トウモロコシなどを主食としている世界の国々を紹介します!

日本人の主食と言えば、お米ですよね。

では、トウモロコシを主食としている国ってどこなのでしょうか?

トウモロコシは、栽培がしやすくて、茹でる・焼く・蒸すなど調理法も多彩で、日本でも人気な穀物ですよね。

またトウモロコシの実は、畜産業での飼料として沢山、消費されています。

今回は、トウモロコシを主食としている国はどこなのかと、世界の各国の主食がどんな食べ物なのかについて調べてみました!

世界各国のトウモロコシなどの主要作物とは?

西南アジアは別ですが、アジアでは米を主食とする国が多く見られます。

米を主食としている人々は人口密度の高い国を中心として世界の人口の半分近くを占め、中南米の一部、マダガスカル、アフリカ西南端などでも一大消費地となっています。

インドや中国では国全体の平均としては、米が半数以上を占めていますが、一部にはトウモロコシや小麦を食べる地域もあります。

イネ科の冬作物一般である麦類は、熱帯地方のように冬の来ない地域では生育できません。

麦を主たる作物としているのは、パンを主食とする国々であることが多く、欧州やかつてはその植民地であったカナダ、オーストラリア、チリ、アルゼンチン及び西南アジアや北アフリカとなっています。
欧米語地域では麦の栽培が盛んですが、「麦」という語はなく、小麦や大麦、ライ麦という語がつかわれているそうです。
尚、スペインや北欧では作付面積が最大となっているのは飼料用の大麦だそうです。

又、パンを主食とする米国でも、輸出量の6~7割にも上る飼料用トウモロコシが栽培されている影響で、その作付面積は世界の4割にも達しています。

中南米諸国では作付面積1位となっているトウモロコシは、そのカロリー価値が優れていることから大航海時代以降に世界各地に広まり、18世紀にトルコ人を通じてもたらされた東欧南部や、奴隷船を通じて持ち込まれたアフリカ東南部では主要作物となっています。

トウモロコシの栄養と健康効果について

トウモロコシのカロリーは350kcal、主な栄養成分は炭水化物70.6g(そのうち植物繊維量9.0g)、水分14.5g、たんぱく質8.6g、脂質5.0g、灰分1.3g、カルシウム5mg、ビタミンB1 0.3mg そして発育を促進するビタミンB2 0.1mgなどです。

ご覧の通り炭水化物が主要な成分となっていますが、たんぱく質や脂肪も含まれています。

胚芽部分にはとりわけバランス良くビタミンやミネラル、脂質が含まれています。

ビタミン群にはB1やB2の他、ナイアシンやビタミンEも含まれ、特にビタミンEには強い抗酸化作用があり老化防止に役立つとされ、肩こりや冷え性、更年期障害の改善や、血行促進の効果も期待できます。

又、食物繊維もセロリやフキと比較しても豊富で、大腸癌の予防や便秘解消に有効であるとされる他、美容にも良いとされています。

特に人体で生成することのできない必須脂肪酸の1つリノール酸が多く含まれているのが特徴です。
動脈硬化の防止になるなど、人間の健康維持に欠かせないリノール酸をトウモロコシから摂取することが出来るでしょう。

トウモロコシには子供の発育を促し、老化防止にも良い栄養素が豊富に含有しています。
生活習慣病の防止にも役立つほどの栄養価があるためか、世界にはトウモロコシを主食として活用している国々も数多くあります。

トウモロコシを主食としている国って?調理方法は?

古くからメソアメリカでは主食のトウモロコシが重要な作物でしたが、収穫した種子はアルカリ処理するため石灰の入った水で煮てからすり潰した後、パン生地の一種であるマサに加工していました。

メキシコではこれを薄く焼いてトルティーヤにしますが、他にも様々な料理にマサは使われています。

一方、アンデスへ行くとじゃがいも等の芋類が主食としてより重要視されており、トウモロコシもアルカリ処理せずに粒の状態で加熱して食します。
又、チチャという発芽トウモロコシを煮て糖化し、その後発酵させたお酒を造ることもあるようです。

やがてアジアやアフリカ、欧州諸国へと伝わり、それまで他の穀類を製粉して食べていたこれらの国々ではトウモロコシも製粉するようになりました。

多彩な食べ方がされており、例えば、

・水でこねて焼く
コーンブレッド(米国)

・蒸しパン状に加熱する
窩頭(中国)

・粥あるいは固形状にするため沸騰した湯を使ってこねる
ウガリ、ンシマ(東アフリカ)
ポレンタ(イタリア)
ママリガ(東欧)

などがあります。

この他、コーンポタージュなどのスープ類、コーンフレーク、バターコーン、ポップコーン、コーンパフを原料とするスナック菓子があり、更にはビールや各種のウイスキーといった酒類もあります。

甘味種の未熟な穂は野菜として煮たり焼いたりして食され、早い時期に摘み取った生食用甘味種の2番目雌穂はヤングコーンとしてサラダなどに使われています。

世界の国ではこんな主食が食べられている!意外とお米が多い!?

日本や韓国では米が主食となっていますが、日本では雑穀ご飯や麦飯なども健康志向の強い人から支持されています。
副菜の味付けも米と合うものが好まれますが、麺類やパンが主食になることもありますね。

韓国では他の食材と米とを混ぜ合わせるクッパやビビンバのような料理もありますが、中国ではお粥にして食べることもあります。
ただ中国では米を一応主食としながらも、料理に主食を付けなかったり、付けても少量だったりすることもある他、小麦粉の皮の中に具が入った春巻きや餃子が主食となることもあるようです。

同じお米を主食としている国でも、インドやスペインではインディカ米が食べられており、インドでは他にもトウモロコシや小麦粉で作ったナンも主食にしています。

スペインではガーリックライスやバターライスなどに調理して食べるのが普通です。
中でも魚介類を載せたパエリアは名物となっていますよね。

タイ東北部やラオスでは餅米が主食で、ラオスでは一般的な飲食店や自宅で食べる時は箸を使って食べます。
幾つものおかずを供する時は取り箸を個々の料理に添えますが、簡単な料理と餅米だけの時は手づかみで食べることもあるそうです。

ブラジルではフェジョンという大豆と小豆の間の様な煮豆を主食にしています。
圧力鍋で加熱したフェジョンと炊いた陸稲とを混ぜて食べる家庭料理は、ブラジル人にとって1日たりとも欠くことのできないメニューとなっています。

まだある!世界の各国の主食の色々

欧州もしくは祖先が欧州から来た人の多いフランスや米国、カナダでは、パンを主食にする家庭が多いのですが、肉料理を主食にしてパンを単なる付け合わせにすることもあります。

尚、様々な民族が住むこれらの国は、一概に何が主食だと言い切れないのも事実です。
ただパスタ類もよく食べられていて、パン同様にパスタを主食としている人も多いそうです。

パンやパスタを主食にしている国ならイタリアもそうです。
イタリア人はラザニアやグラタンも主食にしています。

それからアイルランド人は多くの場合、じゃがいもを主食としており、多彩なじゃがいも料理があります。

またイギリスやフィンランドでもじゃがいもを主食にすることがあります。
しかしイギリスでは主食という考え方があまりなく、パンやシリアル、米、パスタなどを主食に用いることもあると言います。

ソロモン諸島やパプア・ニューギニアではタロイモやサツマイモ、ヤムイモ等を主食にしています。
これらの地域でも米を豪州から輸入しているものの、芋類にとって代わる程ではないようです。
同じパプアニューギニアでも北西部では、でんぷんをヤシ科のサゴヤシの幹からとって主食にしています。

メキシコでは広くトルティーヤを主食にしていますが、その原料は北は小麦粉、南はトウモロコシと地域によって異なっているようです。

トウモロコシとお米を使った炊き込みご飯のレシピ

海外にはトウモロコシを主食にしている国があります。

ここで紹介するのは、トウモロコシと日本の主食である米を組み合わせた「トウモロコシの炊き込みご飯」のレシピです。
米2合の作り方での説明ですが、3合の時はトウモロコシ1本、自然塩を小さじ2にして下さい。

1)米2合を通常の白米を炊く時と同じように研ぎ、炊飯器の規定の目盛りまで水を入れ、半時間から1時間付けておきます。
 鍋で炊くなら、浸水後ザルに上げた後で鍋に入れ替えて、3の時に水400mlから450mlを加えます。

2)トウモロコシ(1/2本~1本)の皮を剥いで根元を切り落とします。
 半分に切って粒を取り出しやすいようにしてから、まな板の上に縦方向に載せて、包丁で芯に付いている粒を剥いでいきます。

3)1に自然塩(小さじ1と1/3)を加えて優しく軽く混ぜながら、しっかりと溶かします。
 トウモロコシを上に載せて炊き始めます。
 塩をきちんと溶かすことと、最初からトウモロコシを入れて炊くのが美味しくするコツです。

4)炊飯後、大さじ1/2のお酒を振りかけて、蒸らします。
 酒は入れなくても良いのですが、加えれば風味もコクも一層増すでしょう。
 底から手際よくかき混ぜれば完成です。

コーン缶なら手軽に出来ますが、旬であれば生のトウモロコシを使った方がより美味しくできるでしょう。
具沢山にしたいのなら、丸ごと1本使うのがオススメです。

リノール酸をたっぷり含む栄養素豊かなトウモロコシを食べよう

世界各国の主食を紹介しましたが、いかがでしたか。

私達にも身近な穀物のトウモロコシは、メキシコや南米アメリカ、中央アフリカ等でよく食べられているのです。

私達の主食のお米も、世界の半分以上の国々で主食とされているなんて驚きですよね。

世界の様々な食文化を知って、食べ比べてみるのも楽しいですよ。