江戸時代の食文化や生活習慣は現代人にとっても必要なこと!

現代までの、数多い時代の中でも江戸時代は、時代劇でも取り上げられることが多くて、身近に感じられるのではないでしょうか。

そんな興味深い江戸時代の食文化や生活習慣とは、一体どのようなものだったのでしょうか?

現代人の悩みの種の生活習慣病の改善の為にも、この記事を読んで是非参考にしてみて下さい!

江戸時代の食文化や生活習慣とは?『少肉多菜』

現代に比べて江戸時代の食文化や習慣はどのようなものだったでしょうか?

現代人は肉を多く食べますが、江戸時代の人たちは少肉多菜だったようです。

基本的には、「一汁一菜」を心掛け、肉類や卵黄類を食べるのは、病気をした時などに限っていたようで、多くても1日1種類に留めておいたようで、これらの食べ物は「食薬」の位置づけで、あまり多くの量は食べられていなかったようです。

昔の文献を見てみても、日本人は胃腸があまり強くないので、消化不良などに気をつける必要があること、また穀物菜食の食生活があっている人種であることが記されています。
また少塩多酢を推奨していました。

現代の私たちは濃い味付けの物を好んで食べる傾向があり、塩分も摂りすぎているようです。
ですから、高血圧になり、心臓血管疾患・脳血管疾患で死亡する方も増えているのです。
江戸時代の食生活を見習って、ぜひあっさりとした食事を心掛けたいものです。

また、江戸時代でも甘いものを多く摂るのは良くないという認識がすでにあったようです。

さらに体を冷やしてしまう果物に関しても、蒸したり、煮たりして熱を加えてから食べると良いとも記されています。

江戸時代の食文化や生活習慣とは?『少食多噛』

引き続き江戸時代の食文化や生活習慣を見ていきましょう。

江戸時代でも少食多噛を推奨し、意のままに食べるのではなく、「飲食の欲」を抑制しながら腹8分目か9分目を意識しながら食べるのが良いとされていたようです。

満腹まで食べてしまうと、「のちの禍」のもとになり、意思の弱い者であると認識されていたようです。

いずれにしても、現代の私たちにとっては耳の痛い言葉ばかりですよね。

しかし、ここに健康を保つ秘訣がたくさん散りばめられているのです。

このように常にバランスの良い食事を意識し、食事の構成に気を配るようにしていたのが分かります。

「肉類」はたくさん食べなくても良いものだという認識がありましたが、「野菜」は、穀物や肉では足りない栄養素を補い消化を促してくれるというものでした。
また、ご飯はメインとしてたくさん食べ、おかずや汁物をご飯以上に食べてはいけないとも記されています。

また23時から0時の間に眠るのが良く、怒りを抑え前向きに生きるのが良い。
不要なことは発言しない。
厚着はしない。
適度に歩いたり、運動したりすることは良いことだ。
食後は300歩歩くと良いと、生活習慣についても記されています。

これは、現代に見てみても、理にかなっていて健康を保つのに良い習慣ばかりですよね。

生活習慣病を引き起こす習慣&改善方法

江戸時代の人の食文化や習慣と比べてみても、現代人である私たちは健康に良い生活をしているわけでは決してありません。

心筋梗塞や脳卒中、メタボなどの病気は、遺伝的要素が原因になっていることは少なく、長期に亘る悪い生活習慣を続けてきたことによる要因が多いのです。

具体的な悪い生活習慣とは、偏った食生活、運動不足、またストレスの多い生活、喫煙や飲酒などの積み重ねを指します。

これらの悪い生活習慣を長年続けていて、改善をしないでいると、将来病気になる確率は極めて高いのです。

ですから、対策としてまず食生活から見直しを図りたいところです。

しかしながら、濃い目の味付けが好き、野菜をあまり食べない、ファストフードやコンビニ弁当を頻繁に食べる 、朝食を抜くことが多い、つい夜食を食べてしまう、早食いなど、これらの食生活や習慣は、個人の趣興が強く反映されてしまいがちで、なかなか改善が難しいところです。

しかし、取り返しのつかない事態を招かないためにも、今こそこれらの悪い生活習慣を見直す必要があるのです。

江戸時代の食文化の教えは生活習慣病の予防にも役立つ?

現代では心筋梗塞や脳卒中、メタボなどたくさんの生活の悪習慣からくる病気がありますが、江戸時代でも、食生活や食文化、生活習慣に気をつけることが良いとされていたのです。

江戸の時代では医療制度もまだあまり発達してはおらず、とくに乳幼児の死亡率は高かったようでした。

ですから、この時代から食生活に気をつけることは、長生きができる秘訣だったのです。
藩士、儒学者かつ医師であった貝原益軒が書いた「養生訓」という書物にも食生活や普段の習慣について詳細が書かれていて、腹八分目が良い、薄味の食事に気を配る、動物性たんぱくは控えめに摂ること、古く腐ったものや色あせたものは食べない、など健康を保ち、生活習慣病の予防につながるような教えがたくさん書かれています。

さらには、書物の中に「味噌、性和にして胃腸を補う」とも記されていて、大豆製品の大切さが書かれていて、味噌、豆腐、納豆などの大豆製品を積極的に食べることが推奨されているのです。

このように、低カロリーで豊富な栄養素を一度に摂取できる和食中心の食生活をこころかげることは、生活習慣病を遠ざけて、健康な体を維持できる秘訣なのです。

江戸時代から使われている味噌の効能

江戸時代からずっと好んで食べられてきた味噌ですが、この食品は現代においても日本の食文化や食生活にとって欠かせない食べ物となっています。

動物性たんぱく質を避け、大豆を主なたんぱく源とする食生活を築くことは健康への近道とされていますが、その大豆を発酵させて作った味噌は、さらに体に良い影響を与えてくれるのです。

たくさんの微生物の働きによって大豆が発酵されて味噌になる過程で、大豆にはない新たな成分が味噌には含まれるようになるのです。

味噌の主な成分として良く知られているイソフラボンですが、これは美容効果があり、女性にはうれしい成分です。

このイソフラボン以外にも味噌には、タンパク質、ビタミンE、トリプシンインヒビター、コリン、リノール酸、メラノイジン、ビタミンBなどが豊富に含まれています。

このように味噌の栄養素や効能を知ることで、もっと積極的に味噌が食べたくなってきたのではないでしょうか?

味噌はお味噌汁以外にも、肉や魚を味噌漬けにしたり、炒め物などの味付けに使ったりと、料理法はバラエティーに富んでいます。

どうぞ、毎日の食生活にぜひ味噌を習慣的に取り入れる入れるようにしてください。

理想の食習慣は玄米菜食!

現代はがんをはじめとする生活習慣病が深刻になっていますが、これらの病気は医学で根治させることは難しく、食生活を見直すことで根治されるのです。

そのことは、 マクガバンレポート(ジョージ・マクガバン上院議員が委員長を勤めた国家的大調査レポートのこと)にもしっかりと書かれています。

理想の食習慣は玄米菜食と言われていて、実は白米ではないのです。

ですから、白米を食べられるようになった江戸時代、元禄時代ではなく、それ以前の時代の食文化および食習慣が理想というわけです。

玄米は精米はしていないので、胚芽がまだ残っており、ビタミン、酵素、ミネラル、食物繊維といった豊富な栄養素が含まれています。

ですから私たちも、白米の代わりに玄米、あるいは白米と玄米を混ぜて食べるようにし、動物性たんぱく質はなるべく少なく摂り、野菜中心の薄味を中心とした和食を毎日食べるように心掛けることが、健康を維持していく上でとても大切なこととなります。

残念なことに医師たちは大学であまり詳しく「栄養学」は学びません。

しかしながら、医療技術以上に、バランスの良い栄養を毎日の食事から摂ることは、病気を遠ざけ、健康維持するのに欠かせないことなのです。

玄米菜食生活を取り入れてみよう!

私たち現代人は、たんぱく質と脂肪の摂取過剰などが原因により、生活習慣病に悩まされています。

病気を治す根本は薬でなく、体の持つ本来の修復能力が重要です。

それを高める為に大切なのは、食べ物に含まれる栄養素なのです。

ベストな食生活といえる、玄米菜食、発酵食品を毎日の食事に取り入れてみましょう。