甘酒は酒粕でも作れますし、米麹からも作れることは、ご存知でしょうか?
簡単に作れるのは酒粕ですが、アルコール入りなので、子供や運転をする人は飲めません。
反対に、米麹はアルコールを含まないので、どなたでも飲むことができてカロリーも抑えられますが、少々手間が掛かることが難点です。
しかし、どちらも魅力があります。
今回は、酒粕や米麹で作る甘酒の作り方と、それぞれの効能の違いについてお話していきます。
甘酒を酒粕で美味しく作る方法は?
酒粕で作る甘酒は、鍋ひとつで簡単にできます。
アルコールが入っているとはいえ、手軽にできるのはうれしいですよね。
飲みたいときに、すぐ作ることも可能です。
お好みで、体を温める効能のある生姜をプラスするのがおすすめです。
甘みはが足りないときは、砂糖などで調整してくださいね。
では、酒粕を使った甘酒の作り方をご紹介します。
☆酒粕で作る甘酒
【材料】
・酒粕 50g
・お水 300cc
・砂糖 25g
・塩 少々
・すりおろし生姜汁 お好み
【作り方】
①酒粕は細かくちぎるか、細かく切ります。
②鍋に分量のお水と酒粕を入れて一晩おき、酒粕をふやかしましょう。
もしくは、みそこしで酒粕を溶かす方法なら、一晩水に浸ける必要はありません。
③鍋を火にかけて、溶かします。
酒粕の香りを楽しみたい方は弱火で加熱し、沸騰しないよう火加減に注意しましょう。。
アルコール分を飛ばしたい方は、沸騰させます。
④酒粕が溶けたら、砂糖と塩を加えて、ひと煮たちさせ、生姜汁を加えて出来上がりです。
甘酒を米麹で作る方法
今度は、甘酒を米麹で作ってみましょう。
先ほどご紹介した酒粕を使ったレシピよりも、少し手間が掛かりますが、麹独特の香りや風味、甘みを味わえます。
砂糖を加えませんので、ダイエット効果があるとも言われています。
米麹本来の甘さを、ぜひ砂糖なしで味わってみてくださいね。
☆米麹で作る甘酒
【材料】
・米麹 150g
・お湯(60℃) 150cc
【作り方】
①米麹に60℃のお湯を入れて混ぜます。
このとき、麹の塊が残っていると、うまく甘酒ができませんので、よくほぐしながら混ぜましょう。
お湯の温度は高すぎても低すぎてもダメなので、キッチン用の温度計などを使って、きちんと計りましょう。
②ヨーグルトメーカーなどで、①の温度を55~60℃に保ちます。
炊飯器を使う場合は、保温モードで蓋を少し開け、布巾などをかぶせて、温度を60℃くらいに保ちましょう。
このときも、温度計で計りながら、蓋の開け具合を調整してみてください。
③5~6時間経つと、麹の香りがしてきます。
よくかき混ぜて、出来上がりです。
濃いと思われたら、お好みで薄めて飲んでみてください。
では次に、酒粕で作った甘酒の効能をご紹介します。
酒粕で作った甘酒の効能とは?
酒粕で作った甘酒にはどんな効能があるのか、見ていきましょう。
●ダイエット効果
酒粕に含まれているレジスタントプロテインは、油ものを食べても、その油を捉えて体外へ運び出してくれる働きがあります。
そのため、悪玉コレストロールが減少し、お通じも良くなるという効果があります。
●美肌やシミ予防効果
セラミド成分スフィンゴ脂質が、肌の角質層の細胞同士をつなぎ合わせ、お肌に潤いを保たせてくれる効果があります。
また、スフィンゴ脂質はメラニン色素の活性を抑制してくれる作用があるので、紫外線を浴びてもシミができにくくなります。
酒粕はビタミンBも含んでいるので、美白効果もありますよ。
●便秘解消効果
食物繊維が含まれているため、腸内環境が整い、便秘が解消されます。
●生活習慣病の予防
酒粕には、膵臓から分泌されるインスリンに似た働きをする成分が含まれているため、糖尿病の予防にも役立ちますよ。
また、酒粕にはペプチドが含まれていて、高血圧の予防や改善の効能があります。
米麹で作った甘酒の効能とは?
酒粕とは、また違った効能を持つ、麹で作った甘酒。
どんな効能があるのでしょうか?
●美肌効果
麹には、コウジ酸がたくさん含まれています。
コウジ酸は美肌効果があり、シミの原因となるメラニン生成を抑え、シミやくすみを防ぐ効能があります。
麹にはビタミンB2が含まれていて、皮膚や粘膜を保護する効果があり、皮膚が活性化していくそうですよ。
●髪を美しく保つ効果
コウジ酸は頭皮を若返らせ、美しい髪を作る効果があります。
●ダイエット効果
米麹で作った甘酒は100gで81kcalと、低カロリーです。
含まれているビタミンB群が脂質の代謝を促してくれます。
●栄養補給
米麹で作った甘酒も、栄養たっぷりです。
飲む点滴と言われるくらいですので、体力が落ちている時期にもおすすめですよ。
●疲労回復や夏バテ防止
豊富な栄養素を含み、消化吸収を助けてくれる消化酵素やエネルギーを、効率よく転換するビタミンB群が豊富です。
身体が栄養を取り入れやすく、大量のブドウ糖が身体の回復を助けてくれます。
●腸内環境を整える
含まれているオリゴ糖には便秘解消や、腸内の善玉菌を増やす効果もあります。
酒粕で作った甘酒の栄養と米麹で作った栄養の違い
酒粕で作った甘酒には、食物繊維がたっぷりです。
さらに、ビタミンとたんぱく質は、米麹の何倍もの量が含まれています。
葉酸も多く含まれています。
葉酸はがん予防や貧血改善、動脈硬化予防などの効能があるほか、粘膜の健康維持効果もあります。
なので、口内炎や胃潰瘍などにも効能が期待できます。
体の不調や老化の原因となる、活性酸素が作られるのを抑える効果も葉酸はあるので、健康な体を維持できそうですね。
また、亜鉛も含まれています。
亜鉛はホルモンの分泌を助けてくれ、細胞の正常な働きを維持していく効果があります。
一方、麹で作った甘酒は、麹菌がお米のデンプンを分解して、ブドウ糖に作り変えています。
そのため、砂糖なしでも甘い甘酒が作ることができます。
このたっぷりのブドウ糖に加えて、ビタミンB群・アミノ酸・オリゴ糖・葉酸・コウジ酸も含むため、飲む点滴と言われているのですね。
肥満予防・免疫力の向上・美肌などの維持に役立つとされる、パントテン酸なども含んでいますので、美容と健康に関心のある方は試してみる価値ありますよ。
味・成分・効能や栄養の違いで使い分けよう
上で見てきたように、酒粕で作った甘酒も米麹で作った甘酒も、栄養がたっぷりです。
似た効能もありますが、材料が違うので、もちろん味や栄養も異なります。
味や香りで、どちらを飲むか決めるのもいいと思います。
酒粕で作った甘酒は微量とはいえ、アルコールが入ってます。
子どもや妊婦さんには不向きで、車を運転する前などに、飲めない場合もあります。
酒粕の香りが好きな方は、酒粕の甘酒を試してみてください。
また、効能で選ぶなら、酒粕で作った甘酒はダイエットや美肌を目指している方にも向いていますよ。
酒粕にたっぷり含まれている食物繊維は便秘解消や血糖値やコレステロール、血圧を正常に保たせてくれる役割があるので、健康維持に関心のある方にもおすすめです。
米麹で作った甘酒はアルコールを含まないので、子どもや妊婦さんでも安心して飲むことができます。
甘さも自然な甘さで、砂糖も加えることもなく飲めますので、カロリーを気にする方は米麹で作った甘酒を試してみてはいかがでしょうか。
夏バテ防止のために、昔から飲まれてきたのは米麹の甘酒なので、夏バテしそうだなと思ったら、米麹の甘酒を試してみてもいいですね。
また、多量のブドウ糖を含みますので、体力の回復作用がありますし、ビタミンB群は疲労回復効果があります。
米麹で作った甘酒は、疲れやすい方に向いていますね。
どちらの甘酒も美容と健康に良い
いかがでしたか?
酒粕で作った甘酒も米麹で作った甘酒も、甲乙つけがたいですね。
どちらも栄養たっぷりなので、味や好みや求める効能で選んでいきましょう。
甘酒は夏バテ防止に夏にも、生姜たっぷりで冬にもぴったりなドリンクですよ。
一年中楽しめて、美容と健康に良いなんて、飲んでみる価値ありですね。