家庭菜園では初心者向けで育てやすいため、きゅうりの栽培が人気です。
夏野菜の代表格なので、育てている方も多いのではないでしょうか。
しかし、立ち性のきゅうり栽培で大事になってくるのが、摘芯です。
今回は、そのやり方や理由をお伝えします。
また、きゅうりを炒め物にするレシピもご紹介しますよ!
家庭菜園できゅうりが人気の理由ときゅうりの栄養素
夏の野菜といえばトマトやきゅうり、ナスなどが思い浮かびますね。
そのなかでも、きゅうりは初めてやる家庭菜園でも育てやすいので、栽培という面でも人気です。
栽培方法は2通りあり、苗から育てるパターンとタネから育てるパターンです。
初心者の場合は、苗から育てるパターンのほうが確実なのでオススメです。
苗はホームセンターなどで売っています。
きゅうりは病害虫に強く、低温期の成長も良いので、入門野菜にぴったりですね。
つるがどんどんに伸びるため、ベランダでのプランター栽培の時は、支柱とネットを使って育てましょう。
また、収穫の最盛期になると1日3センチ以上も成長するので、実が成ったら早めに収穫しましょう。
スーパーなどで売られてきゅうりは、どれも同じに見えますが、たくさんの品種があります。
一般的なきゅうりの品種は南極1号・北星・リクエスト・ステータスなどで、夏から秋に植える遅植えきゅうりには夏秋節成・奥路などがあります。
食感の良さが人気の品種だと、四川・夏すずみ・夏さんご・近成四葉・さちかぜなどがあります。
また、きゅうりにはカリウム・ビタミンC・カロチンなどの栄養素が含まれ、様々な料理に使えるのも人気の理由ですね。
摘芯などの管理をしっかり行い、おいしいきゅうりをたくさん実らせましょう。
きゅうりの収穫時期はいつ?
家庭菜園で人気のきゅうりですが、その成長はとても早く、開花してからあっという間に実が大きくなります。
実は、私たちが普段食べているきゅうりは完全に育つ前のもので、開花から10日目くらいの20cm程度のものなのです。
あれが一番おいしい大きさなのですね。
きゅうりの草勢(元気に生育しているか)が弱くなった時は、実を早取りするか一度実を全て取って草勢を回復させれば、再びりっぱな実を付けるようになりますよ。
きゅうりは株が弱った状態で実を大きく育ててしまうと、そのうち実なりが悪くなって、最後は株が疲れてやがて枯れてしまいます。
株を弱らせないことが、良い実をつけるには大事なことです。
また、成った実の中に、一部が黄色く変色したものがあることがあります。
それは病気ではなく、葉の陰になって日光が当たらなかったことが原因なので、向きを変えるなどして日光に当てると緑色に戻りますよ。
次からは、いよいよ摘芯についてのお話に入ります。
まずは、摘芯がなぜ必要なのかを、きゅうりの性質と併せてみていきましょう。
摘芯が必要な理由ときゅうりのもともとの性質
家庭菜園のきゅうりの育て方で調べると、支柱を立ててネットを張って、真っ直ぐに上に伸びるように誘引すると言っている方が多いです。
今は、大抵の人がきゅうりは、こうやって作るのだと思っています。
この方法だと、ネットを超えたあたりで摘芯する(芯を切る)のが必須になります。
今でも地這いきゅうりが売っていますが、実はきゅうりは地這い性なのです。
しかし、植え付けスペースの問題や管理のしやすさから、立ち性のきゅうりに品種改良したのです。
でも、いくら改良されても、元々の能力には限界があるので、そんなに高いところまでは養分は運べません。
だからどうしても、支柱の天辺近くでは実が成りにくくなります。
これは、いくら追肥をしても変わりません。
ですが、つるを引き下ろしてあげると、養分が先端まで行き届き、再び成長が始まるのです。
また、きゅうりは、基本的に親づるに実が付く野菜です。
親づるが、ある程度の高さにまで成長すると、実が付かなくなります。
芯を切ることによって、脇芽が活発に伸び、子づるに実が成ります。
ですので、摘芯は立ち性で育てるのに必要な処置なのです。
支柱で誘引しているきゅうりの摘芯の仕方!つるおろしとの違いは?
家庭菜園で育てているきゅうりの摘芯のやり方をご説明します。
まず、きゅうりの苗が20~30cmくらいに育ったら、つるを巻きつける支柱を立てます。
きゅうりの支柱は、実の重みで倒れないよう、しっかり立てておく必要があります。
最初のつるは、ひもでゆるく結んでおけば、自然と支柱にまきついてくれます。
大体、親づるを1本仕立てとし、大人の背丈くらいまで育ったら、親づるの先を摘心するのが一般的なやり方です。
また、子づる孫づるを伸ばし過ぎると葉が茂って、風通しが悪くなります。
病気の発生防ぐためにも、親づるの5節より上のつるは、1~2個実をつけたら、先の1葉を残して摘芯するのがいいです。
また、つるおろしという、摘芯せずに、そのままつるを伸ばし続ける栽培方法もあります。
つるおろしの場合は、支柱を1本立てにして育てます。
それは、園芸用ネットで育てた場合、つるが複雑に絡まり、下すのが難しくなるからです。
きゅうりは下から実をつけはじめ、上の実がなる頃には下葉が枯れ始めます。
枯れた下葉を摘んで、つるを下げ、上のつるを伸ばしていくと、収穫期間が延びて収穫量が増えるのです。
家庭菜園のきゅうりには摘芯だけでなく摘葉も必要
摘芯についてお伝えしましたが、きゅうりの茎葉が混んできたら摘葉が必要です。
そのままでは生育や採光が悪くなるので、不要な葉を摘みとるのです。
また、花の落下や実の生育不良が生じさせない効果もあります。
古くなった葉や病気で枯れた葉などを中心に、摘みとりましょう。
<摘葉の際に気を付けるポイント>
・摘葉する枚数は、1株あたり1日に2~3枚にしておく
一度に葉を摘みすぎてしまうと、株が弱ってしまうので気をつけましょう。
・摘葉のタイミングは株の成長を見て判断する
実成り(形)が悪くなった時や、花が落ちてしまう時は、養分が葉や茎に取られている証拠です。
この場合は摘葉して、株に養分と水分が行きわたるようにします。
また、きゅうりの病気では、うどんこ病が有名ですね。
これは、うどんの粉に似た白い斑点(胞子)がきゅうりの葉に表れる病気です。
進行すると、うまく光合成ができなくなります。
また、葉から栄養分を吸収されてしまうので花も咲かず、実も成らず、株が死んでしまうこともあります。
ですので、白い斑点が出ている葉は取り除きましょう。
株間の風通しを良くすることも、きゅうりの栽培には重要です。
家庭菜園できゅうりが沢山収穫できたら炒め物がおすすめ
摘芯した家庭菜園のきゅうりがたくさん実ったら、ぜひ試してほしいのが炒め物です。
きゅうりはサラダやお漬物にすることが多いですが、炒めても美味しいのです。
火の通りが早いので、炒める時間を調節して、お好みのかたさに作ってみてください。
<豚肉ときゅうりの中華炒め>
簡単ですが、中華味なのでご飯もビールも進みますよ。
材料(2~3人分)
豚肉(薄切り) 120g
きゅうり 1~2本
生姜(チューブ) 少々
★お酒大さじ1
★鶏がらスープの素小さじ1弱
★醤油小さじ1/2
塩・胡椒 少々
サラダ油 少々
ごま油 小さじ1
炒り胡麻 適量
きゅうりに、まぶした塩の量を味見しながら、★の調味料を加えてください。
作り方
1.きゅうりの皮をピーラーで縦にむく
2.縦半分に切ってから、6~7㎜幅の斜め切りする
3.塩をまぶして暫くおき、水気をペーパーで拭く
こうすることで、水っぽくならず、味がよく付きます。
4.豚肉を、食べやすく切って、塩・胡椒で下味をつける
5.フライパンに少量の油を温め、生姜を入れて豚肉→胡瓜を炒める
6.★調味料で味付けしたら、ごま油で香り付け
7.器に盛り、炒り胡麻を振って完成
摘芯できゅうりの収穫量を増やして炒め物にしてみよう
今回は、きゅうりの育て方について、支柱の立て方、摘芯のやり方を中心にお伝えしてきました。
きゅうりは、もともと地面に這わせて育てるものだったので、摘芯が必要なのですね。
そして、サラダにしても美味しいきゅうりですが、豚肉と一緒に炒めても美味しいですよ。
たくさん収穫できたら、炒め物にして味わってみてください。