌の栄養は7種類あります。
●大豆イソフラボン
更年期障害の緩和や、骨粗鬆症の予防にもつながるといわれています。
●大豆レシチン
細胞を若く保とうとする栄養とされ、動脈硬化や脳梗塞などの予防にも効果があるといわれています。
●サポニン
脂肪の代謝を手助けしてくれる役割を果たし、血液の流れを改善をする効果があるようです。
●リノール酸
血中コレステロールが上がることを抑えてくれ、シミを生成する元のメラニンを制御する働きがあるともいわれています。
●メラノイジン
抗酸化作用が高く、生活習慣病を予防するといわれています。
●カルシウム
骨や歯を作るために必ず必要な栄養で、他にも筋肉の運動を助けたりする働きがあるとされています。
●水溶性食物繊維
腸内にある善玉菌を増やして、腸内環境を整える効果があるとされ、免疫力の向上にもつながるといわれています。
味噌は驚くほど栄養が豊富で、この後ご紹介する牡蠣の味噌鍋だけでなく、他のレシピにも活用していきたいですね。
牡蠣の味噌鍋のレシピ
前項までに牡蠣と味噌の栄養をご説明しました。
こちらでは、牡蠣と味噌を使ったスタンダードな牡蠣味噌鍋のレシピをご紹介します。
是非たくさんの牡蠣を入れ、旨味を存分に堪能してください。
牡蠣味噌鍋
【材料】
・牡蠣のむき身 300g
・豆腐 1丁
・長ねぎ 2本
・白菜 3枚
・しいたけ 4個
・したらき 1個
・お好きな味噌 100g
・砂糖 大さじ1
・みりん 大さじ1
・昆布だし 400ml
①牡蠣は塩水の中でふり洗いするか、片栗粉をまぶして揉んで汚れを取り除いた後1~2回水洗いします。
②豆腐、長ねぎ、白菜を食べやすい大きさに切ります。
③しいたけは芯を取り、しらたきは熱湯をかけて食べやすい大きさにカットします。
④お好きな味噌、砂糖、みりんを練り混ぜておきます。
⑤鍋の底に白菜の芯の部分を敷いて、その上に牡蠣と野菜などを順番に並べていきます。
⑥昆布だしを回し入れ、火をつけ煮立たせたのち、④で混ぜておいた調味料を溶かしながらいれます。
⑦よく味噌が溶けたら完成です。
味噌のコクと、牡蠣のミルキーな味わいが口の中に広がってホッとできる一品です。
牡蠣の味噌鍋に合う野菜
濃厚な牡蠣の出汁が出てこってりとしている牡蠣味噌鍋には比較的どんな野菜でもよく合います。
そこで、加熱調理をすることで栄養価がアップしたり、吸収いしやすくなるような野菜を入れて、効率的に野菜を摂るのをオススメします。
・ほうれん草
熱でほうれん草に含まれている鉄分の吸収を妨げる「シュウ酸」を分解することができるようです。
食べやすい大きさに切って入れるとよいでしょう。
・にんじん
熱を加えることで、皮膚や粘膜を守るとされているβカロテンを活性化することができるといわれています。
すりおろしていろどり豊かにしてもよいでしょう。
・トマト
アンチエイジングなどを助けてくれるといわれる、リコピンに熱を加えると約3倍以上摂ることができるようです。
細かく切ったトマトソースに、チーズと牡蠣を絡めて洋風にいただいてみてください。
通常の牡蠣味噌鍋レシピに、ちょっとアレンジを加えつつ、熱を加えることで栄養を効率よく摂れる野菜を加えてみましょう。
牡蠣に合う味噌以外の鍋出汁のレシピ
牡蠣の旨味を最大限にひきだしてくれる、味噌鍋以外の出汁とそのレシピをご紹介します。
かつおと昆布のシンプルな合わせ出汁
【材料】
・日高昆布 20g
・かつお削り節 30g
・水 1ℓ
①昆布を水に浸して30分置きます。
②弱火で加熱し、沸騰する直前に昆布を取り出します。
③かつお削り節を入れて、弱火で加熱しアクが出たら取ります。
④沸騰したら火を止めます。
⑤削り節が沈んだらキッチンペーパーで濾して完成です。
かつお・昆布・牡蠣と海の食材を贅沢にいただきましょう。
洋風クリーミー出汁
【材料】
・水 500ml
・ホワイトソース 800cc
・鶏がらスープの素 大さじ1/2
・塩 大さじ1/2〜1
・パルメザンチーズ 適量
①水を沸騰させて鶏がらスープの素を入れます。
②ホワイトソースを入れ、塩で味を調えます。
鍋をいただく際にパルメザンチーズをお好みでかけてください。
洋風な出汁が牡蠣とよく合います。
牡蠣味噌鍋以外の牡蠣と味噌のレシピ
牡蠣の味噌鍋以外にも牡蠣と味噌を使ったレシピをご紹介します。
ご飯のおかずとしてや、お酒のお供にもばっちり合う一品です。
【材料】
・牡蠣 4個程度
・長ネギ 1本
・水 60ml
・顆粒だし 小さじ1/2
・昆布茶 小さじ1/2
・味噌 小さじ2
・卵 1個
・砂糖 小さじ1/2
・しょうゆ 小さじ1/2
・ごはん 1人分
①フライパンに水、顆粒だし、昆布茶を入れてひと煮立ちさせます。
②味噌入れ、よく溶かします。
③牡蠣を入れて、きちんと火を通します。
④長ネギを3mm程度の薄さに切り、牡蠣の上に散らします。
⑤長ネギがしんなりしたら、卵をよく溶き、砂糖・しょうゆを入れ混ぜます。
⑥牡蠣の入ったフライパンに回しかけて、お好きな半熟具合になったら完成です。
牡蠣のクリーミーさと、卵の優しい味がよく絡み合いご飯がどんどんすすみます。
牡蠣の味噌鍋は栄養満点鍋
以上、牡蠣の栄養や、牡蠣をつかった味噌鍋・レシピなどご紹介をしました。
牡蠣や味噌の栄養価はとても高く、それを合わせた味噌鍋にすることで、美味しく栄養を摂ることができます。
また入れる野菜も熱を加えると、栄養価や吸収か変化するものもあるので、上手に合わせることが大切です。
寒い冬を美味しく健康的な鍋で乗り越えましょう。