モロッコいんげんを食べたことはありますか?
スーパーなどで見たことがある方や、モロッコいんげんとは?という反応の方もいらっしゃるかと思います。
モロッコいんげんとは、どんないんげんなのでしょうか。
今回はモロッコいんげんの味噌和えをはじめ、そのほかのレシピや料理法もご紹介します。
モロッコいんげんとは?なぜモロッコという名前なの?
モロッコいんげんは、いんげん豆の一種でとても大きく、長さが15cm~20cmあるのが特徴です。
若いいんげんは、さやごと食べることができるので、『さやいんげん』といいます。
もっと時間がたつと、豆だけ食べるので、『いんげん豆』になります。
さやいんげんには2種類あり、棒状のさやいんげんは『平さや』、平たいさやいんげんじは『丸さや』と呼ばれます。
モロッコいんげんは、この平さやに属していて、平べったい形をしています。
では、なぜ「モロッコ」いんげんという名前なのでしょうか。
モロッコいんげんは、昭和51年から日本で販売されはじめました。
原産は地中海で、モロッコあたりが原産地ではあるものの、モロッコが原産地ではありません。
1942年制作のモロッコを舞台としたアメリカ映画、「カサブランカ」の流行にあやかったのでは、という説もあります。
この説が本当であれば、地名が付いた名前なのに、その地名のものではないことになります。
名前の由来とは面白いものですね。
今回はこのモロッコいんげんの食べ方や、味噌和えのレシピを中心にご紹介します。
その前に、モロッコいんげんの食感や栄養について見ていきましょう。
モロッコいんげんの食感や栄養は?
モロッコいんげんは、見た目からして硬いイメージがあるのですが、じつは食感は柔らかく、ほのかな甘みがあります。
よく見かけるさやいんげんと比べても甘さが強く、歯ごたえはポリポリとしていて、クセのない味で食べやすいです。
火の通りも早く、調理もしやすいといえます。
モロッコいんげんは低カロリーで、食物繊維もたっぷりです。
ビタミンやカリウム、カルシウムなども含んでいますよ。
さらに、疲労回復や夏バテ防止などにも効果がある『アスパラギン酸』も豊富に含んでいます。
下処理は簡単です。
うれしいことに、スジがないものが多いので、これといった下処理はしなくて済みます。
もしスジがあるのであれば、スジ取りをしましょう。
スジ取りの方法は、端をぽきっと折り取って、下へスジごとひっぱって取ります。
スジがない場合は、端だけ包丁で切り取れば、下処理は完了です。
下ゆでをしたい場合は、ゆで上げた後に、切り取るのがよいでしょう。
何しろサイズが大きいので、一口大にカットして料理に使います。
料理前に保存したい場合は、どうしたら良いのでしょうか。
モロッコいんげんを好きな大きさにカットして、ジップロックに入れて冷凍保存も可能です。
使いたいときに取り出して使用できるので、手間のかからない保存方法といえますね。
また、ゆでてから密閉容器に入れても、冷凍保存ができますよ。
次に、簡単なモロッコいんげんの味噌和えのレシピをご紹介します。
簡単!モロッコいんげん味噌和えを作ってみよう
モロッコいんげんの料理で、まず試していただきたいのが、味噌和えです。
時間がかからず簡単で、味噌の風味とモロッコいんげんがよく合いますよ。
【材料】
・モロッコいんげん 200g
・味噌 小さじ2
・砂糖 小さじ4
・みりん 大さじ1
・すりごま 大さじ3
【作り方】
①味噌と砂糖とすりごまは合わせておきます。
モロッコいんげんは両端を切り落とし、食べやすい大きさに切りましょう。
②鍋に水を沸かして少量の塩を入れたのち、モロッコいんげんを入れ、1分ゆでます。
③ゆであがったら、ざるに上げて水気を切ります。
④冷めないうちにボウルに入れ、味噌と砂糖とすりごまで和えましょう。
熱いうちに和えると、味がなじみやすくなります。
ごまが好きな方は、すりごまをたっぷり入れましょう。
変わり味噌和えレシピを試してみよう
ちょっと変わった味噌和えを作りましょう。
こちらでは、2つのレシピをご紹介します。
ひとつ目は、練りごまの風味とコクがとてもおいしい一品です。
このレシピも、あっという間に出来上がります。
さらにもう一品ほしいときの副菜にも、おすすめですよ。
●練りごま入りモロッコいんげんの味噌和え
【材料】
・モロッコいんげん 10本~12本
・練りごま 大さじ2
・味噌 大さじ1
・白だし 小さじ1
・水 大さじ2
・塩 少々
【作り方】
①鍋にお湯を沸かし、塩を少々入れて、洗ったモロッコいんげんを1分から2分ゆでます。
②モロッコいんげんが冷めたら、水分をきり、2㎝くらいの幅の斜め切りにしましょう。
③ボウルに練りごま、味噌、白だし、水を入れ、混ぜておきます。
④ ③に②を入れて、よく和えます。
出来上がりです。
ふたつめのレシピです。
●モロッコいんげんのゆず味噌和え
【材料】
・モロッコいんげん 10本から12本
・味噌 大さじ1.5
・砂糖 大さじ1
・みりん 大さじ1
・酒 小さじ1
・ゆず 3分の1個
【作り方】
①味噌、砂糖、みりん、酒を鍋に入れ、ゆずの皮のすりおろしと、絞った果汁を入れて弱火でかき混ぜていきます。
②水分がなくなり、とろっとしてきたら火を止めます。
③鍋にお湯を沸かし塩を少々入れ、洗ったモロッコいんげんを1分から2分ゆでます。
④モロッコいんげんが冷めたら、水分をきり、2㎝幅くらいの斜め切りにします。
⑤ ②でモロッコいんげんを和えて、出来上がりです。
モロッコいんげんは味噌和え以外の調理法もたくさん
いんげんと同じく、どんな味にでも染まってくれるモロッコいんげん。
味噌和え以外にも、炒める、煮る、グリルで焼くなど、いろいろな調理法がありますよ。
天ぷらにするのもおいしいですし、サラダにしたり、色どりに肉じゃがに入れたりしてもいいですよ。
ここでは、モロッコいんげんをおいしく炒めるレシピをご紹介します。
●モロッコいんげんとエリンギのバター炒め
【材料】
・モロッコいんげん 5~8本ほど
・エリンギ 2本
・ベーコン 1枚
・バター 10g
・塩コショウ 少々
【作り方】
①モロッコいんげんは両端を切り落とし、一口大に切ります。
エリンギは手で縦に食べやすい大きさに割いておきます。
ベーコンは1cmくらいの幅にカットしましょう。
②フライパンにバターを3分の2ほど入れて熱し、バターが溶けだらベーコンに色が付くまで炒めます。
そこにモロッコいんげんと、エリンギを入れて炒めます。
③しっかり炒めたら、残りのバターを加え、塩コショウで味を整えます。
●モロッコいんげんの味噌炒め
【材料】
・モロッコいんげん 12本
・味噌 大さじ2
・酒 大さじ2
・サラダ油 適量
【作り方】
①モロッコいんげんは端を切り落とし、一口大に切ります。
味噌と酒は、よく混ぜ合わせておきます。
②フライパンにサラダ油をひき、モロッコいんげんを入れて炒めます。
火が通ったら、味噌と酒を混ぜたものを入れて、手早く炒めましょう。
炒めすぎると、味噌が焦げてしまうので注意てくださいね。
モロッコいんげんで味噌入り白和えも作れます
いわゆる味噌和えではありませんが、味噌も入った人気のモロッコいんげんの白和えレシピです。
和風にも洋風にも中華風にも変化するモロッコいんげんは、とても使い勝手のいい食材ですね。
【材料】
・モロッコいんげん 10本~12本
・絹ごし豆腐もしくは水切りした木綿豆腐 4分の1丁
・白すりごま 大さじ3
・白練りごま 大さじ1
・砂糖 小さじ1.5
・味噌 大さじ1
【作り方】
①モロッコいんげんは沸騰したお湯の中に塩を少し入れて、2分~3分ゆでます。
②モロッコいんげんが冷めたら両端を切り落とし、一口大の斜め切りにします。
ボウルに、すりこ木ですった木綿豆腐と、①以外の材料すべてを入れて、混ぜます。
③ ②に①を入れて、和えて出来上がりです。
ここで、豆腐の水切りの仕方も併せてご紹介します。
①豆腐をキッチンペーパーに包み、電子レンジ500Wで3分ほど加熱します。
②取り出した後、豆腐の上からお皿などの重しをして、1時間ほど置けば出来上がりです。
モロッコいんげんを食卓に取り入れてみよう
モロッコいんげんをスーパーなどで見かけたら、ぜひ、いろいろな料理に使ってみてください。
おいしいだけでなく、栄養豊かなモロッコいんげんです。
疲れたときや夏バテしたとき、モロッコいんげんを食べて快復しましょう。