赤ちゃんがなかなか泣き止まない。
体にブツブツができている。
困ったママが病院で赤ちゃんの血液検査をしたら、なんと離乳食としてあげていたパンが原因で、アレルギー症状を引き起こしていたということが最近よくあるようです。
アレルギーのメカニズムと、どんな離乳食が赤ちゃんにとって安全なのか一緒に考えていきましょう。
離乳食がアレルギーの原因になっていることも?パンが原因?
最近、離乳食とアレルギーの関係が指摘されているようです。
そのアレルギーの三大原因物質は「卵」「牛乳」「小麦」です。
あれ?
と思った方が多いのではないでしょうか?
アレルギーの原因物質として「卵」と「牛乳」は有名です。
そうです、ちょっと以前まではもう1つの原因物質は「大豆」だったのです。
しかし、最近は「大豆」アレルギーと同じくらい「小麦」に対してのアレルギーの赤ちゃんが増えているのです。
小麦でできた食品はパンやパスタなど、大人の身近にはたくさんありますね。
パンもモチモチと柔らかく牛乳で浸して柔らかくしたら離乳食として良さそう!
でも、ちょっと待った!
ママが気づかないうちに離乳食がアレルギー症状を起こしていることがあるかも知れません。
アレルギーのメカニズムを知って、どんな離乳食が赤ちゃんにとっていいのか考えていきましょう。
そして、迷ったり困ったりした時の方法も考えていきましょう。
アレルギーのメカニズムと離乳食の関係は?パンが原因?
アレルギーとは通常であれば体にとって無害なはずの物質が、なんらかの仕組みによって、過剰に反応してしまうことをいいます。
通常、ご飯やパンなどの食べ物は異物でないと体が判断して、アレルギー反応が起こることはありません。
しかし、離乳食を食べ始めたばかりの赤ちゃんは異物ではないと判断する力も未熟なのです。
アレルゲン(特定の物質)が体に侵入すると、ヒスタミンという炎症物質を出します。
このヒスタミンが体のあちこちに炎症という形で現れるのが、アレルギーと呼ばれるものの正体です。
蚊に刺されると赤く腫れて痒くなります。
そのようなことが体のあちこちで起こるということです。
蚊に刺されて皮膚がちょっと痒くなるだけでは大したことではありません。
しかし、たとえば空気の通り道である喉や気管が腫れてしまったらどうなるでしょうか?空気が吸えなくなりますから、呼吸困難になり直ちに生命の危機に陥ります。
つまりアレルギーは命に関わるのです。
赤ちゃんは代謝がとても盛んです。
したがって汗もかきやすく、肌もデリケートですので、赤みや痒みがすべてアレルギーとは限りません。
しかし、苦しそうな呼吸をしたり、ゼーゼーという息遣いが見られたときは早めに受診しましょう。
グルテンアレルギーとパンの関係。離乳食は何がいいの?
「グルテンフリー」という表示された食品を見かけるようになりました。
ではそのグルテンとはなんでしょう?
グルテンは小麦などの穀物から生成されるたんぱく質の一種です。
グルテンが多く含まれるパンはふっくらと膨らみ、モチモチとした食感を生み出します。
しかし、最近「グルテン」に対してアレルギー症状を発してしまう人が増えているそうです。
そこで、グルテンを使っていないことを表示した「グルテンフリー」の食品が増えているのです。
「グルテンフリー」のパンやパスタも売られるようになりました。
「グルテンフリー」食品はグルテンアレルギーの人には確かに安全ですが、できることなら、グルテンアレルギーにならないようにしたいものです。
日本人は古代から米中心の生活でしたが、近年はパンに代表されるように、小麦粉製品を多く食べるようになりました。
そうした食生活の変化がグルテンアレルギーが増えている原因とも言われているようです。
もし、離乳食時のアレルギーの心配があるようであれば、1か月検診や、こんにちは赤ちゃんで保健師さんが訪問したときなどに気軽に相談してみてはいかがでしょうか?
離乳食にパンをあげるママが増えている?アレルギーの原因に?
オーガニックの原材料を使ったオシャレなパン屋さんが増えていますね。
忙しいワーキングママも増えています。
パンならお手軽だし、牛乳に浸して柔らかくしてあげれば、離乳食としてピッタリ!
そういうママが増えているそうです。
確かに海外では、その国の主食を離乳食としてあげることから、フランスでは7か月くらいからフランスパンを離乳食としてあげるようです。
しかし、最近ではフランスでもグルテンアレルギーを発症する人が増えていてパンをあげるママは減っているようです。
WHO(世界保健機構)は早い離乳食がアレルギーの発症原因になる懸念があるとして、離乳食の開始を6か月以降と推奨しています。
初めて子育てをするママにとっては、赤ちゃんにどんなものを離乳食としてあげればいいか悩んでしまうと思いますが、赤ちゃんの体はまだまだ未熟でデリケートです。
近くの保健センターや保健所には、保健師さんや助産師さんがいます。
困ったら、そういうところに相談してみるのも一案ですね。
離乳食は急がないほうがアレルギー対策に。パンは大きくなるまで我慢して!
先ほども述べましたが、WHO(世界保健機構)は離乳食の開始を6か月以降と推奨しています。
でも、元気に健やかに育って欲しいと願っているママたちは、「それまでミルクだけで大丈夫?」「パンや野菜など早くいろんな味を体験してほしい」とついつい焦ってしまうようです。
でも、赤ちゃんの腸や消化機能はとっても未熟なのです。
そして、なんといってもミルク(とくに母乳)は、赤ちゃんが強く育つための要素がすべて入っています。
赤ちゃんはママからおっぱいをもらう時間が大好きです。
ママの肌のあったかさや、心臓の鼓動を聞いて落ち着きます。
離乳食はアレルギーの心配もありますから、決して焦らずはじめてくださいね。
もし、ミルクだけでは不安だというママは、赤ちゃんの体重を測ってみるのも目安になります。
赤ちゃんがどれくらいミルクを飲んだか分からない、足りているのかなと不安になってしまうママは、赤ちゃんがミルクを飲む前と後で赤ちゃんの体重を測ってみてください。
もちろん、汗をかいたりしたら減ってしまうこともありますが1週間単位で増えていれば大丈夫です。
離乳食にはお粥が一番?やっぱりパンがアレルギーの原因に?
じゃあ、なにを離乳食にあげればいいの?
と思いますよね。
日本人は古代からずっと米を主食としてきました。
また、米は炭水化物が主な成分で、アレルギーの原因となるたんぱく質が比較的少ないのです。
もちろん、米に対してアレルギーの人がいないわけではありませんが、比較的安心して離乳食としてあげられる食材なのです。
お粥を作るのに時間がかかって大変という方は、市販の離乳食を利用してみるのもいいアイディアではないでしょうか?
日本の市販の離乳食は出汁を使ったりして工夫がされており、クオリティーが高いそうです。
なにを食べさせていいか不安なうえに、3食とも手作りで多くの時間を離乳食づくりに費やしてしまったら、ママはヘトヘトになってしまいますね。
そんなときは、安易にパンなどをあげるよりも、市販の離乳食を利用するのもいいかなと思います。
赤ちゃんにとっては、なによりもママがハッピーでいてくれることがうれしいですからね。
アレルギーに強い体作りは離乳食から。パンは大きくなってから。
現代社会では赤ちゃんの10人中1人がアレルギーを持っているそうです。
これには、食生活の多様化、欧米化など様々な要因が考えられます。
食物アレルギーを発症してしまうと、常に食事に気を付けなければならず生活の幅が狭まってしまうこともあります。
赤ちゃんは自分では何を食べるか選ぶことができません。
だからこそ、離乳食は大事なんですね。
だからと言って必要以上に恐れることはママにとっても赤ちゃんにとってもよくないことです。
食べることは私たちの生活の大きな楽しみです。
過度に恐れず、困ったり迷ったりしたら相談しながら1人で悩まず楽しんでくださいね。