日本とアメリカの貿易の関係は、切り離せません。
よく日本は、アメリカの輸入で支えられていると言ったことを聞きます。
どれほど輸入品に頼っているのか。
日本にアメリカから入ってくる輸入品は、どのようなモノがあるのか考えたことがありますか?
また、日本がアメリカに輸出しているモノはどんなモノが多いのでしょう。
日本に届くアメリカからの輸入品とは
日本がアメリカから輸入しているものは、食料品以外では航空機と宇宙飛行体等です。
もちろん、家電製品や電子機器もあります。
しかし、技術開発の面では、日本は航空や宇宙開発とアメリカの助けは必要です。
アメリカには、ボーイング社やエアバスといった、2強の航空会社があります。
また、アメリカの宇宙開発NASAは、とても有名です。
大手の会社から、航空機や宇宙開発の衛星探査機関連製品が必要な日本は、アメリカから輸入することになります。
また、日本はアメリカから技術力の高い製品を輸入しているとも言えます。
技術と技術を、お互いに輸入しているのです。
そして、やはり日本がアメリカからの輸入品で多いのは、小麦や大豆、トウモロコシ等の穀物類です。
日本は、アメリカから相当な量の穀物類を輸入しています。
人が食べるだけではなく、家畜用飼料としても、アメリカから大豆やトウモロコシを輸入しています。
また、スーパーで見かけるお肉類も国産品だけではなく、アメリカからの輸入品も日本には定着しています。
日本のアメリカからの輸入品の割合は、以下のようになっています。
①食料品(21.2%)
②化学品等(17.9%)
③電気機器(15.8%)
④一般機械(12.0%)
⑤科学光学機器(6.1%)
⑥航空機類(4.9%)
日本からアメリカへの輸出品とは
日本からアメリカへの輸出品は、以下の通りです。
①自動車・同部品(33.9%)
②一般機械(21.5%)
③電気機器(15.8%)
④原材料別製品(7.1%)
⑤化学製品等(6.4%)
⑥科学光学機器(2.7%)
アメリカからの輸入品が食料品が多かったことを考えると、日本は自動車関連の輸出が多いのは、とても考えさせられます。
円高になると消費者には良いですが、自動車産業や製造業、日本の景気には喜んでいられないからです。
1位が自動車で、2位は原子炉やボイラー等です。
ご存知のように、日本は全国に原子力発電所を設置し、電気を供給しています。
その設備や部品を、海外にも輸出しています。
そして、アメリカは原子力協定を結んだ国でもあります。
今、原子力についても議論が交わされています。
東芝の問題もありますから、技術力だけの輸出国ということでは、これからいけないのではないでしょうか?
こうして割合を見ても、日本は電気機器や光学機器、精密機器など、日本メーカーの技術力の高い製品を輸出している国であると言えます。
反面、日本から食料品の輸出は、ほぼ皆無と言ってもいいでしょう。
日本に届くアメリカからの輸入品は空からも海からも
日本は島国ですから、輸入品は海上輸送か航空輸送のどちらかで行われています。
それでは、どちらが多いのでしょうか?
それは、海上輸送です。
日本は、資源の少ない国です。
石油や液化天然ガス、そして石炭や鉄鉱石等の資源は、アメリカ等の輸入に頼るしかありません。
そんな資源や食料品の輸入品は、航空輸送は不向きです。
また、海上輸送の方が金額が安く済むのも理由です。
日本は、輸入品の99.7%が海上輸送になっています。
現在、日本の輸入品は増え続けています。
身近な食料品や日用雑貨や衣料品に至るまで、外国製のモノが増えているのを、実感していると思います。
コンテナ物語という本を、ご存知でしょうか。
日本やアメリカの先進国が不況になる理由として、輸入品の輸送にコンテナが使われているからだというお話です。
簡単な説明をします。
仮に、上海から東京までに、30トンの荷物をコンテナで運ぶと、費用は30万円掛かるそうです。
群馬の工場から東京に30トンの荷物を運ぼうと宅配業者に頼んでも、30トンの荷物は30万円では宅配便では運んでくれません。
海上輸送の費用が、どれだけ安いか分かると思います。
人件費の安い国でモノを生産し、製品を輸入するということが、コンテナの発明で可能になったと言うことです。
もしかしたら、海上輸送が低コストでできるようになったことが、先進国の不況に繋がっているのでしょうか?
日本はアメリカから牛肉を輸入している
日本にくるアメリカ産の輸入品で、オレンジやグレープフルーツ、アメリカンチェリー等の果物もあります。
しかし、手にするものは、アメリカ産の牛肉が多いのではないでしょうか?
スーパーで見かけることの多い牛肉は、アメリカ産とオーストラリア産の輸入品でしょう。
2つには、値段の差があまりありません。
しかし、味の差があります。
大きく分けると、オーストラリア産は牧草飼育で、アメリカ産は穀物飼育です。
牧草で育てられた牛は、赤身が多く、少し臭みがあります。
穀物で育てられた牛は、やや硬く赤身が多いですが、適度に脂肪がつきます。
このように、アメリカ産とオーストラリア産では、それぞれ飼料に違いがあるのです。
私たちの国産牛の飼料は、穀物飼育でアメリカと同じです。
しかし、日本の場合は牛小屋飼育ということで放牧せずに、一頭一頭牛小屋で育てられます。
その分、手間が掛かるために、お肉が柔らかく、旨みのある牛肉になるのです。
日本の牛の飼育の差により、価格の差もアメリカ産との違いもあるのでしょう。
アメリカの輸入品で作る料理
アメリカの料理と言ったら、ハンバーガー・ホットドッグ・ピザなどを想像する人も多いのではないでしょうか。
しかし、まだまだアメリカにも、美味しい料理があります。
いくつか、ご紹介します。
★マカロニアンドチーズ★
名前の通り、マカロニとチーズのお料理で、アメリカでは家庭料理としても普及しています。
お店で食べるときは、チーズの種類を選べるそうです。
★バッファローチキンウイング★
鶏肉の手羽を素揚げして、特性のソースにからめて食べるアメリカ料理です。
ソースはピリ辛のスパイスやお酢など、様々な原料から作られます。
バッファローソースは、アメリカのスーパーでも売られています。
本場のケンタッキーフライドチキンでも食べれます。
★ガンボ★
ルイジアナ州発祥のシチューです。
魚介類や牛の濃いめのダシスープの中に肉類、またはエビなどの甲殻類を加え、セロリ・ピーマン・玉ねぎなどを加えて煮込む料理です。
ご飯の上にかけて食べても美味しい、とても日本人に合う料理です。
★ブリトー★
メキシコの料理ですが、アメリカでも好まれます。
日本人にも馴染みがありますが、タコスとブリトーは、本場のダイナミックなものを、ぜひ食べて欲しいです。
★ピーナッツバターアンドジェリーサンドイッチ★
アメリカの子供が食べることの多い、ジャムを挟んだだけのサンドイッチです。
このサンドイッチは、作り方はシンプルです。
お好みの食パンに、ピーナッツバターやゼリーを挟むだけですが、アメリカのジャムは、ものすごく甘いです。
日本の食材で作るのと、本場アメリカの輸入品で作るのとでは、全く味が違います。
お試しください。
日本にアメリカから来たハンバーガーとフランチャイズ
日本にあるマクドナルドは、アメリカから入ってきたのは有名です。
本場アメリカのマクドナルドのサイズは、日本とは基本的に違います。
驚くこと、間違いなしです。
ユニクロやソフトバンクも、そんなマクドナルドの経営者に影響を受けたと言います。
また、バーガーキングやウェンディーズも、アメリカから来たハンバーガーチェーン店です。
アメリカのチェーン店が日本に来たことよりも、フランチャイズビジネスが日本に入ってきたことは、本当に凄いことです。
フランチャイズが入ってきたことにより、日本の食文化も発展したのではないでしょうか。
日本でも、近年多く見られるコンビニエンスストアや居酒屋、ファミリーレストランなどの飲食店も、フランチャイズビジネスが多いです。
経営のノウハウが全くない人でも、経営の基礎から独立開業までサポートが受けられる仕組みです。
そのため、自己資金がなく独立の夢を諦めていた人には有り難い、夢のようなシステムと言えるでしょう。
日本とのアメリカの関係がなかったら、チェーン店もなかったかもしれません。
私たちが今過ごしている文化は、アメリカからの輸入品や考え方がなかったらどうなっていたのでしょうか。
日本とアメリカの関係は輸入品だけではない
日本とアメリカの関係は輸入品だけではなく、日本からの輸出相手としても、とても良い関係です。
日本の企業努力もありますが、アメリカからの技術力や製造された輸入品がなかったら、ここまで日本の産業は伸びなかったのではないかと思います。
日本の地方の車社会が、アメリカのロードサイトのビジネスに合い、日本でもフランチャイズビジネスが盛んになりました。
アメリカからファミリーレストランが入っていなければ、家族の団らんや食文化も変わっていたでしょう。