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糖分を取りすぎると体がおかしくなるかもしれないというお話。
特に頭痛が引き起こされる可能性があるようです。
糖分といっても、砂糖だけでなく私たちの主食であるお米も糖分を含んでいます。
今回はなぜ頭痛が起こってしまう原因から、起こさないために白米を玄米に代えるといった方法までお話ししていきましょう。
糖分は体にとって大切なエネルギー源
糖質は人が生活していくのに必要なエネルギーの元となっていて、エネルギーの元という意味では、炭水化物、たんぱく質、脂質も同じ役割を果たしているわけですが、最も使用されるのが糖質となっているのです。
大部分の糖質は体の中で使用されることで最後は単糖類の形となって、小腸に取り込まれることになっています。
取り込まれた単糖類は肝臓へと運ばれるわけですが、その中にはグリコーゲンへと変化して貯蔵されるものがあり、残りはブドウ糖として血液内に移動して、筋肉、脳を使用する際にエネルギーとして使用されるのです。
ブドウ糖に関しては、肝臓以外にも筋肉の中でグリコーゲンという役割で貯蔵される場合がありますが、その段階でも残っているものは中性脂肪へと変わってしまい、肝臓、あるいは脂肪細胞へと溜まっていくことになっていますし、さらに糖分の取りすぎは頭痛へとつながりますので、ご注意ください。
糖質の中には他とは異なり身近にほとんど存在しない糖があり、健康を保つ働きがあるという意味で近頃話題なっているようです。
そのような糖質の例としては、虫歯を防ぐ働きがあるキシリトールなどが挙げられ、食品に対してもいろいろな働きを持っています。
味に甘味をプラスするといったほか、食品内の水分量を維持することで腐りにくくする効果や、乳酸菌、酵母と合わさることで発酵を促すといった大切な働きもあるのです。
糖分取りすぎが頭痛やその他気になる症状を引き起こす
糖分に分類されるブドウ糖がなければ、私たちは体を動かしたり脳を働かせたりすることができません。
だからと言って取りすぎて体の中に残ったものに関しては中性脂肪へと変わってしまい、肥満の原因となってしまうのです。
肥満症は、高血圧症、高中性脂肪血症のような生活習慣病のリスクを高めるとされていますし、一般的な体重の人と比べ、それらの病気で命を落とすことが多いというデータも存在します。
低血糖症は血液の中の糖分が少なすぎる状態であり、砂糖がたくさん入っている食べ物、炭水化物の取りすぎが毎日続くことで発症し、発症に気付かない方も非常に多くいらっしゃるようです。
お腹が空いている感じや、冷や汗が出る、頭痛がするとなどいった症状が現れ、これらが長時間継続してしまうと、けいれんを引き起こし意識を失うこともあると言われています。
糖尿病は体の中に入ってきたブドウ糖がエネルギーへと変わらなくなってしまう病であり、血糖値の低くする働きがあるインスリンの不足や、インスリンがしっかりと細胞に働かないことで発症します。
また、上記のことが原因で細胞がエネルギーを取り入れられなくなり、筋肉、内臓もエネルギーが足りない状態となるわけです。
日本人で糖尿病を発症している人の95%が2型の糖尿病であり、多くの方が肥満、内臓脂肪が原因で発症すると言われています。
糖尿病は白内障、緑内障も引き起こす恐い病でもあるので、十分ご注意ください。
頭痛や低血糖には糖分の取りすぎを防ぐ食べ物を選ぶべき
糖分の取りすぎは頭痛を招くことがありますが、頭痛を防ぎたいのであれば、血糖値が急上昇しない食べ物、つまり『GI値』が低くなっている食べ物を摂取するべきです。
GI値は血糖値がどれだけ上がるかを示した数値であるといったことから、GI値が低くなっている食べ物の場合はインスリンの分泌量も少なくなるため、低血糖を引き起こしにくいと考えられていて、肉、卵、魚介類、きのこなどがGI値が低い食べ物としてよく知られています。
逆にカフェインを含むものは副腎に働きかけ血糖値を上げると言われていますし、肝臓内で貯えられているブドウ糖の使用頻度が高まり、それによってエネルギーへと変えられることで血糖値が上手くコントロールできなくなってしまうようです。
また、アルコールを取りすぎると、肝臓においてはアルコールが分解するための『エタノール代謝』が真っ先に行われるようになり、この時には体の中に存在する糖が非常に多く使用されるため、やはり低血糖症を引き起こすリスクが高まると考えられています。
糖分の取りすぎたらやるべきこと
頭痛の要因ともなる糖分を多く取りすぎた後に体重を計ると体重の数字が大きくなっていて太ってしまったと感じるとは思いますが、それは食べた分量が増えただけであり、その段階では体脂肪への変化というものはまだ起きていません。
体脂肪への変化を防ぐには、まず、次の日にきちんと食べる量をコントロールすることが重要です。
例えば、米、パンなどはいつもの量の75%、つまり200gを口にしている方であれば150gに減らすようにしてください。
もし、いつもの量が不明だという場合は、このことをきっかけに知ることをオススメします。
米は毎日摂取するものですから、それが分かることでダイエットを行う際にも役立てられるはずです。
また、甘い食べ物を少なくすることや、糖分を代謝しやすくする栄養を摂取すること、電車やバスの利用を減らすなどといったように普段より運動量を増やすことも重要となってきます。
同じ糖分でも砂糖は特に短時間で取り入れられてしまうため、体脂肪にも変わりやすいわけです。
日頃からお菓子をよく食べる人や、コーヒーに糖分を加えて飲む人はできるだけ避けるようにしてください。
糖分を代謝しやすく栄養はビタミンB1やナイアシンであり、ビタミンB1は豚肉、うなぎ、玄米、さばなどに多く含まれています。
そして、ナイアシンに関しては、糖分以外のたんぱく質や脂質の代謝とも関係する上、血行や肌の状態を改善する働きも持っているのです。
糖分を含む白米と玄米の栄養素の比較
頭痛の要因ともなる糖分を取りすぎた際にオススメの玄米の栄養に関するお話しをしていきます。
白米をよく見ると周りよりくぼんでいる部分があるわけですが、実は白米へと変わる前の玄米の状態ではその部分に「胚芽」が付着しているのです。
胚芽はビタミン、中でもビタミンB1を多く含むことで知られていて、その量は白米のおよそ5倍と言われています。
それ以外のぬかの部分とアリューロン層の部分の栄養についても見ていくと、ぬかの部分の関しては食物繊維が多く含まれていて、アリューロン層に関しては脂質やビタミンB群が多く含まれているといったことから、玄米は白米よりも食物繊維、ビタミンB1やビタミンB2、そして脂質を多く含む食品であると結論付けられるわけです。
この中でビタミンB1、ビタミンB2は炭水化物を代謝することと大きく関係しているため、食した米の消化はもちろん、食物繊維を含むことを考えるとダイエットにも十分利用できると考えられます。
実際、玄米には白米のおよそ5倍のビタミンB1、ビタミンB2もおよそ2倍の量が含まれているほか、ナイアシン、ビタミンEに関してもそれぞれ白米の5倍、12倍に相当する量が含まれているのです。
その他のミネラル類に関しては、米のぬかの部分にカルシウム、マンガンを多く含んでいて、アリューロン層の部分にはカリウムや鉄、マグネシウムを多く含んでいます。
マグネシウムが多い玄米が偏頭痛を防ぐ
マグネシウムが足りなくなると偏頭痛を起こしやすくなると考えられています。
偏頭痛は、血小板が特定の箇所に集中してしまうことや、血管が急に伸びたり、縮んだりすることで起きてしまう症状です。
そして、マグネシウムが足りなくなりやすい人がいて、例えば、日頃からアルコールを取りすぎている人や、肉ばかり食べていて野菜は食べないという人、牛乳、カルシウムを多く含むサプリメントをよく摂取する人、コーヒー、紅茶を頻繁に摂取する人、糖分を頻繁に摂取する人、ピル、利尿剤を服用している人、大量の汗をかくスポーツを行っている人、糖尿病、腎障害の病を抱えている人、妊娠している人はマグネシウムの不足が起こりやすいようです。
ただ、現在は偏頭痛が起きていない人であっても、マグネシウムが足りなくなる可能性が高い食生活であることも否定できません。
マグネシウムは、玄米、小麦胚芽などに大量に含むとされているものの、普段私たちはそれらがない状態のものを口にしているわけです。
玄米と白米それぞれ100gに含まれるマグネシウムの量の比べると、玄米の方が4.7倍も多く含まれているため、3食全てを玄米にすることで1日に必要なマグネシウムの量に到達するわけです。
しかし玄米はカルシウムの含有量が少ないため、小魚などを合わせて食するといいでしょう。
糖分は取りすぎないように
糖分を減らそうとするには、糖分がどういったものなのか知る必要があります。
お菓子などの砂糖はもちろん白米も食べ過ぎはよくないのです。
それを玄米に置き換えるだけで、他に代謝を促す豊富な栄養素を摂取し、血糖値のコントロールも容易にできるのです。
少しでも体の調子に不安を感じているのでしたら、一月くらい玄米食に代えてみて体調の変化を見てみるといいでしょう。