米麹と酒粕、甘酒には2種類?スーパーフードと言われる理由

甘酒は「飲む点滴」と言われるほど豊富な栄養が含まれています。

甘酒は酒粕と米麹、2つの種類の甘酒がありますが、それぞれの違いや、甘酒がスーパーフードと言われる理由についてお話したいと思います。

また、魔法瓶を使って米麹の甘酒を作る方法も紹介していきます。

甘酒はスーパーフード?甘酒には酒粕と米麹の2つの種類がある!

スーパーフードといわれる甘酒は2種類あり、アルコールが含まれている酒粕からできている甘酒と、アルコールが含まれていない米麹の甘酒があります。

酒粕使用の甘酒は市販ではソフトドリンクに分類されていますが、微量のアルコール(1%未満)が含まれていますので、子供さんや車の運転をする方は飲まないで下さい。
酒粕甘酒は砂糖と水を加えてあるので、米麹甘酒よりもカロリーが高くなります。

酒粕には、「レジスタントプロテイン」が多く含まれていて、お米の4倍の量です。
レジスタントプロテインとは、食物繊維の中の一種で消化しにくいたんぱく質で、コレステロールなどを便として排出したり、便秘解消にもなります。

対して米麹甘酒はアルコールを含まないので、子供さんからお酒が弱い方まで幅広い世代で飲むことができます。

米麹甘酒はお米と水を加えていますが砂糖不使用なのに、お米本来の甘みがあります。
米麹の甘酒の中には少量の砂糖入りのものもありますが、酒粕の甘酒よりはカロリーはとても低くトロミもあるので、満腹感も得られるでしょう。
  
また、ノンアルコールで低カロリーの米麹甘酒は、妊婦さんの栄養食や子供さんの離乳食にも役立ちます。
美容面では、麹に含まれている「コウジ酸」はメラニンの生成を抑えるので、美肌や美白効果があります。
ブドウ糖が含まれていて食べ過ぎの防止にもなりますし、エネルギーとしても使われるので糖が溜まりにくくなります。

甘酒がスーパーフードと言われる理由は?甘酒は米麹がオススメ?

日本古来の飲み物の甘酒は、飲む点滴といわれるほどの栄養豊富なスーパーフードです。
江戸時代には、甘酒が疲労回復や夏バテ防止のための栄養で、夏に暑気払いのために冷やした甘酒や熱い甘酒を飲む習慣がありました。
そして、豊富な栄養で体力の回復に効果があるので、夏場の栄養の飲み物として売っている甘酒売りがいました。

甘酒製法は、米麹を発酵させる方法と溶かした酒粕と砂糖で作る方法の2種類があり、多く流通しているのは手間がかからない酒粕タイプのものです。

ただ、酒粕タイプの甘酒は甘みのために砂糖をたくさん加えてあるので、ダイエットには向いていませんし、アルコールも含まれているので、お酒がダメな方は注意しましょう。
米麹タイプの甘酒は麹とお米を発酵して作りますが、砂糖を入れなくても発酵段階で自然な甘さがでますし、ノンアルコールです。
米麹甘酒には豊富な栄養素があり、発酵食品で様々な健康効果もありますので米麹甘酒をオススメします。

米麹の甘酒の嬉しい効果!米麹の甘酒がスーパーフードと言われる健康効果

スーパーフードの米麹の甘酒ですが、様々な健康効果があります。

美容効果…ビタミンB2が多く含まれていて、肌機能の活性化で肌の保湿やハリ、弾力などを取り戻す効果があります。
また、ビタミンB2の他に、ビタミンB1、B6、ナイアシンなども含まれていますし、このビタミンB群により、たんぱく質の合成にも関わり肌を内側からきれいにします。

甘酒の原料の麹は、シミの原因のメラニン生成を抑制する効果があるので美肌効果も期待できますし、食生活が乱れたりバランスが崩れたりで不足しやすいビタミンB群は積極的に摂りたい栄養素ですね。

脂質の代謝促進効果…甘酒に含まれるブドウ糖は血糖値を上げるので満腹感を得やすかったり、脳や身体を動かすエネルギー源ですので、甘酒を毎日上手に摂りいれることでダイエット効果も期待できます。

甘酒のビタミンB群は脂質の代謝促進で脂肪燃焼効果もあり、ダイエットや美容に欠かせません。
様々な栄養素も摂れる米麹甘酒は、米麹甘酒100gで81kcalと低カロリーですのでオススメです。

米麹の甘酒がもたらす効果はまだある!

スーパーフードの米麹甘酒にはその他にも効果があります。

便秘改善…甘酒には、オリゴ糖や食物繊維が含まれているのでお腹の調子や腸内環境を整えて、便秘解消や肌荒れも改善します。

美肌効果…ビオチンという成分がコラーゲンなどのたんぱく質を作り、きれいな髪の毛を作る効果がありますが、麹に含まれるコウジ酸もきれいな髪の毛を作るので、女性にはとても嬉しい効果です。
また、ビオチンは頭皮の新陳代謝を活発にさせて血行もよくなることから、頭皮のアンチエイジングにも良いといわれます。

疲労回復…疲労回復効果があり、少量の米麹甘酒を毎日飲むことで疲れが残りにくくなります。
甘酒には、たんぱく質を作るアミノ酸が点滴に匹敵するくらい多く含まれていています。
システインやアルギニン、グルタミンなどの身体の栄養になるアミノ酸が多く含まれているので飲む点滴ともいわれます。
そして、甘酒のビタミンB群には、炭水化物をエネルギーに変える作用で疲労回復の効果があります。

リラックス効果…パントテン酸やGABAが、日々のストレスを軽減して疲れを癒したりする作用があります。
通常興奮状態の時は、交感神経が優位になっているので簡単には落ち着くことができません。
しかし甘酒には、興奮状態の神経を落ち着かせリラックスする栄養素が含まれているので、副交感神経が優位に働き興奮を抑えることができますし、同時にストレスを軽減してリラックスできる効果もあります。

米麹の甘酒を手作りしよう!魔法瓶で甘酒作り!

米麹甘酒を簡単に作れる方法を紹介します。

スーパーフードの米麹甘酒を魔法瓶で作りますが、この作り方のメリットは作り方や用意するものが簡単で炊飯器を使わないということです。
米麹と水だけというシンプルな材料でできますし、砂糖も入れないので麹の自然な甘みです。

手作りの米麹甘酒

【材料】
・米麹150g(冷凍の麹は解凍して使います) 
・水150cc 

【器具】
・鍋 
・魔法瓶 
・温度計

【作り方】
1)水150ccを鍋に入れて火にかけ、60℃くらいまで温度を上げます。
米麹は、鍋越しに火の温度の影響を受けてしまうので水と一緒に鍋には入れず、水だけを温めてから米麹を入れて時間を短縮しましょう。

2)ここで米麹を鍋に入れて温度を65℃まで上げます。
60℃が最も麹の糖化が進みますが、今回は60℃のお湯に米麹を入れてから温度を65℃に上げましょう。
その理由は、魔法瓶では10時間くらいの保温時間ですが、保温中に温度が下がることから最初に温度を高くしておくのです。

麹菌の酵素が糖化する最も良い温度が60℃ですので、温度計で測りましょう。
この時に、甘酒を70℃以上で続けて保温した場合は、甘酒に酸味がでます。
また、甘酒を50℃くらいで保温すると米麹の粒が固い甘酒になります。

温めた米麹を魔法瓶に入れ、甘酒が完成するまで

米麹甘酒を魔法瓶に入れて完成するまでを紹介します。

3)魔法瓶に米麹甘酒を入れます。
この時の魔法瓶は口が少し大きめなものがオススメなのと、冷たい魔法瓶では温めた甘酒の温度が下がりますので、魔法瓶をお湯であらかじめ温めておきましょう。
近頃の魔法瓶は保温が10時間くらいの製品がありますので、購入時に保温可能時間を確認しましょう。

4)魔法瓶の温度を再度チェックしましょう。
米麹甘酒を魔法瓶に入れて、温度が下がってしまうと糖化が進まないので温度の確認をして下さい。
また、米麹甘酒をワンランク上げたい場合は、仕込んで4時間たってから、鍋に甘酒を入れて温度をもう一度60℃まで加熱しましょう。
もちろん再加熱せず、8時間そのままの保温でも美味しい米麹甘酒が作れます。

5)米麹甘酒ができるまで8時間待ちましょう。
注意点は、寒い冬場には熟成するための保温時間を長めに取ります。
発酵食品に大切なのは温度で、冬場になるとどうしても時間がかかり、8時間保温して麹の粒がある状態でしたら、再度加熱して熟成を待つのが良いでしょう。

6)8時間後に米麹甘酒が糖化して完成です。
米麹甘酒が十分に糖化していると、ご飯の粒はなくなりペースト状のおかゆのようになります。
甘酒を麹から作る場合は、お米のデンプン質をしっかりと糖化させて、スーパーフード「飲む点滴」の米麹甘酒の効能が十分に発揮できるようにしましょう。

「飲む点滴」日々の健康のために摂り入れてみては

いかがでしたか。

甘酒は昔から飲まれてきた栄養満点の飲み物で、最近ではその栄養と効能で人気が出てきています。

米麹から作る甘酒は酒粕の甘酒とは違い、アルコールを含まないのでお子さんなどにも飲ませられます。
日々の疲れを回復させるために、習慣にするのも良いかもしれませんね。

市販のものより、自分で作る甘酒で豊富な栄養素をしっかり摂りたいですね。