甘酒は冬の飲み物と思っている人が多いのですが、実は夏の飲み物なんですよ。
俳句では、「甘酒」は夏の季語とされています。
日本の暑い夏を乗り切るために、栄養たっぷりの甘酒がよく飲まれていたんですね。
そんな夏こそ飲みたい甘酒を、自宅で作ってみましょう。
炊飯器で作る作り方や、炊飯器以外の作り方もたくさんありますよ。
気軽に炊飯器で!甘酒の作り方
飲む点滴として知られる甘酒は、エネルギー効率に優れ、夏バテにも効く飲み物です。
美容と健康にも良いと言われていますので、最近では麹を使って、自宅で作って飲んでいる人も増えているようです。
まずは、炊飯器を使って作る簡単な甘酒レシピです。
【材料】
・もち米(お米でもOK) 1合
・水 400cc
・乾燥米麹 200g
【作り方】
1)もち米を洗い、炊飯器にセットします。
おかゆにしますので、水の量(分量外)は、普通に炊く場合の倍量にしてください。
この場合は、2合のラインまで水(分量外)を入れます。
2)おかゆが炊き上がったら、内がまを取り出し、水を200cc加えて混ぜます。
温度計を使い、おかゆの温度が60℃になるまで冷まします。
3)米麹を加えて混ぜます。
4)水200ccを温めて入れます。(ぬるま湯程度)
5)内がまを炊飯器に戻し、保温開始。
ふたを閉めずに、開けたままにします。
内がまの上にふきんをかぶせておきましょう。
甘酒の温度は60℃を保ちます。
6)3時間ごとにかき混ぜます。
温度を確認し、50℃~60℃が保たれているかを見ます。
高ければ、かき混ぜて温度を下げ、低ければ、ふたを閉めて温度を上げます。
7)8時間の保温で完成です。
内がまを冷水に浸けて、冷やします。
炊飯器での甘酒作りは、比較的、温度管理が簡単です。
しかし、都合で炊飯器が使えないという人もいるでしょう。
ですので、炊飯器以外の作り方もご紹介していきます。
ステンレスボトルを使った甘酒の作り方
電気を使わないエコな作り方として注目されている、ステンレスボトルを使った甘酒の作り方です。
【材料】
・乾燥米麹 200g
・ご飯(冷ご飯でもOK) 200g
・水 600cc
【作り方】
ステンレスボトルは、1.5ℓ程度の大き目のものがあると良いです。
1)ステンレスボトルに熱湯を入れ、温めておきます。
2)ご飯を鍋に入れ、水を加えます。
3)60℃まで温めます。
4)火を止め、米麹を加えます。
5)温度計で温度を計りながら、再度加熱します。
60℃になったら、すぐに火を止めます。
6)温めておいたステンレスボトルに甘酒を入れます。
7)ステンレスボトルの中の温度が、60℃程度になっているか確認してください。
低すぎれば、再び過熱して60℃まで上げます。
高い場合は、ステンレスボトルからいったん出して、温度を下げましょう。
8)ステンレスボトルのふたをしっかり閉め、夏であれば常温、冬であれば暖かい場所で、10時間~12時間発酵させます。
完成したら、ビンに移し替え、流水などで冷まします。
発酵の途中で温度が下がってしまうことがあるので、ときどきステンレスボトルの中の温度を確認します。
下がっていれば、鍋で60℃まで加熱しましょう。
炊飯器以外の作り方は、まだあります。
炊飯器以外にヨーグルトメーカーでも作れる
ヨーグルトをよく食べるという人は、炊飯器以外にヨーグルトメーカーも持っている場合があります。
ヨーグルトメーカーの中には、甘酒も作れる機種もあるようです。
低温で発酵させるのは、ヨーグルトと同じですので、甘酒作りにも活用できます。
【材料】
・乾燥米麹 200g
・ご飯 200g
・水 600cc
【作り方】
1)ご飯をヨーグルトメーカーの容器に入れ、水を加えます。
2)よくかき混ぜます。
3)内ふた・外ふたを閉めて、ヨーグルトメーカーにセットします。
4)温度を60℃に設定し、12時間保温します。
自分で加熱したり、温度を計る手間がありませんので、作り方としては、これまでのものより簡単です。
出来上がったらビンに移し替え、冷まします。
保存は冷蔵庫です。
おかゆ状の出来上がりですので、お好みに合わせて水を加えたり、加熱したりして飲んでください。
ただし、65℃以上になってしまうと酵素が失活しますので、酵素ごと飲みたい場合は、加熱のし過ぎに注意してください。
水で薄めると日持ちしなくなりますので、薄めたものは保存せずに飲み切ります。
寒造り甘酒の作り方
炊飯器を使った作り方や、炊飯器以外の作り方をご説明してきましたが、加熱せずに甘酒を作るという方法も、実はあります。
冷蔵庫で作る寒造り甘酒です。
粉麹と餅を使うことによって、発酵を早めます。
【材料】
・粉麹 200g
・水 600cc
・餅 200g
【作り方】
1)餅を小さく切ります。
薄切りにしたりして、溶けやすいように切ります。
2)餅と分量の水を鍋に入れ、餅を煮溶かします。
かたまりがなくなるまで、完全に煮溶かしましょう。
3)溶けたら、保存容器に移し、温度を60℃まで下げます。
60℃になったら粉麹を加えましょう。
4)すぐに冷蔵庫に保存します。
1~3日程度で甘みが出て、甘酒になります。
1週間くらいで飲み切るようにしましょう。
温度管理が不要なので、こちらも作るのが簡単です。
お餅が余ったら、甘酒にしてみるのも良いですね。
加熱時間が少ないため、普通の麹で作ると甘さが足りなくなってしまったり、麹の芯が残ってしまったりします。
粉麹や玄米粉麹を使うことをおすすめします。
炊飯器以外に土鍋でも甘酒作り
炊飯器ではなく、土鍋でご飯を炊いている人もいますね。
そんなあなたに、土鍋で作る甘酒の作り方をご紹介します。
【材料】
・乾燥米麹 200g
・ご飯 200g
・水 適量
【作り方】
ご飯は炊いたものを用意します。
1)土鍋にご飯を入れ、多めの水を加え、おかゆにします。
2)煮立ったら火を止め、60℃まで温度をゆっくり下げます。
3)温度が下がったら、米麹を入れ、全体に混ぜ合わせます。
このときの温度は、55℃~60℃くらいを保つようにしましょう。
これで発酵が始まります。
4)土鍋のふたをして、8時間以上寝かせます。
甘くなっていればOKです。
土鍋による加熱で、お米の芯まで熱が入りますので、ゆっくりまんべんなく発酵し、糖化します。
土鍋の予熱で、自然に発酵させる作り方ですので、室温の低い冬には向きません。
室温25℃以上を保てる、夏の間にしかできない作り方です。
同じレシピで作っても、作る日によって味や甘さが変わります。
その変化を楽しむのも、甘酒作りの楽しみ方です。
甘酒作りは、炊飯器以外にも、たくさんの作り方がありますね。
炊飯器以外の調理器具で作る
ヨーグルトメーカー、炊飯器での甘酒の作り方などをお話しましたが、ヨーグルトメーカーや炊飯器以外に、他の家庭用調理器具でも甘酒が作れます。
~ホームベーカリー~
甘酒メニューが付いているホームベーカリーも販売されています。
しかし、甘酒が作れる機種は少ないようです。
甘酒メニューがなくても、ヨーグルトメニューがあれば、その機能を使って甘酒が作れます。
甘酒を作り、甘酒を使ったパンを焼くというのも楽しそうです。
甘酒が作れるホームベーカリーをご紹介します。
【ツインバード ホームベーカリー PY-E632W】
手が出しやすい価格設定ながら、作れるメニューが40種類以上あります。
甘酒や塩麹などの発酵食品も作れますので、迷ったらこの機種にしてみてはいかがでしょうか。
~甘酒メーカー~
炊飯器やホームベーカリーなどのお話をしてきましたが、シンプルな甘酒メーカーというものもあります。
甘酒専用ですので、面倒な温度管理などが不要で、失敗せずに作れます。
【マルコメ プラス糀 甘酒メーカー糀美人 MP101】
甘酒メーカーといっても、甘酒だけでなく、塩麹・醤油麹・ヨーグルトも作れます。
発酵食品を積極的に摂りたいと考えている人は、1台持っていても損はないかも知れません。
甘酒は魅力たっぷり
発酵食品の健康効果が注目されています。
甘酒を飲んでいるという芸能人の話も、よく聞きますね。
砂糖なしで甘い飲み物が楽しめますので、ダイエット中にも最適ですよ。
自宅で作ると、甘さを調節できるのもよいですね。
夏には甘酒作りを始めてみましょう。