甘酒は、飲む点滴と言われています。
夏の熱中症対策にも、おすすめされています。
しかし、このように言われているのは、米麹で作られた甘酒のほうです。
甘酒は栄養に富む飲みものですが、甘酒の材料として、酒粕で作るものや米麹で作るものがあります。
今回は、酒粕で作った場合と麹で作った場合の違いや、酒粕で作った甘酒の栄養などについてご紹介します。
酒粕で作った甘酒と麹で作った甘酒の違い
酒粕とは、どのようなものなのでしょうか。
実は、日本酒のもろみを圧搾したときにできる、残存物こそが酒粕です。
アルコール成分があり、価格は米麹より安くなります。
甘酒の甘みは砂糖で付けるので、米麹で作った甘酒と比べると、カロリーが高くなります。
甘酒を麹で作る場合、つぶしたお米に麹菌を加えて、発酵させて作ります。
これには、アルコール分がありません。
お米と麹の自然な甘さがあるので、砂糖は加えない、もしくは少ない量で済むので、カロリーが抑えられます。
ですが、米麹は酒粕より価格が高くなります。
以上のように、どちらも甘酒ですが、価格も味わいもカロリーも違うのです。
好みもありますが、自然な甘みが好きな人は、米麹で作ると良いでしょう。
アルコールは入っててほしいという人や、安く作りたい人は、酒粕で作ることをおすすめします。
では、栄養の違いも見てみましょう。
酒粕と米麹の栄養はどちらがある?
以下、酒粕と麹の100g分の栄養を比べてみました。
◎エネルギー
酒粕 227kcal
米麹 286kcal
酒粕のほうが、カロリーが低いです。
ただし、酒粕を材料にして甘酒をする場合、砂糖を加えるので、その分カロリーは高くなります。
◎タンパク質
酒粕 14.9g
米麹 5.8g
酒粕のタンパク質の量は、米麹の2倍強なので、なかなかの量です。
驚くことに、肉類と比べても、劣らない量なのです。
◎カリウム
酒粕 28mg
米麹 61mg
◎葉酸
酒粕 170mcg
米麹 71mcg
◎食物繊維
酒粕 5.2g
米麹 1.4g
そして、酒粕にはアルコールが8.2g含まれています。
その他では、ビタミンも含んでいます。
こうして、栄養だけに注目してみると、酒粕が栄養価が高いと言えますね。
酒粕で作った甘酒の栄養と効能
酒粕で作った甘酒は、栄養はたっぷりです。
では、その効果・効能はどうでしょうか。
酒粕を使った甘酒は、タンパク質が多いため、体の代謝を促進させ、細菌などへの抵抗力をつけてくれます。
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに換えるのを助けてくれます。
ビタミンB2は、皮膚の粘膜を健康に保たせてくれます。
そして、ビタミンB6は、皮膚や髪の毛の成長を促し、神経の働きを正常に戻してくれます。
パントテン酸は免疫力を向上させるだけでなく、肥満予防効果もあり、美肌維持の効果があるとされています。
食物繊維は腸内環境を整え、老廃物を排出する効果があります。
レジスタントプロテインは小腸まで達し、脂肪を吸着して排出してくれます。
そのため、便秘を改善させますし、コレステロール値を低下させるほか、肥満防止の効果もあります。
また、アミノ酸の一種であるS-アデノシルメチニンは関節の軟骨を増加させ、関節症の症状を和らげてくれます。
その他、うつ症状を改善させ、肝機能を高めてくれます。
遊離リノール酸は、メラニン合成を促すチロシナーゼの働きを抑制し、シミをできにくくしてくれます。
ここまでたくさんの効果があると分かると、酒粕を使って甘酒を作りたくなりますね。
酒粕を作って栄養たっぷり甘酒を作ってみよう
今まで見てきたように、酒粕は栄養たっぷりで、効能もたくさんあります。
酒粕で甘酒を作ってみたいものですね。
酒粕の甘酒は、麹で作るより手軽に作ることができます。
アルコール分が含まれているので、子供やアルコールが苦手な方、車を運転する方や妊婦さんや未成年には向いていません。
注意しましょう。
☆酒粕で作る甘酒
【材料】
・酒粕 200g
・水 1ℓ
・砂糖 大さじ6
・塩 少々
・生姜 お好みで
【作り方】
①板状の酒粕を、分量の水に一晩浸けておきます。
水と酒粕をなじませておくと酒粕が溶けやすくなり、とろりと、まろやかな味わいになります。
②鍋に、溶かした酒粕・砂糖・塩を入れます。
③火にかけて温め、出来上がりです。
お好みで、すりおろした生姜を加えても(もしくは生姜の絞り汁でも)、おいしく召し上がれます。
酒粕甘酒ダイエットとは?栄養は足りる?
酒粕(甘酒)ダイエットとは、酒粕を1日に50g摂るというダイエット方法です。
50gの酒粕には110kcalしか含まれていないので、ダイエットにピッタリです。
しかし、反対に考えると、カロリーゼロではないので、1日の摂取量を考えて摂っていく必要があります。
脂肪分も少ないので、酒粕はダイエット向けの食材と言えますが、ダイエット中の食事で、気になるのは栄養です。
酒粕の栄養は、どうなのでしょうか。
先述したように、酒粕にはビタミンB1・B2・B6や葉酸、食物繊維以外に、アミノ酸やたくさんのブドウ糖が含まれており、栄養たっぷりです。
そのため、栄養の偏りを心配することなく、ダイエットに取り組むことができます。
レジスタントプロテインには、脂質を排出してくれる作用があります。
食物繊維は代謝を高めて、痩せやすい体質にしてくれると言います。
また、酒粕は美容や健康効果も高いので、健康的に美しく痩せることができます。
酵素もしっかり入っているので、加齢とともに失われていく酵素を、外から補給することができます。
そのため、消化や代謝をアップさせて、痩せやすい体作りをすることができます。
このダイエットは、やり方が簡単です。
食事制限もなく、普段の食事に酒粕50gをプラスしたり、甘酒を食事代わりに飲んだりしても良いということで、飽きることなく続けやすいダイエットです。
酒粕は、必ずしも甘酒という決まりもなく、料理に使ってもOKです。
例えば、粕床を作って野菜や魚や肉を粕漬けにしたり、酒粕をみそ汁に入れてみたりすると、色々な味が楽しめます。
酒粕甘酒ダイエットの効果はどう?
お金をかけずに、美しく痩せたい方におすすめの酒粕(甘酒)ダイエット。
先述したように栄養たっぷり、でもカロリーや脂肪分は低めという酒粕は、ダイエットにおすすめの食材です。
では、実際に、酒粕ダイエットの効果はどうでしょうか。
およそ3週間続けてダイエットしますが、酒粕に含まれているレジスタントプロテインが脂肪を排出します。
そして、食物繊維が血液中の脂質を体外に排出してくれるので、ダイエット効果を期待することができます。
また、食物繊維はインスリンの働きを抑え、摂取した糖分が脂肪に変わるのを防いでくれます。
つまり、糖分を摂取しても脂肪に変わりにくくなり、太りにくくなると言えるのです。
食物繊維がたっぷりのため、便秘も解消できて、ポッコリお腹もなくなります。
レジスタントプロテインと食物繊維のおかげで、減量だけでなく血液の質も良くなるという、一石二鳥のうれしい効果があります。
また、タンパク質やアミノ酸を含むため、美肌効果も期待できます。
注意したいのは、酒粕に含まれるアルコールです。
アルコールの敏感な方はしっかりと加熱してアルコールを飛ばし、飲みすぎないようにしましょう。
酒粕の甘酒には砂糖が入っていますが、手作りの場合は、砂糖の量は控えめにすることでダイエット向けにできます。
酒粕で作った甘酒で美貌とスリムな体を手に入れよう
酒粕で作った甘酒が、こんなに栄養たっぷりで、ダイエットにも向くとは驚きですよね。
酒粕もスーパーなどで手に入りやすい食材なので、一度試してみるのはいかがでしょうか?
簡単に無理なく、楽しみながらダイエットできるなら、こんなに良いことないですね。
そして、女性にとってうれしいのは、お肌にも便秘解消にも良いということです。
ぜひこの機会に美しく、健康になりましょう。