味噌炒めの材料に嫌われ者の?ピーマンとなすを使ってみよう

子どもの嫌いな食べものと言えば「ピーマン」と「なす」が必ず出てくるでしょう。

たしかにピーマンの苦みは強く、なすの独特の食感が好みでないという子どもの気持ちもわかります。

なぜならば、ピーマンとなすが苦手な大人も多いからです。

しかし、緑黄色野菜のピーマンとなすに含まれる栄養価は、とても高いのです。

そこで今回は、ピーマンとなすと相性もバッチリで、体に良い味噌を使った味噌炒めの作り方をご紹介します。

ピーマンとなすが苦手な理由

大人でもピーマンとなすが苦手な人は、沢山いますね。

大人も苦手に思うくらいですから、子どもが苦手なのは仕方のないことかもしれません。

では、なぜピーマンが苦手なのでしょうか。

ピーマンが苦手な子どもの意見は「苦い」「青臭い」「渋い」というものです。

しかし、それだけではない人体の不思議な理由があるのです。

私達の味覚は、甘・塩・旨・酸・苦の5つに分類できます。

そのうちの苦味は、「体にとって危険なものだ」と脳が本能的に判断するのです。

ゆえに、苦いピーマンを避けるのは、体を守るための自然な防衛反応ともいえるでしょう。

また、子どもの味覚は大人よりも優秀で、味覚センサーの敏感さは、なんと大人の3倍なのです。

そう考えると、ママがどんなに細かくピーマンを刻んでごまかそうとしても、ピーマンの苦みを素早く察知されてしまうのにも納得できますね。

次は、なぜなすが苦手なのかについてお話します。

苦手な原因は、なすのグニャグニャした食感と、皮が噛み辛いことにあります。

なすの味自体は淡白です。

ですから、あの食感さえ克服できれば、食べられるようになることがほとんどです。

果肉がスポンジ状なので、調味料や食材の旨味をよく吸収させる、煮物や味噌炒めなどがおすすめです。

また、なすの色素は水に溶けやすく、煮物などに使うと黒っぽくなってしまいます。

美味しく食べるためには、色味も大事な要素となります。

キレイな色をキープするには、塩と酢を入れたお湯でゆで、すぐに氷水で冷ましましょう。

ピーマンとなすの味噌炒めの作り方

ここでは、大人も子どもも美味しくピーマンとなすを食べることができる、「豚ピーマンなす味噌炒め」の作り方をご紹介します。

とろっと煮えたなすが美味しいですよ。

【材料 4人前】

・豚バラ薄切り 200g
・なす 1袋
・ピーマン 1袋
・ニンニク 1かけ
・しょうが 1かけ
・長ねぎ 10cm
・サラダ油 大さじ2
☆味噌 大さじ2
☆砂糖 大さじ1
☆醤油 大さじ1
☆みりん 大さじ1
☆酒(紹興酒でも可) 大さじ1

【作り方】

①なすは、大きめの乱切りにして、水にさらしましょう。

ピーマンも乱切りにします。

②豚バラ肉は約4cmにカット、しょうがとニンニクは薄切りにして、長ねぎは粗めのみじん切りにします。

③フライパンにサラダ油、しょうが、ニンニク、長ねぎを入れて火にかけます。

油が熱せられてきたら、豚バラ肉も加えて炒めてください。

④豚バラ肉がほぐれたら、なすも加えて炒めます。

なすに油が回ったら☆と水100ccを加え、蓋をして強火で煮立てます。

⑤煮汁が煮詰まってきたら、ピーマンを加えます。

煮汁が完全に煮詰まったら、出来上がりです。

大人向けに、お好みで粉山椒をふっても美味しいですよ。

味噌炒めに使用する味噌の効能

前項では、ピーマンとなすを使った、味噌炒めの作り方をご紹介しました。

ピーマンとなすの苦手を克服するためにも、ぜひ作ってみてくださいね。

ここでは、味噌炒めの調味の要の「味噌」についてお伝えします。

味噌は大豆と麹・塩を原料とし、タンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどを沢山含んでいます。

その他にもタンパク質や、イソフラボン、サポニン、酵素、食物繊維、リノール酸など、体に良いとされる栄養分も多い優秀な発酵食品なのです。

発酵することで、酵母や乳酸菌などの栄養素が生まれ、栄養を体内へと吸収しやすくしてくれます。

また、味噌のカロリーは低く、葉酸やビタミンEも含まれています。

残念ながら塩分が高めなのは注意していただきたいところですが、脂質も低く、健康面のみならずダイエットや美容面も効果が期待できるのです。

具体的な効果、効能については、

☆老化防止

味噌に含まれるビタミンEやイソフラボンの抗酸化作用により、老化防止が期待できます。

☆ダイエット

大豆に含まれるタンパク質のβコングリシニンには、中性脂肪を減らす働きがあります。

また、食物繊維によって便秘が改善され、ダイエット効果が期待されます。

☆コレステロールを抑制

サポニン、リノール酸、大豆レシチンは、コレステロールの上昇を抑制する働きがあります。

☆健やかな肌作り

リノール酸には、メラニンの生成を抑制する働きがあります。

さらなる美しさを手に入れたい女性は、積極的に摂取すべき伝統食材ですね。

味噌炒めと相性が良い食材①ピーマンについて

大航海時代に、とうがらしを改良したものが、ピーマンの始まりです。

スーパーなどで売られているピーマンは、緑色ですよね。

それは未熟なまま収穫されたものです。

家庭菜園でピーマンを栽培したことがある方は見たことがあると思いますが、ピーマンを収穫しないでおくと、完熟して赤色になります。

実は、赤いピーマンの方が緑色のピーマンよりも甘味があります。

新鮮なピーマンの選び方も、覚えておきましょう。

キレイな色で皮に艶があり、肉厚で弾力があるものを選ぶようにしましょう。

さらに、ヘタの切り口のチェックも忘れずに。

ヘタの切り口が黒く変色していたり、皮にシワがあったら鮮度が悪い証拠です。

ピーマンに適した料理は、味噌炒めなどの炒めもの、オーブン料理、揚げもの、煮物などです。

ピーマンは熱が加わると甘味が増します。

独特の苦味を減らしたいときは、よく加熱するといいでしょう。

反対に、歯ざわりと苦味を味わいたい場合は、強火で手早く調理すれば、風味が損なわれずにすみますよ。

ピーマンには血圧の上昇を抑制するカリウム、風邪予防に効果的なビタミンC、免疫力向上などに効果が期待できるβカロテンが含まれています。

次は、なすについて詳しくお話します。

味噌炒めと相性が良い食材②なすについて

なすの原産地はインド東部といわれています。

日本にいつ渡来したのかははっきりとわかりませんが、少なくとも奈良時代には栽培が行われていたようです。

なすは淡泊で、味にクセがありません。

また、油との相性が抜群に良い野菜です。

味噌や醤油などの調味料の味もよく染み込んで、加熱すると食感がなめらかになります。

おひたしなどの和食にも、よく合う食材なのです。

なすの種類や色も、白、緑、紫と豊富です。

新鮮な、なすの選び方をお伝えします。

皮が濃い紫色で、張りと艶があり、ふっくらとして重みのあるものを選びましょう。

トゲが鋭くとがっていて、ヘタの切り口がみずみずしいものが新鮮です。

なすに適した料理は、味噌炒めなどの炒めもの、煮物、天ぷら、焼きなす、漬けものなどです。

なすの弱点は、切ると酸化して変色してしまうことです。

変色してしまっては、見た目の美味しさが半減してしまいますよね。

切ったらすぐに調理にとりかかりましょう。

アクが気になる場合は、水にさらしましょう。

しかし長時間さらすと、水っぽくなり、有効成分のアントシアニンが溶け出してしまうので、気をつけてください。

なすの皮の、鮮やかな紫色の元となっているアントシアニンには、視覚機能を改善する、眼病予防、メタボリックシンドロームを予防する効能があるといわれています。

また、カリウムも比較的多く含まれています。

カリウムは血圧の上昇を抑える作用があります。

生活習慣病予防のためにも、なすを皮ごと調理して、積極的に摂取しましょう。

最後に、ピーマンとなすを美味しく食べられるレシピをご紹介します。

ピーマンとなすは豚挽肉とも好相性

前項で、なすには色々な栄養と、体に嬉しい効能があるというのがわかりましたね。

しかし、体を冷やしやすい食材でもあります。

そうであるならば、体を冷やさないために、体を温める食材と一緒に料理したり、温かい料理に混ぜるなどして美味しくいただきましょう。

味噌炒めもご飯がすすみますが、「ピーマンとなすの豚挽肉の香味炒め」もおすすめです。

具材を炒めて合わせ調味料を絡めるだけで、簡単に美味しいオカズが1品、出来上がりますよ。

【材料 4人分】

・なす 2本
・ピーマン 3個
・豚挽肉 約200g
・ニンニク、しょうが(チューブでも可) 各1かけ
・青葱 適量
・ゴマ油 大さじ1
・塩胡椒 少々
・水溶き片栗粉水大さじ1と、片栗粉大さじ1/2を合わせておく
☆砂糖 大さじ1
☆濃口醤油、酒 大さじ1と1/2
☆酢 大さじ1/2
☆鶏ガラスープの素 小さじ1

【作り方】

①みじん切りにしたニンニク、しょうがと小口切りにした青葱、☆の調味料を合わせておきましょう。

②なすは乱切りにして、水にさらしておきます。

③ピーマンは縦半分に切り、さらに縦4当分ぐらいに切ります。

④フライパンにゴマ油を熱したら、豚挽肉を中火から強火で炒めます。

豚挽肉の色が変わってきたら、なすを入れ、さらに炒めましょう。

⑤なすに油が回ったら、ピーマンを加えてください。

⑥軽く炒めたら、合わせておいた香味ダレを入れて、全体に絡めましょう。

⑦一旦火を止めて、水溶き片栗粉を回し入れましょう。

再び火をつけて、とろみをつけたら出来上がりです。

苦手…から好きになれるように

苦手な野菜の「トップ10」の常連となっているピーマンとなす。

そんな野菜達にも、栄養が豊富など、良いところが沢山あることがお分かりいただけたと思います。

ピーマンとなすが苦手な方は、少しずつでも良いので、苦手が克服できるように、美味しく調理してみてください。