味噌汁と言えば、日本の伝統料理ですよね。
炊きたてのご飯に美味しい味噌汁。
贅沢な食事でなくとも、美味しい味噌汁があれば幸せ…なんて気持ちになることありますよね。
そんな普段の食事に欠かせない、味噌汁の具材に合う、美味しい秋の食材をいろいろとご紹介します。
そもそも味噌汁の具材に決まりはあるの?
味噌汁の具材と聞くと、何を思い浮かべますか?
例えば、一般的な具材としては大根、ワカメ、玉ねぎ、豆腐などでしょうか?
これらの食材は年中スーパーでの取り扱いがある為、作りやすい具材ですね。
知り合いには、とろろ昆布におネギが定番という人もいました。
どれも全て美味しそうですね。
でも定番もいいけれど、よく食卓に登場する味噌汁だからこそ、その季節ごとの味を使ってみるのも、レパートリーが増える楽しみにつながると思いませんか?
いろいろ具材を考えるのが面倒臭く感じている方、味噌汁の具材に決まりはありません。
野菜で合わない物はほとんどないと考えてもらっても大丈夫です。
いつもの定番から少し離れてみて、今が旬の秋の食材を是非使ってみて下さい。
秋が旬の食材って何がある?
「実りの秋」と言われるほど、野菜に果物、そして魚と、秋には美味しい食材がたくさん出てきます。
今回は味噌汁の具材ということで、秋が旬の野菜をご紹介します。
最近は農業技術が発展し、旬の感覚が薄れてきています。
それでも、旬の野菜はその期間、売り場を占領します。
ですので、「あれ?この間まで少なかったさつま芋がたくさんある?」と感じたら、それが旬です!
収穫量が増えるので目立ちます。
例えば秋なら里芋類。
イモ類の中ではもっともカロリーが低く、加熱すると消化吸収しやすくなります。
また、カリウムも多いので高血圧予防におすすめです。
味噌汁には塩分が含まれます。
気になる方は具材に里芋を入れると、カリウムが余分な塩分を外に出してくれますよ。
きのこ類もおすすめです。
味噌汁からきのこの香りがするとホッとしますね。
きのこ類には免疫力をアップするB-グルカンを豊富に含んでおり、抗がん作用も期待されています。
しめじには食物繊維もあり便秘予防におすすめです。
春菊も美味しいですよ!
春菊独特の香りには、実は胃腸の働きを促進する効果があります。
食べ過ぎて不調な時の解消に力を発揮します。
緑黄色野菜で、カロテンの含有量は、なんとほうれん草以上です。
カロテンをしっかり摂って風邪予防にいかがでしょうか。
また、女性には嬉しい貧血予防にも効果があります。
まだまだありますが、この食材を味噌汁の具材に使うだけでも、ぐんと秋らしい味噌汁に変化しますよ。
味噌汁の具材に旬野菜をすすめる理由
どうして旬の野菜をすすめるのか…。
それには訳があります。
とてもざっくりした言い方をすると、「野菜の栄養を少しでも多く摂ってもらいたいから」です。
「定番の具材にも野菜は入っているけど?」と思う方もいるかもしれません。
ただ、定番の具材の場合、旬でない時期の野菜もあるはずです。
例えば、ほうれん草。
旬は寒い冬です。
それを夏に食べるとなると、栄養価はぐんと下がります。
冬のほうれん草の栄養価は、夏に収穫されたものと比べると5倍以上の差が出てきます。
旬の時期の野菜は、その野菜が育ちやすい季節の為すくすく育ちます。
そのため、農薬の使用量も減ります。
また、ストレスなくのびのびと育つため栄養価も高くなります。
人間と同じです。
ストレスなく生活できると活き活きして、元気一杯ですよね。
それが旬の野菜の特徴です。
人間は、ミネラルの量が少なくなると体調不良に繋がります。
風邪くらいであれば良いですか、深刻な病気につながっていくこともあります。
野菜にはミネラルがあります。
ですから、味噌汁の具材として選ぶ時などには、是非、栄養がつまった旬の野菜を摂って頂きたいと思います。
秋の旬野菜を楽しみながら選んでみて下さいね。
味噌汁に使う味噌の魅力にせまる
味噌汁を作る時に当たり前のように使っている味噌。
その味噌の魅力をお伝えします。
味噌は元は中国から伝わりました。
飛鳥時代から使われていると言われています。
そんな昔から日本に伝わる歴史ある調味料です。
味噌の原材料は大豆です。
大豆は炭水化物とたんぱく質が豊富で、エネルギー源として欠かせない食品です。
大豆は生では食べられません。
「トリプシンインヒビター」が含まれるため、たんぱく質を分解する酵素の働きを邪魔してしまいます。
ですが、加熱することで消化吸収がよくなります。
味噌や納豆、きな粉に加工すると、80%~85%の栄養が身体に吸収されます。
また、大豆には女性に嬉しいイソフラボンが含まれており、美容にも効果を発揮します。
最近テレビでも、2週間飲み続けると保湿力がアップしたと効果が発表されていましたね。
そして豆類には、カルシウム、カリウム、ビタミンB1、食物繊維などもバランスよく含まれていて、まさに完全栄養食ともいえます。
そんな大豆に含まれる大豆レシチンは、脳細胞を活性化させ、ボケ予防や記憶力、集中力の強化に有効です。
この魅力ある味噌、昔は寺院や貴族階級の贅沢品でした。
それが今日では当たり前のように使える調味料となりました。
日々の食事に使うだけで、知らず知らずのうちに身体に良い働きをしてくれます。
具材の味を引き立たせるのも味噌の働きのおかげ。
是非秋の具材と共に、美味しい味噌汁を作ってみて下さいね。
秋の野菜を油で炒めて具材たっぷりの豚汁はいかが?
「今日は疲れていておかずを作るのが面倒臭い!」と言う時、メニューに困りますよね。
そんな時は、大きめのお鍋に油をひいて、味噌汁の具材を炒めてしまいましょう。
具材の中身は、秋の食材なら、ごぼう、レンコン、里芋、さつま芋、いろいろな種類のきのこ、そして、玉ねぎや人参、こんにゃく、油揚げなど冷蔵庫にある食材を使いましょう。
野菜の切り方も面倒臭ければ、乱切りや角切りで大丈夫です。
それらの野菜に豚肉を一緒に炒めて、だし汁で煮込み、最後に火を止めて味噌を入れると立派なおかずになります。
豚肉や油揚げのたんぱく質と、野菜が一度にたくさんとれますし、しょうがを入れると更に身体も温まって疲れも取れやすくなります。
疲れた時や体調不良の時に「栄養をつけないと!」と、お肉をしっかり食べる方もいますが、これはかえって逆効果です。
消化する方にエネルギーを使ってしまい、余計に疲れが取れにくくなります。
しんどい時こそ、消化によいシンプルな食べ方をおすすめします。
大鍋で作れば数日間食べられますし、味に深みも増します。
時には楽をしながら、身体に優しい晩御飯はいかがでしょうか?
秋の食材を使って洋食スープ
私は朝パン食の時にでも、栄養のことを考えて味噌汁を積極的に食べますが、パンに味噌汁は…と思う方もいますよね。
そんな時は冷蔵庫にある野菜を整理するつもりで、具材たっぷりのスープはいかがですか?
コンソメブイヨンがあればすぐに作れます。
秋が旬の食材の中には、レンコンやごぼう、里芋など、和食風のイメージが強い野菜もありますが、スープに入れても全く問題ありません。
それどころか、それぞれの味と香りがしっかりとスープに溶け込んで、とても美味しいスープになります。
さつま芋を入れても甘くて美味しいですよ。
包まれるようなホッとする味です。
もし、スープが余ってしまったら、カレー粉を入れてカレースープというのもおすすめです。
この時、鶏肉の手羽元やもも肉などを入れると、立派なおかずになります。
スープは食材への火の通りが早いですので、スープの具材が少ないなと感じたら、固い根菜類でも途中で足す事も可能です。
頻繁に食べられるように、作り置き感覚で作られるのも良いですよね。
味噌汁もいいけど、スープも美味しい。
美味しい秋の食材を使って、健康で充実した生活を送って下さい。
日本の伝統料理の味噌汁
現代は洋食店がいっぱいです。
選べる店が増え、どこの店に入ろうか悩むくらいです。
料理を食べて「美味しい」と感じられることは、気持ちを豊かにする良いことだと思います。
ただ、その中で和食文化への意識が薄れつつあることも意識しなければならなくなってきています。
味噌は、日本の伝統ある調味料です。
そして私達日本人の体質に合う、とても優れた力を持っています。
洋食文化を取り入れながら、日本人が愛してきた味噌の魅力にも興味を持って頂けたらと思います。
寒さを感じる秋に、たくさんの具材を入れたお味噌汁で心も身体も癒やしてみませんか?