家庭菜園でジャガイモは人気です。
なぜならたくさん収穫できること、さまざまな調理方法で食べることができることが挙げられます。
でもたくさん収穫できても保存方法を知らないと、食べられずに腐ってしまう可能性があります。
今回は家庭菜園で愛情込めて栽培したジャガイモについてお話ししていきます。
家庭菜園は食費節約に貢献!
家庭菜園の最大のメリットは「自分で野菜を育てて収穫し、食べる」という楽しみです。また、食費を減らす事にもなります。
ジャガイモ等野菜を栽培して保存しておけば、その分食費を浮かせる事が出来ますよね。初めての人でも栽培できる野菜からやってみてはどうでしょう。
また、家庭菜園は「無農薬野菜」を望んでいる人にもオススメです。
スーパー等で売っている無農薬野菜にもいろいろな種類があります。
価格も高く、その中には普段と変わらない農薬が残留している野菜もあります。
農薬を全く使用せずに野菜を食べるには、自分で栽培して収穫をすることも1つなので、家庭菜園を楽しみながら、そのメリットを活用するのがよいのではないでしょうか。
それでは家庭菜園のデメリットも理解しておきましょう。
一旦家庭菜園を始めると、毎日の細やかな世話が必要となります。
仕事が多忙で、思うように世話が出来ない時は、他の人に手伝ってもらう必要もあります。
家庭菜園は簡単で初心者でもできますが、ある程度の栽培知識は必要です。
家庭菜園用の品種も増えており、栽培しやすくなっていますが、肥料の仕方や害虫駆除など、知っておく事も多いです。
また家庭菜園には準備も大事です。
プランターや道具を準備するとともに、害虫対策や土地作りなど、多少の初期の出費がともないます。
案外忘れがちなのが、水道代も必要ということです。
保存のきくジャガイモの家庭菜園のやり方
家庭菜園でジャガイモを栽培して保存しておくことができます。
ジャガイモの植え付け時期は春(2月下旬~3月)と秋(8月下旬~9月中旬)です。
湿気をきらうので、場所は水はけのよいところを選びましょう。
ジャガイモを植え付けるために土、種いもを準備します。
土づくりとしてpH5.0~6.0がよいです。
植え付けの2週前ぐらいに、苦土石灰と有機肥料をまきます。
培養土ならば、すぐに植え付けます。
次に熱処理されている「種いも」を準備します。
植え付け2日前に「種いも」を、卵程度なら2つに、大き目の芋なら細長い櫛形に4つにします。
断面を2日ほど日光に当て乾燥させると早く芽が出ます。
土づくりが終わり「種いも」が準備できたら植え付けをしましょう。
「種いも」の断面を下で15cm程度の深さに、幅は60~70cm程度で植え付けます。
並べて植える場合、隣と30cm以上離します。
「種いも」を並べたら、5cm程度土をかけます。
そのまま順調にいけば発芽します。
「種いも」から出た芽が10cm程度になったら、芽かきをしましょう。
芽を1本か2本だけ残し、他を抜きます。
芽かき後、芽の根元に土寄せをします。
芽が20cm程度になったら再度土寄せをします。
土寄せが十分でないと、緑色になってしまう可能性が高いです。
葉が黄色くなり、晴天が数日続いたら収穫しましょう。
家庭菜園で栽培したジャガイモ保存の基本
ジャガイモの保存の基本を押さえましょう。
家庭菜園で栽培したジャガイモの保存について述べます。
ジャガイモは日光を浴びると光合成をして、緑化、萌芽(ホウガ・芽を出すこと)が促進されます。
いづれも有毒なソラニンを発生して増やしていくので、保存する場合は、蛍光灯や日光がある所ではなく、暗くて風通しのよい所に保存するようにしましょう。
有毒物質ソラニンはアルカノイドの1つで、強い生理効果があります。
アルカノイドは、カフェインやニコチン、モルヒネなど薬に使用されますが、強い中毒になるものもあります。
またジャガイモに含有されるポテトグリコアルカノイドが毒性が強く、多量に摂ると下痢や腹痛、めまいなどを発症します。
ソラニンはジャガイモの芽や緑がかった部分にあるので、食べる時は必ず除外しましょう。
芽は包丁の角等で深めに取り、緑の部分は厚めに除外しましょう。
ジャガイモは湿気で腐りやすくなるので、湿気のない場所に保存しましょう。
また土が付着していると湿りやすくなるので、保存する場合は良く土を払ってください。
春先や、ジャガイモを買い過ぎた場合には、リンゴと一緒に保存すると長期保存ができます。
リンゴが出すエチレンガスがジャガイモの芽がでることを抑えてくれるからです。
ジャガイモ保存方法の種類
まず家庭菜園で収穫したジャガイモは常温でも保存できます。
ジャガイモは7℃~15℃の常温で保存が可能です。
ダンボール箱や麻袋、紙袋等に入れるか、新聞紙等で包んで保存します。
ジャガイモは収穫後2~4か月間は芽が出ません。
自家休眠と言われ、その休眠期間は品種により、2~3か月と異なります。
2℃程度の温度で適度な湿度にすれば、この休眠期間を多少は伸ばすことができます。
またリンゴから出るエチレンガスも抑える効果があります。
またジャガイモを冷蔵庫で保存も保存できます。
ジャガイモは冷蔵庫の中等3~5℃の温度で、デンプンが糖分に変換され、甘味が増加するという機能があります。
煮物等ではジャガイモの甘さが出てきます。
しかし、揚げ物は色が濃くなったり、ホクホク感も無くなるので、不向きな料理もあります。
冷蔵庫の中は冷たく乾燥してるので、ジャガイモの水分がなくなりしわが出てきて、長い期間の保存はできません。
冷蔵庫で保存するなら、3~4日が美味しさを保つ限度です。
野菜室を使っての保存もできます。
冷蔵庫内は0~5℃程度の温度ですが、冷蔵庫の野菜室は5~10℃程度です。
ジャガイモを保存する場合、冷蔵庫の野菜室が良いと言えるでしょう。
乾燥を防ぐように新聞紙で包んでビニール袋に入れ軽く口を閉じて保存します。
野菜室なら3か月程度保存ができます。
冷凍庫でジャガイモ保存するには条件がある
ジャガイモは冷凍で保存することには基本的に適しません。
ジャガイモの水分が凍結・解凍で出てしまって、スカスカ状態になってしまうからです。生のジャガイモは0℃以下でデンプンが壊れて味が大きく落ち、食べてもあまり美味しくありません。
そのため家庭菜園で収穫したジャガイモを冷凍保存したい場合、マッシュポテトで保存するとよいでしょう。
作り方はジャガイモの皮をむいて5、6等分に切り、水と一緒に鍋に入れ、中火で15分程度煮ます。
竹串をすっと刺さればOKです。
熱い間にマッシャーですり潰し、冷めたら小分けして、平に正方形にしてラップし、冷凍用保存袋に入れて冷凍保存します。
保存期間は1か月程度保存できます。
マッシュポテトの作り方はマッシュポテトのレシピ・作り方で説明しています。
急速冷凍すると食品の鮮度が維持されます。
熱伝導率の高い金属トレイで保存すると普通よりも早く食品を冷凍することが可能です。マッシュポテトも保存する場合は金属トレイで冷凍保存するとよいでしょう。
冷凍していたマッシュポテトを解凍する際は、前日に冷蔵庫に移して6~8時間程度緩やかに自然解凍します。
食べる時にレンジにかけるとホクホク感が出ます。
ポタージュやポテトサラダ等に使用すると美味しいです。
ジャガイモ味噌汁がオススメ!味噌の効能はバツグン!
家庭菜園で収穫したジャガイモを保存しておくと味噌汁の具材としていつでも使えるでしょう。
そんな味噌汁は、次のような効能がありますので知っておくと毎日食べたくなるでしょう。
1)コレストロールを抑制
大豆にはリノール酸はじめ、大豆レシチン、大豆たんぱく等が含まれ、コレステロールの抑制効果があります。
2)胃がん予防
味噌汁を飲む人と飲まない人を比較すると、胃がんの死亡率は低いです。
男性の死亡率は、全く飲まない人が、50%も高いです。
3)肝臓がん予防
味噌には、肝臓がんの発生を抑制する効果があります。
4)乳がんの予防
味噌には、フィト・エストロゲンという植物性の女性ホルモン作用物質があり、乳がんの発生を抑制があります。
5)胃潰瘍の防止
味噌汁を飲む人と飲まない人に比較すると、胃炎や胃潰瘍、十二指潰瘍等が少ないという報告果があります。
6)老化防止
味噌に含有されるビタミンEやダイゼイン、サポニン、褐色色素等は、体内の酸化を防止する効果があります。
7)消化促進
味噌の中には消化酵素も多く含まれ、他の食品の消化吸収を助けます。
8)整腸作用
味噌に含有される植物繊維は、腸を整えてくれます。
また、味噌に含まれる微生物は腸内の腐敗菌や有害物を体外に排出してくれます。
9)美肌効果
メラニンの合成を抑制しシミ・ソバカスを防止します。
ジャガイモは家庭菜園にオススメです
家庭菜園を始めてみようという方は何から栽培していいか迷ってしまうでしょう。
栽培のしやすさで選ぶのは当然ですが、それよりも収穫後の保存が効くのか、いろいろと使い回し易いのかでも選んでいいと思います。
今回紹介したジャガイモはあると本当に便利です。
ジャガイモ味噌汁を飲めば元気になれます。
興味が湧いたら、チャレンジしてみてください。