突然ですが、皆さんは韓国の食べ物は好きですか?
日本とは違って、とても辛いけれど病みつきになる!という方もいらっしゃるかもしれませんね。
ここでは、食べ物について、韓国と日本の違いをご紹介していきます。
また、韓国の食堂のシステムや食事のマナーなどについても、日本と比較しながらお伝えしています。
韓国と日本の違いを食べ物から知ろう!
韓国と日本の違いでよく知られているのが、やはり食べ物ですよね。
まず、韓国と日本では、唐辛子の消費量が圧倒的に違います。
なんと、韓国人が1日に食べる唐辛子の量は、日本人の1年分の10倍とも言われています。
ニンニクもあらゆる料理に使用し、濃い味付けを好みます。
また、お肉の食べ方をみると、内臓も美味しく料理するなど、日本人よりもかなり上手です。
また、骨ごとお肉を煮込んでスープにしたりもします。
焼肉では塩コショウだけでなく、たれに漬け込んで、香りよく仕上げます。
漬け込むことで柔らかくする効果もあるようです。
また、苦いものも大好きで、苦味のある山菜も好んで食べます。
食べてみると体に良さそうな味はしますが、日本人は韓国人と同じ量は食べられません。
また、食事の量も日本とは違い、韓国では余るほどたくさんの料理を振舞うのが礼儀なのだそうです。
そのため食べる側も、もったいないからと全て食べずに「満腹でもう食べられません」という意味で、少し残すのがマナーとされています。
観光で多少食べるならいいのですが、滞在長期になると、日本人の胃には辛いです。
辛いものやにんにく料理は、少しずつ慣らしていくようにしてください。
韓国の食べ物に辛い物が多い理由
日本でも馴染みのある韓国料理といえば、キムチ・トッポキ・スンドゥブ・クッパなどですが、どれも辛いですよね。
韓国と日本の違いで、最も大きな部分が辛さです。
韓国では焼肉でも、タレよりコチュジャン(コチュは韓国語で唐辛子)を使うのが一般的だそうです。
この通り、韓国の食べ物には辛いものが多いですが、どうして韓国の食べ物は辛いものが多いのでしょう。
その理由のひとつに、韓国の気候が関係していると言われています。
韓国は島国である日本とは違い、大陸からやってくる寒気の影響がとても強いので、日本より寒いです。
そのため、辛い食べ物で体を温めるというのが、冬の寒さを凌ぐための知恵だったと考えられます。
これは日本でもみられますね。
例えば、日本の東北地方では塩辛い漬物を食べたりします。
寒い地方での保存食に、辛さは必要だったのです。
また、韓国で辛いものが多いもうひとつの理由に、肉食文化の影響もあります。
永く、魚と野菜中心で生活してきた日本人と違って、韓国人は古くから肉料理を食べていました。
肉の濃い味に負けず、おいしく調理するために唐辛子が欠かせなかったと考えられています。
ただ、小さい子供はなかなか辛いのが食べられないので、キムチは一度、水道水で洗ってから食べると聞きます。
毎日辛いものを食べていく中で、自然に慣れていくのです。
食べ物・飲み物の感覚が韓国と日本では違う?
ここでは食べ物や飲み物で、韓国と日本の違いが特徴的なものをご紹介します。
1.トマト
日本では、トマトといえば野菜ですが、韓国では果物の扱いです。
ですので、パッピンスという、日本でいうかき氷のようなスイーツを注文すると、その上にプチトマトが乗っていることが多いです。
韓国ではトマトは果物なので、ケーキの上にも乗っています。
きっと、ショートケーキのイチゴを乗せる感覚なのでしょうね。
2.お刺身
日本と同じように、韓国でもお刺身はよく食べられます。
しかし、つけるものが違います。
日本では、醬油にわさびや生姜などが定番ですが、韓国ではコチュジャンや辛みそをつけるのです。
お刺身まで辛くするのは驚きますが、韓国では普通のことなのですね。
3.コーヒー
コーヒーは世界中で飲まれている飲み物ですが、その飲み方も韓国と日本で違いがあります。
韓国の食堂前によくあるのが紙コップ式のコーヒーの自動販売機なのですが、コーヒーには砂糖とミルクがたくさん入っています。
食べ物が辛いので、甘いコーヒーで中和するために、とても甘くなっているのです。
韓国と日本の違いを比較①食堂とあいさつ
韓国と日本の違いは、食べ物以外にもあります。
まず、食堂での違いをご紹介します。
韓国:ひとつのメニューを注文すると、それに色々とおかずがついてくる
日本:メインのメニュー以外も食べる場合は、別に注文する
韓国:おかずのお代わりは無料
日本:おかずのお代わりは追加なので、追加料金を払う必要がある
こういった違いがあるのですね。
そのため、「日本の飲食店で韓国で食べるのと同じように食べることはできない」と、以前、韓国の方が言っていました。
また、あいさつにも違いがあります。
韓国:他人の家に行って食事をするとき以外は、何も言わずに食べるのが普通
日本:食前にいただきます、食後にごちそうさまでしたと言う
韓国にも「いただきます」「ごちそうさまでした」にあたる言葉はありますが、普段は使わないので、日本人を見て驚くことがあるようです。
反対に韓国では、宗教のある人が食事の前と後にお祈りをするくらいということなので、日本人にとっては驚きですね。
麺類の食べ方も両国で違います。
韓国:食べ物を食べる時に、音を出すのは行儀が悪い
日本:音を出してすする
似ているようで、意外と違うのが面白いですね。
韓国と日本の違いを比較②食事のマナー
国が違えば、食べ物や食堂のシステムだけでなく、食事のマナーにも当然違いがあります。
食器の扱い方や食べ方についても、韓国と日本の違いをお伝えします。
食器の扱い方
韓国:食器は置いたままで、スプーンでご飯を食べる
日本:食器を片手で持ち、箸でご飯を食べる
食べ方
韓国:ご飯と汁物を混ぜて食べるのが一般的
日本:ご飯に汁物をかけて食べることはしない(特に人前では行儀がよくない)
食器の扱い方や食べ方にも大きな違いがありますね。
母国で当たり前の食べ方が、相手の国ではマナー違反になってしまいます。
この他にも、
・食べながら話をしない
・ひじをついたり、新聞を読みながらは良くない
・食事中はしゃべりすぎたり、場にそぐわない話は慎む
・大人数で食事をする場合、年長者を中心に料理を並べる
・年配者と食事をするときは、年配者がさじと箸を取ってから食事が始まる
などがあります。
食事のマナーは、特に見られます。
韓国に出張や旅行に行かれるときは、覚えておくといいですね。
韓国と日本の違いはお酒のマナーにも!
ここまで、食べ物や食事のマナーについて、韓国と日本の違いをご紹介してきましたが、最後にお酒の席でのマナーをご紹介します。
韓国では、人間関係を築くためであったり、人との親密度を測るために酒を酌み交わすことが多いです。
そのため、食事と同じようにお酒の席でのマナーはとても重要です。
主なマナーとしては、
・目上の人の前で、堂々と飲み干すことはしない
・杯の底を目上の人に見せてはいけない
・相手にお酒を注ぐタイミングは、相手のグラスや杯が空になってから
・相手にお酒を注ぐときは、瓶を両手で持つ(片手で持たず、必ずもう片方の手も添える)
・お酒を注いでもらう方も、必ず両手でグラスを持つ
などがあります。
日本と似たものもありますね。
韓国では礼儀を重視するので、マナーが定着しています。
そこが、マナーは知っていても、できる人が少ない日本と違うところと言えるでしょう。
また、韓国には「ラブショット」という儀式があります。
これは、グラスを持った人同士で腕を絡めてお酒を飲むもので、本来は男女で行うものでした。
しかし最近では、友情や信頼を確認し深める目的で、男同士・女同士でも行われているようです。
大勢で飲みに行き、何人もの人と行うこともあるといいます。
日本とは違うところですね。
食べ物の違いを知って、もっと韓国を身近に感じよう!
食べ物や食事のマナーについて、韓国と日本との違いを知ることができました。
韓国料理に辛いものが多いのは、寒さ対策という面もあるのですね。
お酒の席での「ラブショット」は日本にない文化なので、面白さを感じた方もいるのではないでしょうか。
韓国に留学や出張などで行く際には、食事のマナーや食堂のシステムを知っているといいかもしれません。