近年「無農薬」や「オーガニック」の野菜がさらに注目されていますね。
小さな子どもがいたり、健康を考える人には嬉しい風潮です。
生産者も多く、少々値は張るものの、手軽に購入することも可能になりました。
しかし、業務用の通販だとオーガニック野菜がもっと簡単に買えることをご存知ですか?
個人で業務用の通販を利用する方法や、個人的に買う方法をご紹介します。
オーガニック野菜をもっと気軽に食べたい!
オーガニック野菜とは「有機野菜」のことです。
昔、よく「無農薬」という言葉を聞きましたよね。
実はこの言葉は現在使用が禁止されていて、農薬を使わずに育てた野菜全般を「有機野菜」もしくは「オーガニック野菜」と呼んでいます。
実際の無農薬野菜とはすこし違い、オーガニック野菜の場合、2年以上農薬や化学肥料を使っていない田畑でとれたものをこう呼びます。
農林水産省の基準のもと、決められた呼び名なんですよ。
オーガニック野菜を食べるメリットとして大きいのは、やはり安全性が高いことです。
使用されている農薬がほぼなく、遺伝子組み換えでもないため、子どもの口に入れるのにはとても安心できる食材です。
栄養面でのメリットはまだきちんと分析されていないのですが、オーガニック野菜の方が普通の野菜より抗酸化作用が高いというデータを出しているところもあります。
それより何より一番驚くのが、味の濃さでしょう。
化学肥料や農薬を使わないということは、天然そのままに近い味がするということです。
にんじんやセロリ、ピーマンなどは子どもが嫌いな野菜としての代表選手ですが、特にこれらが美味しいんです。
にんじんは独特の風味を残していながらも甘く、セロリは香りが強く、煮込むと甘みに変身します。
ピーマンはみずみずしくて、断面から水が溢れてくるほどです。
こういう美味しい野菜をもっと気軽に食べたい!となったとき、スーパーで手に入るものは限りがあります。
そこで使用して欲しいのが、通信販売です。
現在オーガニック野菜を扱っているサイトは多く、業務用のものも多いです。
そこではどんな野菜が買えるのでしょうか?
業務用の通販ではどんなオーガニック野菜が買えるの?
「有機生活」さんでは、ジュース用の人参のセットが5kg、10kg、13kgと購入できます。
また、「6品セット」というものがあり、それは季節によって組み合わせるオーガニック野菜が変わるセットです。
例えば10月出荷のオーガニック野菜の場合、「ミニ冬瓜、さつまいも、紫さつまいも、大根、小かぶ、ベビー白菜、ルッコラ、生落花生、根生姜、大根、ラディッシュ、小松菜など」と書かれています。
11月出荷例では「さつまいも、大根、小かぶ、ベビー白菜、根生姜、里いも、八ツ子、唐芋、ミニ大根、ラディッシュ、ほうれん草、ターサイ、サニーレタス、ブロッコリー、ちんげん菜、長ねぎなど」と表示されています。
このように出荷する月によって、野菜の組み合わせが変わるので、季節の野菜を楽しむことができます。
「有機生活」さんでは業務用の規格を設けていて、個人で購入する以外にも業務用として多めに購入することが可能です。
業務用だけに存在する野菜というものはあまりなく、たくさんの種類を購入したかったらこの「6品セット」を利用するのが良いですよ。
他にも京野菜を届けてくださる生産者さんなどもいるようなので、興味のある方は検索してみてください。
業務用ではない個人の通販はないの?
もちろん個人を相手にしたオーガニック野菜の販売者さんはたくさんいます。
たくさんいすぎて迷ってしまいそうなほどなので、ひとつずつ「どんな野菜に強いのか」という点を調べました。
先述の「有機生活」さんの個人利用でのオススメは、やはり「6品セット」です。
季節の野菜をその時の収穫に応じて、6品詰めて送ってくれます。
「有機野菜のぶどうの木」さんは業務用やスーパーでの卸売りなどを続けていますが、なんといってもオススメは「ハラール米」でしょう。
あまりみかけないタイプのお米ですが、これはイスラム教徒にとって嬉しい食材です。
イスラム教徒は戒律に則って育てられたり収穫されたりしたもの(肉の場合は戒律に則って屠殺されたもの)でないと口にできないので、主食であるこのハラール米が簡単に手に入るのはとても喜ばしいことですね。
コシヒカリの玄米をハラール米としていて、2kgで2400円となっています。
「たべるとくらすと」さんでは、各農園から自分の欲しいセットが選べます。
例えば、農園くさむらさんの「【無農薬・無化学肥料】季節の旬野菜セット」ではS、M、Lとサイズが選べ、それによって品数と値段が異なります。
夏に収穫したり生育する野菜では、きゅうり、ズッキーニ、茎ブロッコリー、カリフラワー、大根、かぶ、にんじん、トマト、ナス、ピーマン、インゲン、枝豆、にんにく、ケール、じゃがいも、冬瓜、パクチー、ほおずきなどがあるようです。
この「たべるとくらすと」さんはみているだけでも面白いのでぜひサイトに遊びに行ってみてください。
業務用の契約をすると、どこも少しだけ安くなるようです。
業務用はオーガニック野菜が割安になる?
日本には古くから「薄利多売」という文化が根付いていますよね。
バナナの叩き売りなどが有名ですが、ひとつ買ったらおまけにこれも!なんてことも日常茶飯事です。
つまり、多く買えば多く買うほど得をする文化が土壌にあるということです。
これは「おまけをすればお得意さんになってくれるかもしれない」という意識から生まれたものだと思われます。
業務用のオーガニック野菜の通販の場合、明確に「個人に売る場合は割高になる」と明記しているサイトもあります。
これは自分たちの野菜に自信があるのと、値崩れを防ぐこと、さらに人件費や梱包代の問題があります。
小さなダンボールを二つ用意し緩衝材をひとつひとつ入れるより、大きなダンボールでどかっと運べれば、人件費も梱包代も抑えられます。
あくまで業務用の方が安くなっているのは、定期的にある程度の量を購入してもらえることが決まっているからです。
そのため値崩れの心配がなく、生産者も安心して作物を育てることができます。
また、多少割高でも、食べてもらえれば違いがわかって納得してもらえるという自信もあるのです。
オーガニック野菜は普通の野菜より味が濃い、という話はしましたが、生産者は野菜の美味しさ自体に自信を持っているのですね。
「薄利多売」の文化から、「本当に良いものにお金を払う」文化へ農業は移行しつつあります。
オーガニック野菜を食べるにあたって嬉しいこと
オーガニック野菜を購入してまず嬉しいのが、どの野菜も「自然」なことです。
枝豆は枝付きで送られてきたり、大根やにんじんは泥付きで送られてくることもあります。
もちろん泥や枝などを綺麗に落とした状態で送ってくるところもあるのですが、それでも市販の野菜とは違いが一目瞭然です。
決して見た目が綺麗なわけではないのです。
むしろちょっと曲がっていたり、そういういびつな感じが「自然のものだなあ」と嬉しくなるのです。
また、購入できる野菜が「旬」のものに限られているのも嬉しいポイントです。
オーガニック野菜を作るにあたっては、化学肥料を使用しません。
となると、ほぼ全てが季節に対応した野菜の生育となります。
なので、冬に枝豆が届いたり、なすが届いたりすることはほとんどありません。
最近はどのスーパーでも季節関係なくさまざまな野菜を手にすることができるようになりましたが、食べ物が美味しいのはやはり旬の季節です。
それを知らせてくれるオーガニック野菜は、現代人の癒しといってもいいでしょう。
また、農薬を使っていないので、可食部が多いのも嬉しいですね。
大根やかぶなどは、葉っぱも栄養分が多いので、しっかりと利用するのがオススメです。
じゃこと炒めたり、漬物にしたり、味噌汁の具にしたりすると舌が喜ぶのがわかります。
業務用などで卸しているものも、オーガニック野菜の場合は無理に肥料や農薬で育てないので、外食の時などにも安心して食べることができますね。
オーガニック野菜はこうやって食べるとさらにいい!
オーガニック野菜を食べる際には、ぜひ一度「生」で齧ってみていただきたいです。
きゅうりやトマトだけでなく、大根やにんじんなども野菜スティックにして「まずはなにもつけずに」ひと齧りしてみてください。
野菜本来の甘さや滋味が溢れ出して、「野菜ってこんなに美味しかったのか!」とびっくりすること請け合いです。
次に試して欲しいのがサラダです。
ラディッシュやサニーレタスなどを、簡単なドレッシングのみで食べてみてください。
オススメドレッシングは、オリーブオイルとポン酢を混ぜ合わせたものです。
これをかけて野菜を齧ると、野菜のみずみずしさや旨味がより一層味わえます。
根菜類は、すこし大きめに切って煮物にすると良いです。
ポトフなどの簡単なものに調理すると、その真価が伺えます。
とにかく味が濃いんです。
コンソメと塩でしか味を整えていないはずなのに、スープに野菜の旨味がしっかり溶け出して、極上の味になります。
もちろんスープを吸った野菜類もとっても美味しいです。
業務用でにんじんなどを購入した場合は、ぜひジュースにしてみてください。
スーパーで買うにんじんでジュースを作ると甘みが足りず、砂糖や蜂蜜などを足すと思うのですが、オーガニック野菜のにんじんで作ったジュースは糖度が高く、そのままで美味しく飲むことができます。
宅配で届けられる「野菜」の喜び
業務用でも個人用でも、届けられる野菜で季節を実感できるのは嬉しいものです。
「あ、今月はブロッコリーが入ってる、もう冬だな」など、野菜の収穫時期に詳しくなってしまう自分がそこにいたりして、それがまた楽しいですよね。
オーガニック野菜は「お試しセット」のようなものを販売している生産者さんもいるので、恐れずにぜひ購入していただきたいです。
きっと野菜を見直すきっかけになります。