1歳半の我が子との食事。ごはんを投げるのには理由がある!

”魔の2歳児”なんて言葉がありますが、1歳半のうちの子、もう十分イヤイヤ期なのでは?と思ったことありませんか?

例えば食事。
毎日毎食、子供の栄養を考え、食べやすさを考え、せっせと食事の準備をして、さあ食べようと子供に差し出すと、パクパクと勢いよく食べてくれる我が子。
「美味しい?」と聞くと「美味しい」のポーズをしたり、ニコーっと笑ったりして、何とも可愛らしいですよね。

しかしそんな時間はすぐ終わり、だんだん気が逸れてきて、料理を投げる、わざと落とす、顔中に塗りたくる…
食べさせようと思っても、口を真一文字に結んでイヤイヤ!!
終わってみたら散々な状況、なんてことも珍しくないですよね。

なぜ、子供たちは食事の時間に遊んでしまうのか、理由を考えてみました。

1歳半の食事量って?「お腹がいっぱい」の表現を「料理を投げる」行為で表している?

1歳半の子供が食べる1回の食事量ですが、一般的には大人の半分の量、とされています。
でも大人でも、その人によって食べる量は違いますよね。
加えて子供の胃袋は、予想以上に小さいのかもしれません。

そして、お腹いっぱい食べなくても、上手にエネルギーに変換して過ごせる子もいるということを、頭の隅っこに入れておいてください。

もう食べたくないから遊びで、”料理を投げる、落とす”をしてしまう場合があります。
そんな時は無理に食べさせなくてもいいです。
その子にとっての必要量は摂取できていると考えます。

しかし仮に、1口2口で遊び始めてしまった場合、他の理由が考えられます。
運動量が足りず、お腹が空いていない、前回のご飯が食べすぎであった、間食が多かったor遅かった、などです。

「さっきあまり食べなかったから」と、美味しいおやつを食べるのはいいですが、欲しがるがままに与えていませんか?
空腹は最高のスパイス、という言葉もあるように、子供の小さな胃袋がおやつだけでいっぱいにならないよう、控えめにしましょう。
時にはおやつは無しという日もあってもいいのではないでしょうか。

食事を投げると、ママはどんな反応をするだろう?

1歳半くらいのお子さんをお持ちの方なら誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。
”いたずらをして気を引く”というやり口。
ママとしては、厳しく注意しなきゃ!躾けもそろそろしないと!!と思い、ついつい手を出し口を出し…こっちは怒っているのに我が子はにんまり、なんてこともよくある光景ですよね。

「この食事を投げると、ママはどんな顔をするだろう?」と、構って欲しいが故に、いたずらをしているのかもしれません。
いたずらをすれば、ママが構ってくれると知っているのですね。
(←ここ重要です。)
「思っている」のではなく「知っている」のです。
今までの生活の中で、ママがいたずらをした自分に対してどのように接してくるか、学習しているということです。
1歳半の思考力、馬鹿にできませんね。

一度厳しく注意して、止めないようなら徹底的に無視してみるのも、手かもしれません。荒療治ですが、「あれ?いつもと違うぞ?」と子供に思わせてみましょう。

食事をするより眠りたい?1歳半の体力ってどれくらい?

お外でたくさん遊んで、転げまわって笑って、気に入らないことがあれば泣いてわめいて…
子供ってすごくパワフルだと思いませんか?

やっと食事の時間がきて、「あぁお腹空いた~」と食卓に着いた子。
1歳半の子供の体力は、結構あるように思う時もありますが、動く量も半端ではないので、やっぱりスタミナにも限界がきます。
まだまだお昼寝の必要な時期ですし、ある程度お腹が満足してくると、急に眠気がきて…
もうご飯より、ねんねしたいよ~という気持ちで、お皿を投げる、おかずを落とす、お茶をブクブクする、などして遊んでしまうのかもしれません。

食事が面倒になっているので、進まないですよね。
もう思い切って寝かしてあげましょう。
起きてきたとき、お腹が空いて泣くようであれば、小さめのおにぎりなんかを作ってあげるといいかもしれません。
※ここで甘いお菓子やジュースは禁物です。
ご飯を食べなくても、お菓子が食べられると思ってしまいます。
子供が大好きなお菓子やジュースは、残さず食べられたときだけにしましょう。

食事=パパもママも怖い顔。楽しくないから、食事を投げる?

離乳食初期なんかには、みなさん意識されていたことと思いますが、一緒に食事をするパパやママは、どんな顔で食べていますか?
意外にも子供はよく見ているのです。
「ニコニコ、楽しそうに、美味しそうに食べよう」「食事の時間は楽しいのだ、と我が子に思ってほしい」と思っていたあの頃、子供もパクパク食べてくれていたはずです。

確かに離乳食初期から中期、後期、そして完了期にかけて、食べることに慣れてきた我が子、1歳半にもなると、食事をすることにあまり興味を持たなくなったり、余裕が出てきて食事を投げる、落とすなど遊びをしてしまっているのかもしれません。

しかし、我が子に必死になるあまり、怖い表情になっているパパやママを見て、楽しい気持ちになれないという可能性もあるのではないでしょうか。

イライラする気持ちはとってもとっても分かりますが1歳半くらいの子供は、本当によく親の気持ちを感じ取ります。

子供にとっての食事がつまらないものにならないように、パパやママは表情に気を付けましょう。
少しくらいこぼしても、「ああ、またか」「次はこれを投げるかもしれないな?」くらいの気持ちで、注意した後は、気持ちを切り替えるのも大事です。
いつまでも怒った顔をしていては、子供も楽しめません。

子供が投げるものがある食卓では、集中できない

食卓やお部屋は片付いていますか?

せっかく食べる気になって食卓に着いたのに、お部屋には遊びたいおもちゃが散乱している、食卓には、食事に関係のないものが見える、となっていては、集中できず投げることがあっても無理ありません。

それから、おむつはどうでしょう?
もしかしたらおむつが濡れていることで気が散って、食事に集中できないのかもしれません。

食卓についても、料理以外のものが見えて、ついつい遊びたくなってしまう、子供の立場になってみると、その気持ちは分からなくもないですよね。

お部屋の片づけは、子供に手伝わせてみるのはどうでしょう。
1歳半くらいになれば、もう言えばだいたいのことは分かると思いますので、「もうご飯だから、お片付けしようね~」と声をかけて、できたら思いっきり褒めてあげましょう。
褒められたことで気分が上がり、いつも以上に食事に前向きになってくれるかもしれません。

食卓は片付けて、食事の前にはおむつもきれいにして、お部屋のおもちゃも片づけて…
まずは、そんな環境づくりから始めてみるというのもいいですね。

1歳半の集中力はどのくらい?時には「投げるならお終い」も必要

子供の食事が進まないからといって、ダラダラと長時間、食卓に着かせていませんか?

子供の集中力は、小学校低学年で、15分~20分と言われるほど、短いのです。
我が子は1歳半…15分もったらいい方なのかもしれません。

遊び初めてしまったら、「まだ食べてほしい」「もう少し食べさせないと」と思っても、15~20分ほど経過したら、「はい、おしまい~」と、切り上げてみてはいかがでしょうか。

食事を投げるなんて許しません。
お腹が空いていても、まだ食べたくても、遊んだあなたが悪いのよ、と毅然とした態度で接してみましょう。

そして、少し酷かもしれませんが、おやつは無し、水分はお茶だけ(ジュースはあげない)という風に徹底してみると、次の食事の時間は、一生懸命食べてくれるかもしれませんね。
※子供の体調を見ながら、進めてみてください。
体調不良の時は、水分だけでもきっちり摂らせてあげてくださいね。
あまりたくさん飲みたがらないようなら、ポカリやジュースなど、糖分を含んだものをオススメします。

心にゆとりをもって…

1歳半という年齢…
言葉が通じるようで、通じない。自我も出てきて思うようにいかないと駄々をこねたり、泣きわめいたり…
でもそろそろ食事の躾けもちゃんとしないと、と躍起になってしまうこともあるかもしれません。

でも、子供の気持ちになって、立場になってみると、見えてくることもあります。
様子を見ながら、しかし時には毅然とした態度で、子供を誘導してみましょう。

「これはどうかな?」「今日はこっちか~」など、実験気分でしてみると、心にゆとりが出ていいかもしれませんよ。