脂質とカロリー、どっちに気をつければいいの?糖質は?

ダイエットには、脂質やカロリーの制限が必要不可欠だと思います。
しかし、これらのどっちに特に気をつければいいのか?

今回は、それらについて、また、糖質も含めたお話です。
効率良く、そして健康的にダイエットするにはどうすればいいのか、参考にしてください。

カロリーについて

まずは、良く耳にするカロリーとは、一体どんなものなのということについてお話します。

ダイエットのために、カロリーや脂質・糖質をどっちも抑制する必要があるということは、なんとなく理解していても、そのカロリーがどのような作用があるかご存知でしょうか。

そこで、まずはカロリーの仕組みについてのご説明です。

「食事=カロリー」ではない、ということを認識してください。

カロリー消費が直接ダイエットにつながるという考えに起因して、カロリー自体がダイエットの障害だと考えている人もいらっしゃるでしょう。

確かにダイエットを実施する際は、カロリーをどのように消費・制限できるかが重要なファクターです。

でも、実際は食事量だけを抑えたところで、体内で発生するカロリーの量は制限されないという事実があります。

近年、ほとんどの食品にカロリー表記がされていますが、実は食品そのものにはカロリーという物質や栄養素はありません。

カロリー(kcal)というのはグラムやセンチなどという、物質を測るための単位ではありません。

その食品に含まれているのは糖質や脂質、タンパク質などの栄養素を身体で消化吸収した後に、燃焼されることによって、初めてカロリーという単位を持つエネルギーが現れます。

つまり、カロリーとは、体内で発生した熱量の単位のことなのです。

よって、食事すること自体そのものがカロリーと直接的に結びついているのでないということを、理解していきましょう。

脂質について

脂質とは、その字の通り、「あぶら」のことです。

脂質には、コーン油・ごま油などのように常温で液体の「油」と、肉類やバター、マーガリンなどの常温で固体の「脂」に分類されます。

脂質は体内で1gあたり9カロリーで、三大栄養素の中では最も高いエネルギーになります。

脂質には体の中で作れない必須脂肪酸が含まれており、体の細胞膜の形成のための成分や、ホルモンの材料などになります。

それが不足がちになると、発育の障害や、皮ふ炎の原因になったりするので、人間の活動には欠かせない栄養素です。

炭水化物と脂質は、どっちも人間に必要な成分です。
グラムあたりでの持っているエネルギーは最も多い成分なので、取り過ぎは体内に無駄なエネルギーを蓄えてしまい、ダイエットする人は摂取量を注意する必要があります。

脂質は健康やダイエットに悪影響を及ぼすものとして、あまりイメージはよくないかもしれませんが、人間が生きていくためには必要不可欠なものです。

摂りすぎには十分に注意し適度に摂取することで、悪玉コレステロールを減らしたり、善玉コレステロールを増やす脂肪酸を選んで摂取することでうまくバランスをとることが健康維持・ダイエットに大切なことです。

脂質のカロリーは気にしなくて良い?

脂質がもつカロリーはグラム単位では最も高いものですが、その種類や摂り方によっては、数字上の問題はさほど関係はありません。

実は面白い実験があります。

大学生たちに約100ccのオリーブオイルを2週間に渡り、毎日一気飲みしてもらったという実験です。

なんと、この実験の後、大学生たちの体脂肪率・体重を測定したのですが、そのどっちとも有意に増えた人が一人もいなかったという結果があります。

その理由についてですが、食物由来の脂質の80%以上が体脂肪へとならず、排出される。
もしくは60兆個以上あると言われている細胞膜や、ステロイドホルモンの原料になるからであり、これは最近の研究で判明したそうです。

また、別の例えがあります。
メイク汚れを落とすためのオイルリキッドは、油で油を落としています。

実はなんと、この原理は人間の体中でも同じ原理が当てはまるとのことです。
つまり、油の中には太るどころか、脂肪を落とす作用も期待できるもということなのです。

脂質とは、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つに大別されます。

この2つの脂肪酸の性質の働きは全く異なり、主に動物性の脂質はエネルギーになるため、大量摂取には注意が必要です。

魚類やオリーブ油、ゴマ油などの常温で液体の油に含まれる脂質は、不飽和脂肪酸でこの「メイク落とし」の効果を発揮しているそうです。

体内に溜まった中性脂肪を落とす作用を持つ魚類や植物の油は、控えるどころか積極的に摂取していきたいですね。

脂質と糖質どっちが太る?①

最近は食品の持つカロリーや脂質よりも、糖質の方がダイエットの障害として認識が広がっています。

脂質・糖質どっちが太りやすいのかを、みていきましょう。

まず、糖質についての説明をしていきましょう。

炭水化物とは、糖質と食物繊維を合わせた総称です。
逆に言えば、炭水化物から食物繊維を取り除いたものを糖質となります。

糖質制限ダイエットでは、制限するのは、あくまでも糖質だけです。
食物繊維は、むしろ積極的に摂取しなければならない、とても重要な栄養素です。

では、糖質を摂った際の人間の体の中での変化を説明していきます。

まず、糖質を摂取すると、血液中の血糖値が上昇します。
この血糖値が上がることで、膵臓(すいぞう)からインスリンというホルモンが分泌されます。

このインスリンは別名「肥満ホルモン」とも言われ、これが太る原因になるのです。

このインスリンの作用ですが、肝臓や筋肉に血糖を取り込ませることにより、血糖値を下降させます。

しかし、肝臓や筋肉に取り込める血糖量には上限があり、全て取り込まれるのでないのです。

では、その取り込めなかった血糖はどこに行くのでしょうか。

この余ってしまった血糖が行き着くのが脂肪です。

インスリンは血糖を中性脂肪に変化させてしまい、その結果、脂肪がつき、太るということにつながります。

脂質よりも直接的に脂肪になってしまうので、糖質の摂りすぎの方が太りやすいです。

脂質と糖質どっちが太る?②

では、脂質と糖質でダイエットの障害である、このどっちかで、太る原因となりやすいのは糖質です。

食事の中心は、パンや麺類の粉ものや、お米で構成されているものが多いです。

つまり、ほとんどの食事が炭水化物で構成されており、現代の食生活は糖質の摂りすぎではないかと思われることもあります。

しかし、炭水化物は私たちの主食であり、活動のための大事なエネルギー源であることは否定できません。

あまり神経質になって極端な糖質制限をしてしまうと、健康を害しダイエットの継続を困難にしてしまい、挙句の果てに、リバウンドしてしまうといった本末転倒な結果にもなりかねません。

健康的で効果のある糖質制限ダイエットを成功させる秘訣は、無理のない制限にすること。

総摂取カロリーは、消費カロリーを超えないようにすること。

そして、最大の秘訣は「継続させること」。

この3つが、大切だと言えます。

比較的に短期間で目に見える結果が出やすい糖質制限なのですが、ダイエットの最も必要なことは正しく、そして継続することです。

1日・1食単位で細かく計算して神経質になるよりも、食べ過ぎたと思ったら、次の日で調整するといった軽い気持ちでいることが、結果的に継続しやすく、健康的に効率良くダイエットできるでしょう。

食事と運動、どっちにも気を使おう

カロリー・脂質・糖質の摂取の仕方も大切ですが、健康でいるためには適度な運動も必要です。
食事制限だけでは、健康的にダイエットするとは言い切れません。

摂取カロリーと消費するカロリー、どっちも大切です。

運動の中でも、最も効率的に脂肪燃焼を行うことができるダイエット方法は、有酸素運動です。

有酸素運動の特徴は、体内に取り込んだ酸素を使って糖質や脂肪の燃焼をおこし、エネルギーを生み出すことです。

また、負荷は軽度から中程度なので、長時間の継続ができるのも特徴です。
代表的な有酸素運動は、ウォーキングやジョギング、水泳、縄跳び、サイクリングなどが挙げられます。

これらの運動は深い呼吸で酸素を取り入れながら、ゆっくりエネルギーを燃やすことができます。

有酸素運動では、下半身の大きな筋肉を使用する運動が多く、血行促進からの健康維持につながることの他、美肌やむくみ解消効果が期待できます。

さらに効率的に行うのには、筋トレの後に行うことです。
体脂肪は、筋トレによって、まず「分解」されます。

この分解された脂肪は血液中を巡り、エネルギーとして消費されるように、スタンバイされている状態へとなります。

この状態で有酸素運動で酸素を使って、血中に分解された脂肪をエネルギーにして燃焼することにより、これで効率良く体脂肪が燃焼されるのです。

継続は力なり

私の話で恐縮ですが、私自身30kgのダイエットに成功しました。
その中で学んだことは、まずは「継続」です。

食事の量を徐々に減らし、毎日無理のない運動を半年が続けました。
その結果で、まず20kgの減量に成功しました。

半年間も続けると、その生活が普通になっており、特に意識せずにその後も苦にならず継続でき、結果的に30kgも減量していました。

糖質・脂質やカロリーへの意識も大事ですが、まずは継続していれば、結果は後からついてくるものだと思います。