ヘルシーなイメージのある豆乳。
牛乳の代わりに豆乳を飲んだ方がカロリーオフできて、美容やダイエットに良いと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、店頭には無調整豆乳や調製豆乳など、様々な種類の豆乳があるため、どれが一番良いのか分かりません。
今回は、様々な種類の豆乳の気になるカロリーや糖質をご紹介し、豆乳のダイエット効果や美容効果について考えていきます。
豆乳とは?
カロリーオフや低糖質なイメージがあり、某コーヒーショップなどでも牛乳の代わりに使われることも多い豆乳ですが、牛乳と豆乳は全く異なるものです。
牛乳は字のごとく「牛の乳」ですが、豆乳は「水に浸した大豆をすり潰して絞った液体」のことをいいます。
同じタンパク質の飲料ですが、牛乳は動物性、豆乳は植物性という違いがあります。
ちなみに、大豆をすり潰すときに出る粕はおからのことで、豆乳ににがりを混ぜると豆腐となります。
豆乳は液体のため、固形の大豆や豆腐に比べ消化吸収率が高く、おからに食物繊維は残ってしまいますが、それ以外の大豆の栄養素を効率よく吸収することができます。
また、豆乳の種類は大きく3つあります。
①無調整豆乳
大豆を絞った豆乳に、水以外のものを一切加えていない、大豆固形分が8%以上の濃度の高い豆乳です。
大豆そのものの味を楽しむことができ、クセが強いため飲みにくさがあります。
②調製豆乳
大豆を絞った豆乳に砂糖や塩、香料などを加えて飲みやすくした、大豆固形分が6%以上の豆乳です。
③豆乳飲料
大豆を絞った豆乳に砂糖や塩、香料、さらに果汁などを入れてさらに飲みやすくした、大豆固形分が4%、もしくは2%以上の豆乳です。
コーヒーや紅茶、フルーツ味などがあり、大豆の臭みが少ないのでジュースのような感覚で飲むことができます。
豆乳でカロリーオフはできるのか?
ダイエットと聞くと、真っ先に食材のカロリー表示を気にする方も多いでしょう。
では、豆乳のカロリーは一体どのくらいあるのか、その他の飲み物と比較しながら見てみましょう。
●飲み物のカロリー(200mlあたり)
・無調整豆乳:92kcal
・調製豆乳:108kcal
・豆乳飲料:132kcal
・牛乳:134kcal
・紅茶:1kcal
・コーヒー微糖:40kcal
・オレンジジュース:82kcal
メーカーによって差はありますが、一般的に牛乳と比べると豆乳のカロリーは若干低いです。
しかし、ほかの飲み物と比べると豆乳は意外とカロリーが高い飲み物であり、牛乳の代わりに豆乳を使ってもそこまでカロリーオフできるというわけではありません。
つまり、いくら健康や美容に良い飲み物だからといって豆乳を飲み過ぎることは、ダイエットにとっては良くないということが分かります。
ただし、ダイエットはカロリーだけ気にすれば良いわけではありません。
糖質も重要なポイントの一つのため、単純に「豆乳=高カロリーだからダイエットには良くない」と早合点しないようにしましょう。
ダイエットで気になる豆乳の糖質は?
ダイエットを考えるうえで、カロリーオフばかりを気にするのではなく、糖質を気にすることも重要です。
糖質とは、炭水化物から食物繊維を除いたもので、生命活動を支えるエネルギー源となる重要な栄養素の一つです。
摂取し過ぎると太る原因となってしまいます。
では、豆乳の糖質はどのくらいなのでしょうか。
・無調整豆乳:1.2g
・調製豆乳:4.3g
・豆乳飲料:0.9g
・牛乳:5.0g
調整豆乳の場合、牛乳とあまり糖質量は変わりませんが、無調整豆乳の場合は糖質を5分の1ほどに抑えることができます。
それよりも、意外な数値は無調整豆乳よりも豆乳飲料の方が糖質が少ないことです。
ほとんどジュースのような豆乳飲料ですが、この低糖質の秘密は甘味料にあるようです。
甘味料とは砂糖の代わりに使用される食品添加物で、糖質0、カロリー0で体外へ排出されるためヘルシーというイメージがあります。
しかし、甘味料は天然のものであれば問題ありませんが、人工的に合成された甘味料には毒性があるともいわれているため、摂取し過ぎには気をつけるようにしましょう。
カロリーオフと糖質制限だけではない!豆乳の美容効果
豆乳は牛乳と比較すると若干のカロリーオフと糖質制限をすることができますが、豆乳にはそれだけではない美容効果が多くあります。
豆乳に多く含まれる栄養素とその効果をいくつかご紹介します。
●タンパク質
ダイエットには減量が必要なため、痩せやすい体質にすることが重要です。
豆乳に多く含まれるタンパク質は植物性のため、動物性よりも低カロリーで基礎代謝を活発にする機能があると言われています。
また、大豆タンパク質は吸収に時間がかかるため、満腹感を得やすく間食予防にもなります。
ダイエットの強い味方となってくれることでしょう。
●イソフラボン
女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンは、豆乳に豊富に含まれています。
1日に必要なイソフラボン70~75㎎は、コップ1杯の豆乳で摂取できるといわれています。
大豆イソフラボンは女性ホルモン(エストロゲン)の調整をしてくれ、乳がんなどホルモン依存型のがん予防や骨粗しょう症予防も期待できます。
●サポニン
血液中のコレステロールや中性脂肪など、余分な脂質を洗い流してくれ、肥満予防に良いといわれています。
抗酸化作用の働きもあり、動脈硬化や老化防止に役立ちます。
●オリゴ糖
腸内環境を整えてくれるビフィズス菌や乳酸菌の栄養源となり、便通を良くする効果が期待できます。
そのほかにも、豆乳にはレシチン、ビタミンB群、E群、カリウム、マグネシウムなど健康や美容にとって重要な栄養素が豊富に含まれているのです。
要注意!豆乳の適切な飲み方
若干のカロリーオフと糖質制限が可能で豊富な栄養素を含む豆乳ですが、むやみやたらに飲めば良いというわけではありません。
豆乳を摂取し過ぎると、消化器系に異常をきたし下痢になる可能性が高くなります。
また、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンを摂取し過ぎるとホルモンバランスを崩し、ニキビなどの原因になることもあります。
さらに、妊娠中や授乳中にイソフラボンを摂取し過ぎると、胎児や赤ちゃんの生殖機能に影響が出るという説もあるため、特に注意する必要があります。
イソフラボンの摂取量の目安はコップ1杯(200ml)の豆乳で十分に摂取できるため、1日1杯の豆乳を目安にしましょう。
また、飲むタイミングとしては、朝か夜がおすすめです。
朝だと栄養を効率的に吸収でき、便秘改善にも役立ちます。
夜だと脂肪を燃焼させやすい身体を作ることができ、女性ホルモンの活性化にも効果的といわれています。
飲む量やタイミングに注意して、効果的に豆乳の効果を感じられるようにしましょう。
カロリーオフと糖質制限が叶う!おすすめ豆乳レシピ
豆乳をただ飲むだけでも良いですが、カロリーオフと糖質制限が叶う、よりダイエットや美容に効果的な豆乳のおすすめの飲み方レシピをご紹介します。
●豆乳・バナナ
豆乳200mlとバナナ1本をミキサーで混ぜれば完成です。
豆乳とバナナにある食物繊維やオリゴ糖で便通改善がより期待でき、満腹感を得られるため、食べ過ぎ予防にもなります
また、バナナの香りと甘みで豆乳の独特な味わいが緩和され飲みやすくなります。
●豆乳・コーヒー
カフェオレを牛乳で割っている方は、牛乳の代わりに豆乳を使ってみましょう。
コーヒーには脂肪燃焼を助け、血行を良くする効果も期待できます。
豆乳の方が牛乳よりもカロリーオフと糖質制限ができてダイエットにも効果的です。
なお、無調整豆乳は飲みにくいという場合、調製豆乳などからはじめても問題ありません。
しかし、豆乳鍋など食事に取り入れる場合は、味付けされていない糖質も少ない無調整豆乳を使うことをおすすめします。
豆乳を効果的に取り入れましょう!
豆乳は意外と高カロリーな飲み物ですが、牛乳よりもカロリーオフや糖質制限ができ、健康や美容効果も高い飲み物です。
中でも無調整豆乳はカロリーや糖質を大幅にカットできます。
しかし、飲み過ぎるとカロリーオーバーなど身体に害がある可能性もあるので注意してくださいね。
ダイエット中の栄養補給として1日コップ1杯の豆乳を取り入れ、きれいに痩せるということを目標に豆乳を取り入れることからはじめましょう。