ふきのとうで作る「ばっけ味噌」が美味しい!保存のコツとは

山菜がスーパーに出回り始めると「春」を感じますね。

春を告げる山菜として人気が高いのがふきのとう。

天ぷらなどにしても美味しいですが、味噌で調理する方法があることはご存知ですか?

ふきのとう味噌にぴったりの保存の方法も伝授します!

この春はふきのとうで体に爽やかな風を取り込みましょう!

ふきのとうは春を告げる山菜

山菜の代表格であるふきのとう。

スーパーなどで栽培したものが売られていることもありますが、少し郊外に足を延ばすと、堤防や公園、植え込みなどにその姿を見つけることができます。

天然物のシーズンは3月上旬~4月中旬程度と短めです。

ふきのとうはふきの子どもなわけですが、ふきのとうがそのままふきに成長するわけではありません。

ふきの部分とふきのとう部分は地下茎で繋がっていて、それぞれ別々に生えます。

蕾が完全に開いてしまうと、花の部分が苦味を持っているのであまり美味しく無くなります。

開ききっていないものをメインに収穫すると良いです。

料亭では天ぷらなどに珍重されるふきのとうですが、東北では「ばっけ味噌」と呼ばれるふきのとう味噌や、ごま和えなどで食べられています。

下処理をきちんとすれば苦味も少なく、アクも抜けるので、想像するよりは食べやすいです。

特にふきのとう味噌は甘みを引き出す調理方法なので、ふきのとう初心者にもおすすめできる食べ方です。

数ある調理方法の中でも保存期間が長いというのも魅力的です。

ふきのとう味噌、初心者におすすめな理由

ふきのとう味噌がふきのとう初心者におすすめな理由はいくつかあります。

まず、山菜初心者は自分で収穫するときに、ついつい多めに採取してしまいます。

「自分で食べ物を採集する」というのが楽しくて、「もう1個、あと1個」となりがちなのです。

群生地を見つけたらその分多めに収穫してしまうことになるのですが、それらをそのまま生かす調理方法ですと、どうしても飽きが来てしまいます。

特にメジャーな調理方法である天ぷらは、アク抜きが不要なので簡単そうに見えますが、実はかなり苦いんです。

苦味に慣れている方なら平気かもしれませんが、家族で食べるという雰囲気の味ではありません。

そのため、甘みを引き出す調理方法の方が、山菜として楽しめます。

ふきのとうで味噌を作ると、基本の味付けに砂糖とみりんが入るので、苦味が溶け出し甘みを感じるものとなります。

また、ふきのとう味噌は長期保存にとても向いています。

濃い味で煮詰めるので、冷蔵庫で2週間、冷凍庫で1ヶ月ほど保存できます。

一度にたくさんは食べないので、長い間春の気配を楽しめます。

ふきのとう味噌(ばっけ味噌)の作り方

ふきのとう味噌はとても簡単に作ることができます。

保存にも向いているので、ほかの調理方法で食べた後に残ったものをふきのとう味噌にしておくと、とても便利です。

下処理は、汚れを丁寧に流水で落とすだけです。

最終的にはみじん切りにするので、ガクを1枚1枚剥がして隅の方まで指でなぞり、綺麗にしてあげましょう。

山菜の下準備に必須なアク抜きなどが必要ないので、さっと作ることができます。

【材料】

・ふきのとうのみじん切り 1カップ
・味噌 1カップ
・みりん 大さじ2
・砂糖 大さじ2
・酒 大さじ2
・サラダ油 適量

【作り方】

①調味料はよく混ぜておきます。

②フライパンにサラダ油を敷いてふきのとうを中火で炒め、油を馴染ませます。

③全体に火が通ったら調味料を加え、弱火にします。

④ヘラなどで混ぜながら5~10分、好みの硬さになるまで練ります。

たったこれだけの工程で、ふきのとう味噌が完成します。

ふきのとう味噌は普通の容器で保存できない?

ふきのとう味噌には欠点も存在します。

それは、普通のタッパーでの保存が難しいことです。

ふきのとうに限らず山菜や野菜には、多かれ少なかれ必ず「アク」が含まれています。

ふきのとうのアクはその中でもトップクラスに多く、天ぷらやふきのとう味噌以外の食べ方の場合は、アク抜きが必須の山菜です。

そしてアクが強いため、出来上がった料理を通常のプラスティックのタッパーに入れると、そのアクがタッパーにしみてしまうことがあるのです。

対策としては、瀬戸物やホーローのタッパーを使うのがおすすめです。

こういった素材のものは内側がコーティングされているので、アクが染み込みにくいです。

また、どうしても普通のタッパーで保存したい場合は、ラップを敷くのが良いでしょう。

タッパーと重なるようにラップを敷いてあげると、直接タッパーに触れなくなるので、アクはラップ内にとどまってくれます。

ふきのとうはデトックスや代謝サポートに最適の山菜なので、ぜひたっぷり食べて体を目覚めさせましょう。

ゴボウの何倍も食物繊維を含んでいますし、タッパーに染み出して厄介なアクにもポリフェノールが含まれていますので、体調管理にとても良いです。

ふきのとう味噌を保存したのが余ってしまった!消費の仕方

どんなに美味しいものでも、何日か続けて食べると流石に飽きてしまいますよね。

ご飯にのせて食べたり、お酒のおつまみにするだけでは、消費に限界があります。

それに、このレシピで作ったふきのとう味噌はすでにしっかり味がついてしまっているので、アレンジが難しそうだと思っていませんか?

実は、「鶏ひき肉」を加えるだけで、アレンジは無限に広がるんです。

基本のふきのとう味噌に、炒めて塩こしょうをした鶏ひき肉のそぼろを加え、混ぜるだけで肉味噌に変身します。

お肉の旨みが加わるので、子どももぱくぱく食べられる一品に変貌を遂げるのです。

また、好みで鷹の爪を加え、ピリ辛にするのも良いですね。

ふきのとう肉味噌は冷蔵庫で1週間ほど保存できます。

冷凍の場合は2週間程度を目安に保存してください。

ふきのとう肉味噌は丼にたっぷり盛って卵黄を落とすと、立派な一品料理になります。

また、坦々麺などの肉味噌の代わりに使うと、大人な料理に変身します。

刻んだトマトなどと和えるのも美味しいです。

サンチュやレタスで包んで食べると、食べ応えのあるサラダになります。

クラッカーなどにのせておつまみにするのも美味しいですね。

保存したふきのとう味噌を冷凍庫の奥から発見!どうしよう?

昨年意気込んで作ったものの、全部は消費できず冷凍庫にまだ眠っているふきのとう味噌がある、そんな方もいるかもしれません。

冷凍庫で味が落ちずに保存できるのは1ヶ月程度ですが、風味が落ちるのを気にしなければ、1年ぐらいは保存が可能です。

その場合、ふきのとうの風味を楽しむことはほぼ不可能ですが、「甘味噌」としての利用方法が残っています。

例えば、ナスとピーマンを油で炒め、そこにふきのとう味噌を加えて味をつけてみてください。

冷凍庫で眠っていたふきのとう味噌は苦味がかなり飛んでいるはずなので、シンプルな料理方法でも大丈夫です。

ナスのふやふやとした食感に、ピーマンのパリパリ、ふきのとうの破片のシャリっとした食感が楽しい一品になります。

また、豚肉をソテーするときに塗ってあげると、味噌の風味が豚肉に染み込んでボリューム満点の一品になります。

チーズと組み合わせて、トーストにするのもおすすめです。

食パンにふきのとう味噌をのせ、スライスチーズをのせて焼くだけです。

チーズと味噌はとても合うので、美味しく消費することが可能です。

薄めに味をつけた唐揚げの上にかけるのも美味しいですよ。

ご飯におつまみに!ふきのとう味噌は万能!

簡単に作れて保存も効くふきのとう味噌は、ぜひたっぷり作って食卓に加えて欲しい一品です。

ご飯に佃煮感覚でのせて食べても、お酒のおつまみとしてももちろん美味しいですし、アレンジもたくさんできます。

苦味のある山菜は大人の味として楽しめますが、子どもには少し厳しいですよね。

でも紹介したレシピでしたら甘みが際立つので、小学生ぐらいから食べることも可能です。

たくさん作ったらぜひ、知人に春のおすそ分けをしましょう。

きっと喜ばれること間違いなしですよ。