味噌炒めの献立に鶏肉を使ってみたらこんな効果がありました

味噌は発酵することで、原料の大豆にはない、アミノ酸やビタミン類がたくさん生成されます。

アミノ酸には生命を維持するのに、絶対に不可欠な必須アミノ酸というものが9種類ありますが、味噌にはそれが全て含まれています。

ほかにも、ビタミンB群・E・K・葉酸・パントテン酸という多くのビタミン、ナトリウム以外にも、カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄といった数々のミネラルが含まれています。

こういった栄養素が、肉や野菜の味に旨みを与え、更に栄養価を高くします。

そこで、鶏肉を使った、おいしい味噌炒めの献立をご紹介しましょう。

鶏肉の味噌炒めの献立例 その1

鶏肉の味噌炒めには、色々な献立があります。

その中でも、基本的なものを一つご紹介しましょう。

【献立名】鶏肉と野菜の味噌炒め

【材料4人分】

・鶏モモ肉 1枚(300グラム)
・キャベツ 1/2個(500グラム)
・ピーマン 4~5個
・にんにく 1かけ
・唐辛子(鷹の爪) 1本〈調味料A〉
・醤油 小さじ1
・酒小さじ1 〈調味料B〉
・みそ
・醤油
・みりん 大さじ1(なければ砂糖大さじ2/3)
・酒 大さじ1
・片栗粉 大さじ1
・油 大さじ2

【作り方】

①鶏肉は筋を取り除き、一口大(2.5~3センチくらい)の大きさに切ります。

調味料Aを、鶏肉にもみこんで下味をつけます。

②キャベツは硬いところを切って、4センチくらいのざく切りにします。

硬いところは薄切りにします。

③ピーマンは半分に切って種を取り、幅1センチくらいの縦長に切ります。

にんにくは薄くスライスしておきます。

唐辛子〈鷹の爪〉は3~4つに輪切りしておきます。

④調味料Bを混ぜます。

⑤フライパンに油を半分(大さじ1分)引いて、強火でピーマン、キャベツの順に炒め、数分でこげめが付き始めたら、取り出します。

⑥鶏肉に片栗粉を薄くまぶします。

余分な片栗粉は落としておきます。

⑦残りの油をフライパンに入れて、鶏肉をいためます。

4~5分で、こんがりとなるまで、両面をしっかりと炒めます。

⑧にんにくと唐辛子を加えていため、香りがついてきたら、調味料Bを加え、野菜を戻して全体に炒めます。

1人分のエネルギー量ははわずか253キロカロリーと、とても健康的で、身体も温まり満腹感が得られるレシピです。

野菜は、キャベツやピーマンのほかに、長ネギ、チンゲン菜、ナスなどでもできますので、冷蔵庫の残り野菜や季節に合わせて、変えてみて下さい。

鶏肉の味噌炒めの献立例 その2

鶏肉と野菜の味噌炒めは、簡単でリーズナブルですが、常備菜として作るには野菜が多く、冷凍してしまうと食感が変わってしまいます。

そこで二つ目は、作り置きにも最適な、鶏肉と根菜の味噌炒めの献立をご紹介します。

【献立名】
鶏肉と根菜の味噌炒め

【材料4人分】

・鶏モモ肉 1枚
・塩 少々
・長ネギ 1本
・レンコン 240g
・ゴボウ 1本
・サラダ油 大さじ1〈調味料A〉
・みそ 大さじ4
・酒 大さじ4
・砂糖 大さじ3
・しょうゆ 小さじ1
・みりん 大さじ1

【作り方】

①鶏モモ肉はフォークを全体に刺し、味がしみやすいように穴を開けます。

ひとくち大に切り、塩をもみ込んで10分程度置きます。

②長ネギは幅5mmの斜め切りにします。

③レンコンは皮をむき、厚さ7~8mmの半月切りにして、水を入れたボウルに入れてアクを抜きます。

④ゴボウは皮をむき、レンコンと同じくらいの厚さの斜め切りにし、同じ様に水の入ったボウルに入れて、アクを抜きます。

⑤ゴボウとレンコンの水気を切ります。

⑥調味料を合わせます。

⑦フライパンにサラダ油を熱し、鶏もも肉を並べ入れます。

⑧両面に焼き色がついたら先にゴボウを入れて数分炒め、レンコン、長ネギの順にフライパンに入れて炒め合わせます。

⑨ゴボウとレンコンに火が通ったら、フライパンに蓋をして弱火で火を通します。

⑩フライパンの蓋を外して火を強め、煮汁が少なくなったら出来上がりです。

⑪ゴボウが固い時は、水分を多めにして、少し長く煮詰めましょう。

常備菜として数日おけますので、お弁当の材料のために多めに作っておくと良いです。

辛いものが好きな人は、ここに唐辛子(鷹の爪)を1本入れると、きんぴら風にもなります。

ゴボウの他に、シイタケ、にんじんを入れても美味しいです。

鶏肉の味噌炒めの献立と栄養価

鶏肉はそれだけでもたんぱく質食品ですが、味噌が加わったことで、たんぱく質食品を2品目摂れる献立になります。

味噌にはナトリウムが含まれていて、塩分過多を気にする人もいるかと思いますが、キャベツやピーマン、レンコンやニンジンと野菜を一緒に炒めることで、カリウムをたくさん摂り、ナトリウムの摂りすぎを防ぎます。

鶏肉の味噌炒めは、それだけでは味に飽きもきますが、野菜と一緒に炒めると、味や食感にも違いが出て、楽しく美味しく食べられるのです。

アスパラやオクラも、カリウムを多く含みますので、夏はレンコンやニンジンの代わりに使うのも良いですね。

このように、野菜を一緒に炒めると、カリウムだけでなく、鶏肉と味噌では摂ることができない、ビタミンCを摂ることができます。

他にも大根の葉やニラ、水菜やチンゲン菜も一緒に炒めると美味しいです。

しかし、火の通りが早い葉野菜は、あまり炒めすぎると食感が悪くなります。

鶏肉に火が通った頃、炒める最後に入れると、彩もキレイで、シャキシャキの食感が楽しめます。

根菜の炒めものの献立では緑色がないのが寂しいという人は、炒め終わった後に、小ねぎの小口切りを散らすとキレイですよ。

鶏肉の味噌炒めのリメイク献立

鶏肉の味噌炒めをたくさん作ったけれど、家族の都合で余ってしまった、という場合、同じ献立をまた食べるのは飽きてしまいますよね。

そこで、天ぷらを作りましょう。

関東の人は、鶏肉の天ぷらと言うと、あまり馴染みがありませんでした。

しかし最近は、うどん屋さんのメニューで「かしわ天」というのがあり、広まってきました。

それでも、味が付いた鶏肉を天ぷらにするのは、しつこい感じがする人もいるかもしれませんね。

そこで、あっさりと食べられる、鶏肉の味噌炒めの天ぷらのご紹介です。

まず、天ぷらに味がついていることの良いことは、お弁当に入れても塩や醤油といった調味料が必要ありません。

味もしっかりついているので、冷めても美味しいです。

そして、すでに火が通っているため、鶏肉が生という心配もいらないという、便利な献立です。

鶏肉の味噌炒めのリメイク天ぷら

作り方は簡単です。

鶏肉の味噌炒めに天ぷらの衣をつけて、揚げるだけです。

一工夫をしたい人、少しあっさりした方がいい人は、ここで青シソ、ミョウガを使います。

【材料4人分】

・鶏モモ肉の味噌炒め薄く切って炒めたもの 4枚
・天ぷら粉 大さじ3
・水 大さじ3
・青シソ 4枚
・ミョウガ 1~2個
・油 適量

【作り方】

①ミョウガを薄くスライスします。

②天ぷら粉と水を混ぜます。

③鶏肉の味噌炒めの上にミョウガをのせ、青シソで包みます。

④衣にくぐらせて揚げます。

鶏肉の味噌炒めだけではちょっと味が濃くても、ミョウガとシソがさっぱり感を出します。

ミョウガの季節ではない時は、長ネギでも良いです。

もちろん、ミョウガが苦手という人も、長ネギを代用して下さい。

青シソが苦手な人は、少し味が違いますが、焼きのりを代用にしても作れます。

代用品を使うのも、献立を立てるときの一工夫ですね。

鶏肉の味噌炒めが小さい場合は、舞茸や長ネギと一緒に、かき揚げにしても美味しいです。

鶏肉の味噌炒めは、残っても色々な献立で違う味を楽しむことができます。

鶏肉の味噌炒めを天ぷらやフライにしたら太る?

ただでさえ肉は太るのに、鶏肉の味噌炒めを天ぷらにしたら、油も取って太ってしまう、と心配をしている人はいませんか。

鶏肉はモモ肉でも脂肪分が少なく、むしろたんぱく質が豊富で、筋肉の元になります。

筋肉がしっかりとついていないと、活動が悪くなるだけでなく、新陳代謝が悪くなり太りやすくなります。

ですから、鶏肉はしっかりと食べて大丈夫です。

むしろ太りすぎを気にするなら、鶏肉の献立を作りましょう。

天ぷらの衣はつけすぎると、たしかに余分な油を含んでしまいますが、さっとくぐらせる程度なら、べったりと衣がつくことはありません。

また、一度鶏肉を炒めて火を通してあるため、いつもの献立よりも揚げ時間も少なくなります。

衣全体がパリッとしたら、油からあげてください。

また、天ぷらに使う油も、一般家庭で使われているサラダ油ではなく、菜種油、ひまわり油を使えば、純粋な不飽和脂肪酸を摂ることができるため、コレステロール値を抑える効果があります。

天ぷらは太る、と思っている人がいますが、天ぷらを食べて太るのは、作り方や食べ方が問題な場合が多いのではないでしょうか。

1食で10品目の食材を摂取できる

私たちが健康に毎日過ごすには、1食の献立で10品目、1日30品目食べると良いと言われています。

ご飯を食べる人は、まず白米で1品目になります。

そこに、鶏肉と野菜の味噌炒めも、鶏肉と根菜の味噌炒めも8~9品目摂ることができます。

どちらも主菜だけで副菜がなくても、充分にバランスの良い献立になっています。

簡単にできる鶏肉の味噌炒め献立で、毎食しっかり10品目の食材を摂りましょう。