ダイエットの成功の鍵は、「まず3ヶ月は続けましょう」と言われますが、これがなかなか難しいです。
無理なく続けられるダイエット方法は、あるのでしょうか。
そこで、1日に、どのくらいの食事や運動をすれば良いかなどをご紹介します。
また、目指す体重は、健康的な体重ですか?
痩せすぎは、注意が必要です。
健康的に美しくなるダイエットをしましょう。
平均身長から見る標準体重は?
3ヶ月続けやすいダイエット方法と、1日の食事取量や運動量も気になりますが、まず、ご自身の標準体重を知りましょう。
日本の平均身長は、男性170cm、女性158cmと言われています。
もちろん平均ですから、この身長よりも低い人、高い人がいるかと思います。
今回は、この平均と言われている身長をもとに、お伝えします。
平均身長に対して、標準体重はどのくらいなのでしょうか。
標準体重とは、キープするように心掛けることで健康的に生活ができて、病気になりにくいと統計的に証明がされている数値です。
「身長(m)×身長(m)×22」で男女問わず、計算ができます。
☆女性平均158cmの場合
・1.58×1.58×22=54.92kg
☆男性平均170cmの場合
・1.70×1.70×22=63.58kg
この数値は、健康面を考えてのことなので、見た目は考慮されていません。
もしかしたら、理想体重よりも多いと感じる人も、中には、いるかもしれませんね。
体重の他にもBMIや体脂肪率に目を向けよう
標準体重の計算式と同じく、健康的な体型キープの目安になるのが、BMI(BodyMassIndex)です。
身長と体重で、肥満かどうかを表す体格の基準になっています。
「体重(kg)÷(身長m×身長m)」で、BMI指数を算出します。
日本肥満学会は発表している基準値は、女性で21.0、男性は22.0です。
BMIが18.5以下は痩せすぎ、25.0以上は肥満ぎみとされ、健康面を見ても、どちらも支障が出やすい数値となります。
また、体脂肪率も重要です。
肥満を表すBMIに対して、体脂肪率は体重に対して、どのくらいの脂肪があるのかを算出することができるからです。
体脂肪率は「体脂肪の重さ(kg)÷体重(kg)×100」で分かります。
体脂肪は、体脂肪が測れる体重計などで測ってみてください。
標準数値は、女性で20~29%、男性で10~19%です。
おおよその体型を、ご自身のBMIと体脂肪率を見て、あてはめてみましょう。
☆BMI・体脂肪率とも低い=痩せ型
見た目も内側から見ても痩せすぎ体型
☆BMI・体脂肪率ともに標準=標準型
バランスのとれた、とても良い状態で、キープしたい体型
☆BMIは低~標準だが、体脂肪率が高い=隠れ肥満型
見た目では分かりにくいが、内臓脂肪がついている可能性のある体型
☆BMIが高く、体脂肪率は標準=筋肉太り型
筋肉量の多い元スポーツ選手などや、女性だと下半身太りになりやすい体型
☆BMI・体脂肪率ともに高い=肥満型
生活習慣の見直しが必要な体型
BMIと体脂肪率を知って、「1日でも早く改善したい」「3ヶ月で確実に痩せたい」と思う人もいるかと思います。
しかし、3ヶ月で痩せることはリスクも伴います。
まずは、3ヶ月で痩せるリスクを知ったうえで、短期間ダイエットに挑みましょう。
3ヶ月で体重を落とすリスクとは
BMIと体脂肪率の結果を見て、ダイエットを始めようと決意した人や、
「結婚式が3ヶ月後にある」
「久しぶりの同窓会が3ヶ月後」
という理由がある人などは、1日も早く結果が出したいと思いますよね。
しかし、短期間のダイエットには、リスクもあります。
【リバウンド】
3ヶ月と短い期間で、一気に体重を減らすことができたとしても、最大のリスクとして、リバウンドがあります。
ダイエットをスタートさせて落ちた数kgは、体内の水分や老廃物が減っただけで、実際には脂肪細胞が減ったとは言い難いのです。
そのため、普通の暮らしに戻した瞬間に、リバウンドしてしまいます。
脂肪細胞が減っていないのでは、確実に痩せたとは言えません。
【体型が崩れる】
食事の量を極端に減らすダイエットをすると、体内から脂肪消費をせずに、外側から減っていく現象が起こるので、女性ですとバストから減っていきます。
このことから、食事制限のダイエットだけでは、「お腹の脂肪を減らそうとしたら、バストも小さくなってしまった」というリスクも出てきてしまうのです。
【怪我】
短期間で結果を出そうと、一生懸命運動してしまいがちですが、激しい運動や過剰な回数を目標にしてしまうと、足腰に負担が掛かります。
普段、運動をしていない人が急に運動をしたら、当然のことながら、怪我をしてしまうリスクが出てきます。
怪我をしてしまっては、ダイエットどころではなくなってしまいます。
1日3食の食事内容を見直して3ヶ月続けてみよう
ダイエットの要となるのが食事です。
3ヶ月で体重を減らしたいからと、食事制限をし過ぎると、かえって太るリバウンドのリスクが増えてしまいます。
では、1日3食の食事内容は、どのようなものにすれば良いのでしょうか。
食事から摂るカロリーが、私たちが消費できるカロリーを上回ってしまうと、消費できなかったカロリーが、脂肪となって体に蓄積されていきます。
そのため、基礎代謝が低い人は、脂肪を蓄えやすい傾向があります。
基礎代謝とは、何もしていなくても臓器を動かし、生命維持をするためのエネルギーです。
また、カロリーを、単に少なくすれば良いかと言いますと、そうではありません。
五大栄養素と言われる、タンパク質・脂質・糖質・ミネラル・ビタミンをバランス良く食事で摂ることで、健康的に痩せられます。
この五大栄養素のうち、どれかひとつでも欠けてしまうと、私たちの体は満足感が得られません。
そのため、他の栄養素で補おうとしてしまい、つい大量に食べてしまうのです。
このことを逆にとらえれば、毎回の食事の量が少なくても、五大栄養素を摂取すれば、体は満腹感を得ることができるのです。
例を出すと、具のないカレーライスは、1杯では満腹にならず、2杯~3杯とおかわりしてしまうこともあります。
脂質や糖質は補えていますが、他の三大栄養素が足りていないからです。
ご飯やカレーのルーを減らし、代わりに豚肉のカツでタンパク質、つけ合わせのサラダでミネラルとビタミンを補ってみましょう。
栄養のバランスのとれた食事を摂ることで、食べ過ぎを防ぐことができます。
ダイエット中の1日の摂取カロリーは?
食事制限だけで大幅に体重を落とすのは、リバウンドのリスクがあることを、お伝えしました。
では、無理なく健康的に痩せるための摂取カロリーは、どのくらいなのでしょうか。
それは、『体重×25(~30)Kcal』の計算式で知ることができます。
体重が60kgの場合は、60(kg)×25(~30)で、1日の摂取カロリーは1,500~1,800Kcalとなります。
1日の摂取カロリーが1,200Kcal以下になると、飢餓状態にあると体が判断してしまいます。
そうなると、摂取した脂質・糖質を脂肪に代えて、どんどん蓄えるようになってしまいます。
食べないダイエットは痩せるのではなく、やつれて、脂肪を溜め込む体になってしまうのです。
また、タンパク質や糖質の慢性的な不足は、免疫力を低下させ、筋力や思考の低下も招きます。
「3ヶ月間だけ」「すぐに痩せたい」などのダイエット目的で、摂取カロリーを1,200Kcal以下にすることは避けましょう。
【正しいダイエット中の食事】
体重と同時に、体脂肪も減らすことを、心掛けましょう。
☆1日3食摂る
朝と昼は、しっかりと食べて、エネルギーの消費の少ない夕食は控えめにしてみましょう。
☆タンパク質・脂質・糖質の三大栄養素をバランス良く摂る
理想は糖質60%、脂質25%、たんぱく質15%です。
ここに、ミネラル・ビタミンの栄養素も補えれば、バランスの摂れた食事になります。
☆食べる順番
血糖値の上昇は、肥満との関わりがあるので、食べる順番もポイントです。
緩やかに血糖値を上げるためには、糖質であるご飯やパンなどの主食を最後に食べましょう。
順番からすると、食物繊維→タンパク質→炭水化物の順番です。
食物繊維の多い野菜を使ったサラダや、味噌汁などから食べ始めてみましょう。
努力は1日にしてならず!3ヶ月続けたい運動
ダイエット中の食事内容は、見直せたでしょうか。
続いて、難関の運動です。
バランスの摂れた1日3食の食事も大切ですが、脂肪を燃焼させるために、運動して消費しなければなりません。
すぐに結果が出て欲しいと、無理な運動をすることは、怪我のリスクがあるとお伝えしました。
3ヶ月続けられて、なおかつ結果の出る運動は、有酸素運動であるウォーキングが効果的です。
ジョギングと違い、足腰に負担も少なく、動きやすい洋服に運動靴さえあれば、気軽に始めることができます。
コストもかからずに、ダイエットができるのは、嬉しいですよね。
脂肪は、有酸素運動をスタートさせてから、20分後に燃焼し始めると言われています。
運動を普段やっていなかった人は、いきなり20分ウォーキングをすると、長続きしなくなってしまいます。
まずは5分から始めて、慣れたら10分~15分、最終的には20分~30分と、ご自身のペースを大切にしてウォーキングをしましょう。
長く続けることができれば、体重や体脂肪に変化が見られ、筋力も付き、健康的にダイエットを成功させることができるはずです。
短期間でも結果は出せる
リバウンドしにくい減量は、1ヶ月あたり体重に対して5%までとされています。
60kgの人なら、1ヶ月で3kgは落とせる計算です。
途中に体重が落ちにくくなる停滞期や、体調にもよりますが、3ヶ月で9kgまではリバウンドをしない減量と言えます。
目標は数字だけでなく、「続ける」といった強い意思も、ダイエットを成功させる秘訣です。
なお、体調のすぐれない日や、疲れが残っているときは、無理をせずに行ってください。