緑黄色野菜代表と言ってもいいくらい、みんなに愛されている野菜・かぼちゃ。
カロテンやビタミンB群を多く含み、ビタミンC、カリウムも豊富です。
家庭菜園で栽培する場合も、栽培期間が短く、暑さにも寒さにも強いのでおすすめです。
今回は、かぼちゃの栽培や収穫時期、食べごろなどをお話していきます。
収穫時期に良いかぼちゃを手にするために
栄養豊富な緑黄色野菜であるかぼちゃは、子供にも好まれる野菜のひとつです。
かぼちゃが家庭菜園でも栽培できたら、うれしいですよね。
かぼちゃは収穫時期の見極めて、食べごろに美味しくいただきたいですね。
ぜひ、挑戦してみましょう。
家庭菜園ですと、スペースが限られている場合があるので、ミニかぼちゃを選ぶとよいですよ。
ちなみに、大きなかぼちゃですと、西洋かぼちゃと日本かぼちゃがあります。
さて、かぼちゃの種まきは4~5月です。
ポットで苗を生長させてから、植え付けましょう。
1本に間引きして、本葉が5枚ほどになったら、プランターに植え付けます。
大体、5月半ば~6月くらいが適期になります。
60cmのプランターに2株植え付けましょう。
土は、一般的に売られている野菜用の培養土でOKです。
植え付けたら、苗のそばに支柱を立てます。
葉が茂りすぎてしまうと「つるぼけ」を起こしてしまいますので、注意が必要です。
植え付けのときは、肥料を控え目にしましょう。
乾燥にも強いので、水のやりすぎにも注意です。
地植えでしたら、水やりは必要ありません。
プランターの場合は水切れを起こしやすいので、土の表面が乾いた水をやりましょう。
かぼちゃ栽培の手入れと病害虫
かぼちゃの手入れの仕方は、西洋かぼちゃと日本かぼちゃで異なります。
西洋かぼちゃは、親づるに実が付きますので、これをどんどん育てます。
子づるの方は、勢いの良いものを3本ほど残し、あとは摘み取ります。
日本かぼちゃの場合、本葉が5枚ほどになったところで、親づるを摘心します。
子づるのみ3本ほど伸ばして、育てて実を付けるようにすると、収穫量が増えます。
収穫時期に、かぼちゃを確実に収穫するために、人工授粉を行いましょう。
まず、雄花を摘み取り、花弁を取り除いて柱頭を雌花にこすりつけていきます。
親づるに一番初めに咲いた花を確実に授粉させましょう。
そうすると、葉が茂りすぎずに収穫量を増やすことができます。
そして、かぼちゃ栽培では、注意すべき病気や害虫がいます。
◎うどんこ病
土の湿度が多すぎたり、葉が茂りすぎると発生する病気です。
葉の表面に白いカビが発生します。
梅雨の時期にかかりやすくなります。
予防するには、余分な葉を取り除き、窒素分の多い肥料を与えないようにします。
発生してしまった場合は、被害に遭った葉を取り除き、野菜畑に使える殺菌剤を散布します。
◎ウリハムシ
8mmほどの茶色い虫です。
かぼちゃの葉をエサにします。
繁殖力が強いので、まずは防虫が大切になります。
銀色のマルチの反射光が有効です。
また、雑草を取り除き、定期的に殺虫剤を散布することで予防できます。
さて、次の項では収穫時期や食べごろについてもお話します。
かぼちゃの収穫時期を見極める
かぼちゃの収穫時期ですが、雌花が開花してから40~50日くらいと言われています。
毎日毎日、かぼちゃの生長を見守っているのであれば、いつ花が咲いたのか分かるかもしれませんが、たいていの人は、いつかぼちゃの花が咲いたのかわからないと思います。
ですので、収穫時期の目安を、かぼちゃの実の見た目で判断します。
まず、へたを見ます。
かぼちゃのつると実をつないでいる部分がへたです。
収穫時期になると、へたの部分が白くなり、コルク化して硬くなります。
また、縦方向に亀裂が入りだします。
横方向にも亀裂が入るようになったら、ハサミでへたを切り取ります。
他にも、カボチャの葉っぱが枯れて黄色くなってきたときも、収穫の目安となります。
もう、葉やつるには栄養がいかず、実の方に栄養がいっている時期だからです。
また、へたや葉だけでなく、かぼちゃの実自体もチェックしましょう。
収穫時期になると、実の表面にも変化が見られます。
ツヤがなくなり、緑色が濃くなり、模様がはっきりしてきます。
少し爪を立てても、傷つかないくらい硬くなります。
このタイミングを逃さずに収穫すれば、美味しいかぼちゃが収穫できます。
ここでポイントになるのが、かぼちゃは収穫時期と食べごろが違う時期になるということなのです。
食べごろと収穫時期が違う理由
野菜というと、採れたてが食べごろで美味しいと思いますよね。
しかし、かぼちゃの場合は違うのです。
かぼちゃの場合は、鮮度が良いものが美味しいとは限りません。
熟成させることによって、でんぷんが分解されて糖分に変わり、甘みが増します。
収穫時期に収穫したてのかぼちゃを食べても、ホクホク感もなく、甘みも少なくてガッカリしてしまうことになるのです。
収穫したら、風通しの良い涼しい場所で、2~3週間ほど保管して乾燥させましょう。
傷んでしまうかもと心配するかもしれませんが、追熟が進み、甘みと共に栄養価も上がり、保存性も上がります。
このときが、最高の食べごろになります。
収穫したら早く食べたい、と気持ちがはやるかもしれませんが、そこは我慢しましょう。
注意点としては、保管場所の湿度です。
湿度が高いと、へたの部分に腐敗がみられることがあります。
その場合は、傷んだ部分を切り取り、切り口を乾燥させればOKです。
収穫しても、すぐに食べられないというのはもどかしいですが、反対に考えると、保存期間が長いということになるので、ありがたい野菜でもありますね。
スーパーのかぼちゃの食べごろを見分ける
かぼちゃの栽培・収穫時期・食べごろとお話してきましたが、スーパーで売っているかぼちゃの食べごろを見分けるポイントについてもお話します。
◎色で見分ける
かぼちゃは深い緑色をしていますが、裏の部分を見ると、黄色い部分があるかと思います。
この部分は地面と接していた部分で、日に当たらないと、このような色になります。
この黄色い部分があっても問題はないのですが、この部分ができるだけオレンジ色に近いものを選びましょう。
この色が、中の果肉と同じ色になるので目安になります。
◎へたを見る
スーパーのかぼちゃにも、少しへたが残っていると思います。
これがコルク状になっていて、軸の周りがへこんでいるものを選びましょう。
◎形や重さ
形は、左右対称が理想的です。
皮が硬く、持ったときにズッシリ実が詰まっている状態が良いかぼちゃです。
カットされているかぼちゃの場合、果肉の色が濃いオレンジ色のもの、種が熟して膨らんでいるものを選びましょう。
スーパーで売られているかぼちゃが日本かぼちゃの場合は、表面に白く粉が吹いているものを選んでください。
それ以外のポイントは上記と同じです。
かぼちゃの食べごろは長い
上の項でもお話しましたが、かぼちゃは保存期間が長く、食べごろも長い野菜です。
風通しの良い涼しい場所に置いておけば、2ヶ月は保存できます。
カットしたかぼちゃは、中の種やワタの部分から傷みだすので、スプーンで種とワタをかき出します。
空気に触れないように、ラップでしっかり包んで冷蔵庫で保存します。
保存期間は1週間くらいです。
かぼちゃは冷凍保存もできます。
冷凍する場合も、先ほどと同じく、種とワタをかき出し、お好きな形に加工して冷凍します。
ポタージュや味噌汁の具などにするのであれば、スライスして、平らに並べて冷凍します。
凍ったら、ジップロック袋などに入れなおして、冷凍庫で保存します。
煮物にするのであれば、乱切りして面取りして冷凍すれば、下ごしらえ無しで、すぐに使えます。
冷凍したかぼちゃは、解凍せずに使うのがポイントです。
解凍するときに水分も一緒に流れ出てしまい、旨みも逃げて、煮崩れしやすくなってしまいます。
煮物にする場合は、お湯が沸騰してから投入すると、煮崩れしにくいですよ。
かぼちゃの収穫時期と食べごろが違うなんて驚きですよね。
野菜の美味しい食べごろを知っていると、料理をするときにも役に立ちますね。
かぼちゃの食べごろを知って美味しく食べよう
夏野菜の代表でもあるかぼちゃですが、栄養たっぷりで甘くて美味しいかぼちゃを、もっと食べたくなりましたね。
保存期間も長いので、常備しておくのもおすすめですよ。
食べごろを知って、より美味しくかぼちゃを食卓に取り入れてくださいね。