お菓子には欠かせないバニラですが、よく見かけるのはバニラビーンズとバニラエッセンスです。
同じバニラと言っても、形状も香りも分量の量り方も違いますが、どうやって使い分けるといいんのしょうか?
お菓子をより美味しく食べるために、2つの違いを紹介していきます。
バニラビーンズとバニラエッセンスの違い
2つともバニラの香りはしますが、どんな違いがあるのでしょうか?
まず、2つは何から作られているかを説明していきます。
■バニラビーンズ
バニラビーンズは、ラン科バニラ属の植物です。
ただ、そのままの状態だと香りはなく、発酵と乾燥を繰り返すことで、独特の甘い香りが生まれます。
主に、インドネシア・マダガスカル・メキシコなどの熱帯地域で栽培されています。
■バニラエッセンス
スーパーなどでもよく見かけるものですが、バニラの香り成分をアルコールに抽出したものです。
バニラビーンズと比べると香りは弱いですが、安価で使いやすいです。
このバニラエッセンスに似たもので、バニラオイル・バニラエクストラクトもありますが、バニラオイルはアルコールをオイルに変えたものです。
バニラエクストラクトは、バニラの香料を使わずに、バニラビーンズをオイルに漬けて香りを抽出したものです。
スーパーでは見かけませんが、製菓材料店や成城石井のような、こだわりのあるお店にあることが多いです。
濃縮度は他2つに比べると弱いので、分量は多めに入れないとダメですが、添加物が基本的に入っていないので、健康にはいいです。
バニラビーンズとバニラエッセンスの分量の量り方
お菓子のレシピを見たときに、よく1/2本や少々と書いてることが多いですが、目安はあるのでしょうか?
入れすぎると、バニラの味しかしない…なんてことになりかねませんので、分量の量り方を説明します。
■バニラビーンズ
バニラビーンズは1本の黒いさやで、長さが14~18センチで販売されています。
分量を量るときは、目分量でも大丈夫ですが、気になる方は長さを測って等分するといいです。
1点注意ですが、等分したさやをそのまま入れないように気をつけてください。
縦半分にして、中の種をよく取って、種とさやを一緒に入れて使います。
■バニラエッセンス
バニラエッセンスを使うレシピには、少々や適量と書いていることが多いです。
グラムを量ることもできますが、自宅にある計量器では、まず量れないと思います。
基本的には2~3滴入れれば十分ですが、卵の匂いが気になる場合は4~5滴入れれは良いでしょう。
バニラビーンズとバニラエッセンスの分量の適正は?
バニラビーンズとバニラエッセンスの量り方は分かりましたが、分量に対して何グラム入れるとちょうどいいのでしょうか?
ここからは分量の適正を説明していきます。
■バニラビーンズ
バニラビーンズを使うお菓子は、プリンやアイスクリームなどの生地に混ぜ込む場合と、カスタードクリームやバタークリームなどのクリームに合わせる場合とあります。
自宅で作るレシピのときは、1/6本入れるとバランスがよくなります。
バニラの香りを抑えたいときは1/8本、香りを強くしたいときは1/4本を目安にすると、作りやすいでしょう。
■バニラエッセンス
バニラエッセンスは少量ずつしか出ないので、ついつい振りすぎてしまいますが、自宅で作るレシピでは3~5滴ほど入れればちょうどいいです。
ただし、焼き菓子など熱を加えるお菓子に入れるときは、バニラエッセンスだと香りが飛んでしまうため、バニラオイルを使いましょう。
冷やすお菓子には、バニラエッセンスを入れるといいです。
バニラビーンズをバニラエッセンスで代用するときの分量はどれくらい?
お菓子を作るときに、バニラエッセンスならあるけど、バニラビーンズはないということがあると思います。
バニラビーンズは値段も高いため、できれば出費を抑えたいという方いませんか?
そこで、バニラビーンズの代わりに、バニラエッセンスで代用するときはどれくらいの分量を入れればいいかを調べたいと思います。
バニラビーンズは香りがいいので、バニラエッセンスで代用するときは、多めに入れたらいいと考える方がいるかもしれませんが、分量は先ほど書いた通り3~5滴ほどで大丈夫です。
バニラエッセンスの成分は香料とアルコールなので、香りは甘いですが舐めると苦いです。
そのため入れすぎると、逆に苦くなりますので気をつけてください。
プリンやババロアなどの冷たいお菓子にはバニラエッセンスを使い、クッキーなど熱を加える焼き菓子にはバニラオイルを使うと、美味しいバニラのお菓子が作れます。
バニラビーンズの産地別
バニラビーンズは熱帯地域で栽培されていますが、産地によって違いはあるのでしょうか?
バニラエッセンスと違い高価なものなので、作りたいお菓子と相性がいいものを買いたいですよね。
バニラビーンズの栽培はいろんなところでされてますが、商業用は2種類だけなので紹介していきます。
■マダガスカル産
普段スーパーなどで見かけるのはマダガスカル産で、バニラビーンズの生産の80%を占めます。
優しい甘さと豊かな香りが特徴で、素材の風味を邪魔することなく使えます。
プリン・ババロアなどの、素材の味を引き立てたいときにオススメです。
■タヒチ産
マダガスカル産に比べると、生産量が少なく希少価値が高いです。
そのためマダガスカル産に比べると、値段も3倍ほど違います。
個性の強い素材と合わせても、バニラの香りが負けないほど香りや甘さが強いです。
バニラアイスやガナッシュなど、バニラの味を強く出したいものや、個性が強い素材と合わせたいときにオススメです。
このように、同じバニラビーンズでもお菓子との相性が違いますので、作りたいお菓子に合わせると、より美味しく仕上げることができます。
産地が違っても、使う分量は一緒で大丈夫です。
バニラが主役のお菓子特集
バニラは定番の味で、子供から大人までどの年代の方も好きな味です。
たくさんの種類がありますので、ほんの一部ではありますが、バニラが主役のお菓子を紹介していきます。
■クッキー
いろんな種類がありますが、定番といえばバニラですね。
バニラの香りがほんのりし、優しい味でついつい食べ過ぎてしまいます。
クッキーを作るときは、バニラエッセンスではなくバニラオイルを使い、香りが飛ばないようにしましょう。
■アイス
濃厚なバニラのアイスが好きな方は、大勢いると思います。
配合によって味は違いますが、バニラの香りはしっかりしています。
バニラエッセンスなどでは、他の素材に負けてしまうので、バニラビーンズを使いバニラの味を引き立てましょう。
■ババロア
乳や卵の風味がする、ふんわりとした優しい味のお菓子です。
バニラエッセンスで香りをつけて、素材の味とバニラの香りのバランスをとると美味しく仕上がります。
これら代表的なバニラのお菓子を紹介しましたが、バニラの分量を間違えると定番の味にはなりません。
当たり前にあるお菓子ですが、初めて作った方は偉大ですね。
バニラの味は優しい
最近バニラビーンズの価格が高騰してますが、チョコ味などがあってもバニラの優しい味はいつまでも人気だと思います。
子供から大人まで幅広く楽しめるので、自宅でお菓子を作るときは優しい味になるように、バニラの種類や分量を調節して作ってください。