バナナ一本の重さはどれくらい?~バナナの種類と栄養~

手軽に手に入れられて、朝食の代わりに、ちょっとしたおやつに便利な食品「バナナ」。

多くの人に愛される理由は、その味とバナナに含まれる栄養にあります。

しかし、バナナを一本食べようと思ったとき、いろいろな大きさの物があって、迷ってしまうことはありませんか?

大きさが変わると重さも変わってきます。
重さが変わると、体内に摂りこまれる栄養量も変わってくるのです。

そこで、バナナの重さと栄養量に注目してみましょう!

バナナ一本の重さ~可食部と廃棄率~

まず、一般的なバナナの重さや、可食部の重さについてお話します。

バナナには、食べられるところと食べられないところがあります。
バナナに限らず、りんごやぶどう、すいかなど、果物には皮がありますよね。

一般的に、バナナの皮は食べずに廃棄します。

バナナの廃棄率は、40%と言われています。
残りが、可食部(食べられるところ)になります。

例えば、スーパーでよく手にする通常サイズのバナナ、一本の重さが皮つきで200gだったとすると、可食部を算出するには次のような計算になります。

200(g)×(1-0.4)=120(g)

つまり、120gが食べられる部分となり、摂れる栄養量も、この量で計算することになります。

目安として、中くらいのサイズのバナナは一本140g、可食部は84gになります。
ミニサイズのバナナは一本50g、可食部30gです。

しかし、これはあくまで廃棄率からの計算なので、皮の厚さやバナナの形などによって、可食部にもばらつきがあることを覚えておきましょう。

バナナ一本の重さは種類で変わる?

バナナは世界中で栽培されており、その種類は300以上あると言われています。

その中でも日本で流通しているバナナの8割が、生食用の「ジャイアント・キャベンディッシュ」という品種のフィリピンバナナです。

この品種は日本のスーパーでよく見かける、黄色いしっかりとした皮の甘味のあるバナナです。
サイズは15~20cmほどの、中くらいから大きめのものが多くみられます。

昭和初期から中期にかけて、高級バナナとして流通していた「台湾バナナ」は、ねっとりと濃厚な味わいで、フィリピンバナナより少し太くて短いバナナです。

子供のおやつにちょうど良い、かわいい大きさの「モンキーバナナ」は、長さが7~8cmほどの小さいバナナです。

果肉は甘くて、やわらかいのが特徴です。

気候の影響を受けやすく、本州にほとんど流通しない沖縄産の「島バナナ」は、長さ10~15cm、太さ3cmほどのやや小さいバナナです。

このように、バナナには多くの種類があり、長さ・太さ・皮の厚さも違うので、一本あたりの重さも変わってきます。

また、味や食感も違うので、自分好みのバナナを見つけるのも楽しいかもしれませんね。

重さでカロリー比較!バナナ一本VSごはん一杯

ここまで、バナナ一本あたりの重さについてお話してきました。
バナナには多くの種類があり、それぞれに特徴があることがわかりましたね。

では、バナナ一本のエネルギー量はどれくらいになるか、知っていますか?

日本食品標準成分表2015年版によると、バナナの可食部100gあたりのエネルギー量は86kcalとなっています。

私たちが、普段よく手にするフィリピンバナナ一本の重さが大体200gだとします。

すると、可食部が120gでしたので、計算すると次のようになります。

86(kcal)×{120(g)÷100(g)}=103.2(kcal)

このように、通常サイズで一本あたり「103kcal」程度になります。

そうはいっても、このエネルギー量は、どのくらいのものなのか、わからないですね。

それでは、ごはんと比較してみましょう。

ごはん茶碗に軽く一杯盛ると、だいたい重さが160gくらいになります。

炊いたごはんのエネルギー量は100gあたり168kcalなので、160gのごはんだと「約268kcal」になります。

つまり、ごはんをバナナ一本に置き換えると、エネルギー量はごはんの1/2以下になります。
カロリーを抑えたい人には、もってこいの食品ですね。

バナナに秘められた栄養

ごはんに比べてバナナは、ヘルシーだということがわかりましたね。

実は、バナナには、まだまだ体にうれしい働きをしてくれる栄養が、たくさん含まれているのです。

<ビタミンB群>

特にビタミンB1、B2は人の体の中で、糖質などの代謝に関係している栄養です。
バナナには、これらのビタミンが豊富に含まれています。
ですが、代謝をするには運動が必要なので、有酸素運動をすると、さらに効果が高まります。

<食物繊維>

便秘予防に効果的な食物繊維が、豊富に含まれています。
バナナの食物繊維の多くが、ごぼうなどにも含まれる不溶性食物繊維です。

これは、腸の中の悪いものを吸い取って体の外に出してくれる働きや、満腹感を感じさせることで、食べ過ぎ予防にも効果を発揮してくれます。

<カリウム>

バナナは果物の中でも、ダントツにカリウムを多く含んでいます。
カリウムには、むくみ解消や血圧を下げる効果があります。

<ヒスチジン>

体の中で作ることのできないアミノ酸のひとつで、食欲を抑える働きをしてくれます。
ダイエット中の方には、とても魅力的な栄養のひとつです。

このように栄養満点のバナナですが、一本あたりの重さに対するそれぞれの栄養量をみると、バナナ一本だけでは、1日の必要な量を満たすことはできません。

ビタミンB群は肉や魚、食物繊維は野菜、カリウムは豆類などに豊富に含まれます。
バナナだけに頼らず、色々な食品と組み合わせて、食事をすることをおススメします。

バナナはダイエットにも効果的!

ここまでのお話で、バナナはダイエットに効果のある食品だとお気づきですよね?

実際、テレビなどで「朝バナナダイエット」や「夜バナナダイエット」が紹介されているのを見た人も、多くいると思います。

これらのダイエットは、1日3食の中の1食を、バナナに置き換えるというダイエット方法です。

このときのバナナは、一本の重さによって、一本か二本に調節します。

また、1食を置き換えるというのは、食事にプラスしてバナナを食べるのではなく、朝食や夕食のどちらかをバナナ一本+水、お茶などの飲み物だけにすることを言います。

しかし、1食をバナナに置き換えてカロリーを抑えても、そのほかの食事で暴飲暴食してしまったら意味がありません。

バナナに置き換える以外の食事は、主食・主菜・野菜たっぷりの副菜で、バランスの良い食事にしましょう。

また、運動を組み合わせると、さらにダイエットの効果が得られますよ。

バナナ一本を使ったアレンジレシピ

バナナは、そのまま食べても十分おいしいですが、たまには違った食べ方もしたいですよね。
そんなあなたに、バナナのアレンジレシピをご紹介します!

<バナナ黒ごまきな粉スムージー>

【材料】

・バナナ 1~2本(一本の重さによって100g前後になるよう調整)
・きな粉 小さじ1
・豆乳 150ml
・黒すりごま 小さじ1

作り方は簡単です。

バナナをちぎって、ほかの材料と一緒にジューサーにかけるだけで完成です。

スムージーには、便秘予防の食物繊維やお肌をきれいにしてくれるイソフラボンを含む、きな粉と豆乳を使っているので、さらにヘルシーですよ。

しかも、中性脂肪やコレステロールを減らす働きのあるビタミンEを多く含む、黒ごまが入っていて栄養満点です。

もうひと工夫欲しい人は、小松菜やほうれん草を加えると、さらに体が喜ぶスムージーになりますので、ぜひお試しくださいね。

毎日食べたい!「バナナ」

バナナにはたくさんの種類と、栄養が含まれていることがわかりました。

ダイエットや健康のためにも、毎日食べたい果物ですね。

とはいえ、食べ過ぎは良くありません。
ここまで話してきた、一本あたりの重さの目安を参考にして、適正な量を食べていってくださいね。