スコーンは、その昔にスコットランド料理で出されていたパンの一種です。
スコーンの歴史は古く、初めて文献に登場するのは16世紀だといわれています。
現在ではイギリスやアメリカだけでなく、日本でもよく食べられています。
大切な子ども達のオヤツは、可能な限り無添加のものを食べさせたいですよね。
そこで今回は、オーガニックの全粒粉で作る、美味しいスコーンのレシピをご紹介します。
オーガニックは安全?
今回の記事では、オーガニックの全粒粉を使ったスコーンのレシピをご紹介します。
その前に、オーガニックについて少しお話しますね。
みなさんの中には、オーガニック食品しか購入しないという方もいるでしょう。
オーガニック食品の支持率は高いですが、はたして本当にオーガニック食品は安全なのか…といった疑問を持っている方も多いようです。
結論を言ってしまうと、オーガニック食品は一般の食品よりも安全です。
言い換えると、一般の食品と比較した場合において「害を受けるリスクが低い」または「安全性が高い」ということです。
食品の安全は、異物などの物理的害、重金属や農薬などによる化学的害、菌類などの生物的害が一定以下であるときに確立されます。
その中の物理的害と生物的害は、食品衛生法によって、あらゆる食品の安全性が保障されています。
ゆえに、オーガニックが格別に優れているわけではありません。
しかしながら、化学的害リスクは明らかに違うのです。
オーガニックは有機栽培、有機農法とも言われています。
簡潔に説明すると、化学肥料や農薬を使わずに育てられた作物や畜産物、それらを使用した加工品に対して使われます。
可能な限り、化学的なものを排除しているのですね。
そうすることによって、化学的害のリスクは一般の食品と比較すると、この上なく低くなっているのです。
とは言え、オーガニックは化学物質が全く検出されない、ということではありません。
オーガニック=リスクゼロという思い込みは、やめておきましょう。
オーガニック食品は高い?
スコーンのレシピの材料で、オーガニックの全粒粉を使いたいこともありますが、オーガニック食品はなぜ価格が高いことが多いのでしょうか。
国産と外国産を比較すると、日本は人件費や資材、燃料費などのコストが高いため、価格が割高になってしまうのは当たり前ともいえます。
食品の価格を決定する要素は、
・生産コスト
・流通経費
・店頭での回転率
・市場性や希少性
などです。
オーガニック食品の価格が高い理由は、手間暇かけて作られているからのみではなく、法律や行政が入り、厳しい審査を行っているからなのです。
とはいえ、値段がネックになって、オーガニック食品を買うのをためらっている方もいらっしゃいますよね。
そんな方におすすめの方法をご紹介します。
●食べる機会が多い食品をオーガニックにする
家族がよく口にする食品や、皮も食べられる野菜、果物をオーガニックにしましょう。
●旬のものを買う
地元で作られた食品は、新鮮で美味しいことが多いです。
旬の有機農産物を安く手にするために、地域密着型の農家から買うと良いでしょう。
●まとめ買いをする
大手のスーパーマーケットには、プライベートブランドでオーガニック食品を取り扱っているお店もあります。
オーガニック食品をまとめ買いをすることで、節約できます。
●買わずに自分で育てる
有機菜園初心者向けのウェブサイトなどからの情報を参考にして、自分で作ってみるのもひとつの手です。
スコーンの食べ方はアメリカとイギリスでは違うの?
スコーンは今や日本のパン屋さんにも陳列されており、人気がありますよね。
手軽に食べることができるので、朝食やオヤツに最適です。
冒頭でもお話したように、スコーンはイギリスやアメリカでもよく食べられています。
面白いことにイギリスとアメリカでは、スコーンのレシピにも違いがあるのです。
アメリカではスコーン=具入りのもののみを、指します。
レシピを見てみると、レーズンやブルーベリー、クランベリーといったフルーツの他、ナッツやチョコレートチップなどが使われていることが多いようです。
さらにアメリカのスコーンは卵を使うことが多かったり、生地に砂糖を沢山使うレシピが多いのが特徴です。
具も入っていて甘さもあるので、アメリカのスコーンはそのままで食べられているのでしょうね。
甘いデザート感覚で食べる以外にも、チーズ・ベーコン・タマネギなどを混ぜた塩味のスコーンを、軽食として食べることもあります。
では、イギリスのスコーンはどのようなものなのでしょうか。
イギリスのティータイムには、スコーンは欠かせません。
イギリスのスコーンは、アメリカのスコーンと比較すると、卵はほとんど使われておらず、プレーンタイプです。
とてもシンプルなスコーンですよね。
スコーンにジャムやクロテッドクリームを添えて食べながら、紅茶を飲むそうです。
なんとも優雅な時間が流れていて、せかせかしがちな日本人からしたら羨ましい習慣ですね。
次はいよいよ、オーガニックの全粒粉を使ったスコーンのレシピをご紹介していきます。
オーガニックの全粒粉スコーンのレシピ
あまり加工をしない食べものを、可能な限り自然のまま食べるという考えの、マクロビは人気があります。
そんなマクロビでは、粉も小麦を丸ごと挽いた全粒粉がよく使われています。
全粒粉は精白した小麦粉と比較して、食物繊維、ビタミン、鉄分などの栄養価が豊富です。
オーガニックの全粒粉を使って、マクロビ風スコーンを作ってみましょう。
【材料 5cmセルクル 20個】
・薄力粉 150g
・オーガニック全粒粉 50g
・バター 50g
・卵1個と牛乳合わせて 100g
・きび砂糖 30g
・ベーキングパウダー 大さじ1
・打ち粉(強力粉) 適量
【作り方】
①FP(フードプロセッサー)を持っていない場合は、バターを可能な限り小さくカットして冷蔵庫で冷やしておきます。
粉類をふるっておきましょう。
②卵1個と牛乳を、合わせて100gになるように量っておきます。
卵が液状になるまで溶いておきます。
③FPがある場合は卵、牛乳、打ち粉以外の全ての材料を入れて、バターがサラリとなるまでスイッチオンしましょう。
④FPを持っていない場合は、ふるった粉にバターを入れてスケッパーで粉の中に刻み、手のひらですり合わせて馴染ませましょう。
⑤そこに、液状になった卵と牛乳をいっぺんに入れます。
⑥練らないように気をつけながらゴムベラで、タテにタテにと軽く混ぜます。
粉っぽいままでも大丈夫です。
⑦それを包丁で3つにカットします。
カットした3つを全部重ねて、必ず打ち粉をふってから麺棒で伸ばします。
⑧2~3cmの薄さになったら、また包丁で3つにカットし、積み重ねて伸ばす行程を3回くらい繰り返しましょう。
⑨2cmの厚さにして型で抜くか、包丁で切ります。
型が抜き終わった生地は、側面をなるべく触らないように気をつけましょう。
⑩200度に予熱しておいたオーブンで、15~20分焼いたら完成です。
卵・牛乳なしの全粒粉スコーンのレシピ
栄養価が高い全粒粉で作るスコーンは、卵や牛乳を使っていたり使っていなかったりと色々で、沢山のレシピが存在しています。
ここでは、アレルギーのある方やコレステロールが気になる方でも食べられる卵、牛乳なしの全粒粉のスコーンのレシピをご紹介します。
オーガニックの全粒粉で作れば、安全性が高まりますし、健康的ですね。
作ろうと思い立ってから、すぐに作れるレシピです。
【材料 2人分】
・オーガニック全粒粉 150g
・ベーキングパウダー 5g
・砂糖 20g
・オリーブオイル 大さじ2
・水 50~100ml
【作り方】
①ボウルに、水以外の材料を全て入れましょう。
②最初はうまく全粒粉がまとまらなくて粉っぽい感じですが、よく混ぜて馴染ませます。
③そこに水を少しずつ加え入れます。
水を少しずつ入れていくことで、まとまってきます。
④生地がまとまったら、適切なサイズに切り分けましょう。
⑤180度に予熱しておいたオーブンで、約15分焼いたら完成です。
卵、砂糖、油脂なし全粒粉おからスコーンのレシピ
最後に、卵、砂糖、油脂なしのオーガニックの全粒粉を使ったおからスコーンのレシピをご紹介します。
おからは、みなさんもよくご存知のように、豆腐を作る工程で豆乳から搾り出された残りですね。
このおからは、栄養が豊富で低カロリーなのです。
さらにスコーンの生地は、オーガニックの全粒粉と生おからを半々の配合で使っているので、とてもヘルシーです。
また、ビニール袋を使用するので、面倒な洗いものがありませんよ。
【材料】
・オーガニック全粒粉 100g
・グラハム粉(あれば) 100g 全粒粉、薄力粉に代用可
・ベーキングパウダー 小さじ2
・生おから 100g
・塩 1g
・カッテージチーズ 100g
【作り方】
①量りにビニール袋を置いて、全粒粉、グラハム粉、ベーキングパウダー、塩を入れます。
そして、その袋をシャカシャカ振って混ぜましょう。
②その袋に生おからを加え入れて、よくもみ混ぜます。
③そこにカッテージチーズを加え入れて、またもみ混ぜて、ひとまとめにします。
④生地を、袋の上から押し伸ばしてから二つ折りにする行程を、5回繰り返しましょう。
⑤袋の上から、包丁の背面で適切なサイズにカットします。
天板にクッキングシートを敷いて、カットした生地を並べましょう。
⑥200度に予熱しておいたオーブンで、約20分前後焼いたら完成です。
オーガニック全粒粉スコーンを作ってみよう
いかがでしたか。
オーガニックというだけでなく、全粒粉は通常の精白した小麦粉に比べて栄養価が豊富です。
素材から体に優しいものを使うことで、健康的な生活に近付けることができます。
思っているよりも簡単に作れるので、スコーンのレシピを覚えておくと便利ですよ。
ぜひ、作ってみてください。