誕生日ケーキと言えば、生クリームを使ったものが多いですが、バタークリームを使えば生クリームではできないデコレーションができます。
今は生クリームを食べる機会が多く、バタークリームはあまり見かけなくなりましたが、濃厚な味は生クリームとは違った美味しさがあります。
誕生日などイベントがあるときに、生クリームかバタークリームかを選んで、楽しいイベントにしてください。
生クリームとバタークリームの特徴
生クリームはスーパーでよく見かけますが、バタークリームは見かけないと思います。
一般的にバタークリームはバター・卵・シロップを合わせて作るため、市販でバタークリームを売ってることはないでしょう。
では、2つのクリームには、どんな特徴があるのでしょうか。
■生クリーム
生クリームは、大きく分けて植物性・動物性の2種類あります。
植物性は白く、あっさりした味です。
動物性はやや黄色で、コクと口溶けがよいです。
2種類とも、常温だとクリームが柔らかくなるので、要冷蔵です。
■バタークリーム
バタークリームも、大きく分けてバターと卵白を合わせたもの・バターと卵黄を合わせたものの2種類あります。
卵白を合わせたものは着色しやすく、メレンゲの味がしっかりしているため、他の味と組み合わせがしやすいです。
卵黄を合わせたものは、コク・バターの風味が強く、主張の強い素材との相性が良いです。
生クリームとバタークリームの作り方
生クリームは作ったことがある人のほうが多いと思いますが、バタークリームはあまりないと思います。
両者ともポイントを押さえて作ると、美味しくできるのでご紹介します。
■生クリーム
生クリームには、植物性・動物性の2種類があり、動物性の方がコクがあり濃厚なのでおすすめですが、混ぜ方や環境が悪いとボソボソになってしまいます。
初心者の人だと植物性のほうがコクや風味は落ちますが、泡立ちが安定しやすいので、こちらで少し慣れてから動物性を選んでもいいかもしれません。
2種類とも、作り方のポイントは一緒です。
【生クリームの作り方】
①生クリーム、ボウルや泡立て器は、冷やしておきます。
②氷水に当てながら、生クリームを泡立てます。
泡立てるときは、泡立て器をボウルに当てすぎると、黒い粒が浮いてくるので、気を付けてください。
■バタークリーム
バタークリームは3種類作り方がありますが、最も家庭で作りやすいパータボンブタイプをご紹介します。
【バタークリームの作り方】
①鍋に、水と砂糖を入れて115度にします。
鍋の内側側面にシロップが付いたら、水で濡らしたハケで落としましょう。
②卵黄を泡立て、白っぽく、ふんわりさせます。
③ ②に①をボウルのフチから、少しずつ流して、冷めるまでよく混ぜます。
④バターをクリーム状に泡立てて、③を合わせます。
生クリームとバタークリームの種類紹介
生クリームやバタークリームは、細かく分けると様々な種類があります。
ケーキを買うときや作るときの参考にしてください。
■生クリーム
ここでは、動物性生クリームの種類についてご紹介していきます。
・35%前後のもの
口当たりをフワッとさせたいとき、さっぱりしたものを作りたいときは、こちらがおすすめです。
また、高脂肪のものよりも空気を含むことができるので、ムース系を作るときもおすすめです。
・40%以上のもの
濃厚な味なので、乳本来の味を楽しみたい人や、ショートケーキのような生クリームが主役のケーキにおすすめです。
■バタークリーム
バタークリームには代表的な3種類がありますので、その違いをご紹介していきます。
・イタリアンメレンゲタイプ
ふんわりと軽いクリームが特徴で保形性が良いため、常温保存するお菓子でよく使います。
淡白なメレンゲの味で、フルーツなどの味とも合わせやすく、着色もしやすいため、デコレーションに向いています。
・パータボンブタイプ
コクがあり、バターの風味もよく、卵黄を使っているため、存在感のある味が特徴です。
保形性にも優れ、ツヤもあり、チョコやマロンなどの主張の強い素材とも相性が良いです。
・アングレーズタイプ
卵黄と牛乳が入っているため、バターの風味が引き立ちます。
口溶けは良いのですが水分が多く、保形性は悪いのでデコレーションには向かず、サンド用で使うのがおすすめです。
バタークリームのおすすめレシピ
バタークリームは生クリームと違って、種類が何種類もあるので、どのレシピが良いのかわからないという人もいらっしゃいますよね。
そこで今回は、最も癖がなく、アレンジをしやすいイタリアンメレンゲタイプをご紹介します。
【材料】
・卵白 1個分
・グラニュー糖 90グラム
・水 30グラム
・バター 200グラム
【作り方】
①鍋に水・グラニュー糖を入れて、117度まで煮詰めます。
スプーンで少量をすくい、冷水で冷やしたものを手で丸めることができたら、それが117度くらいです。
②卵白にグラニュー糖をひと掴みぶん入れて、ミキサーの中速で泡立てながら、①のシロップをボウルのフチから少しずつ入れます。
③シロップを入れたら高速にして粗熱を取り、粗熱が取れたら低速にして、角が立つまで泡立てます。
④別のボウルでバターをクリーム状にしておき、②のメレンゲを数回に分けて混ぜ合わせ、なめらかになったら完成です。
生クリームとバタークリームのアレンジ
生クリームやバタークリームは味に癖がなく、色合いも白いため、アレンジがしやすいです。
ひと手間かけて、いつもと違う味を楽しんでください。
■生クリーム
・クレームディブロマット
カスタードクリームと、生クリームを合わせたものです。
カスタードクリームだけの場合は、小麦粉が少量入ってるので弾力が少しあり、濃厚な味ですが、生クリームを入れることで口溶けとコクのバランスが良くなります。
シュークリームなどの中に詰めるタイプだと、このクリームを使うことが多いです。
・ガナッシュ
チョコレートと生クリームを合わせたものです。
ボンボンショコラの中に入ってる、柔らかいクリームのことをガナッシュということが多いです。
■バタークリーム
・クレームムースリーヌ
フレジェの中に入れることが多いクリームで、カスタードクリームとバタークリームを合わせたものです。
濃厚でコクがありますが、口溶けはなめらかです。
生クリームとバタークリームの代表的なお菓子
生クリームとバタークリームは昔から使われていて、代表的なお菓子が何種類もあり、ケーキ屋でもよく販売されていますよね。
最後に、生クリームとバタークリームの代表的なお菓子を、ほんの少しではありますが、ご紹介しましょう。
■生クリーム
・ショートケーキ
生クリームを使ったお菓子で、一番初めに思い浮かぶのがショートケーキだと思います。
スポンジ生地を使ったものは日本生まれで、イギリスやアメリカではスコーン生地に似たもので作られています。
・ブランマンジェ
牛乳・生クリームをゼラチンで固めて、アーモンド風味に仕上げたムースタイプのケーキです。
■バタークリーム
・フレジェ
フランスのショートケーキはフレジェという、バタークリームとカスタードクリームを合わせたものをスポンジ生地でサンドしています。
・パリブレスト
シュー生地をリング状に絞り、プラリネのバタークリームをサンドしたケーキです。
・オペラ
薄いアーモンド風味の生地に、コーヒー風味のバタークリームとチョコレートを交互にサンドしたケーキです。
フランスやドイツなどのヨーロッパ発祥のお菓子が多いですが、本場で食べるのと日本で食べるのでは、甘さなどが全く違い、日本のケーキは日本人向きの味に仕上がっています。
いろいろなクリームを楽しんで
生クリームとバタークリームはいろいろな種類があり、配合を少し変えるだけで、いろいろな味や見た目を楽しめます。
シンプルにも華やかにも仕上げることができ、どの世代の人にも喜ばれるケーキを作ることができます。
少し手間をかければ、ケーキ屋さんで売ってるケーキを作ることができるので、誕生日などのイベントにぜひ作ってみてください。