玄米、醗酵食などで美と健康を目指す、正しい食の情報メディア

健康人口倍増計画

2018年にトランス脂肪酸の規制が始まるアメリカの取り組み

      2018/05/04

2018年にトランス脂肪酸の規制が始まるアメリカの取り組み

トランス脂肪酸は、身体に悪い、心臓病のリスクを高めるという理由で、世界各国で規制されています。

中でも、肥満大国といわれているアメリカの米食品医薬品局では、2006年から「トランス脂肪酸」の食品の含有量表示を義務付けていました。

アメリカでは、2013年にトランス脂肪酸の使用を段階的に禁止する方針を表明しています。

そして、いよいよ2018年6月、トランス脂肪酸の使用が原則禁止されます。

スポンサーリンク

  こんな記事もよく読まれています

電子レンジで手軽に作れるお菓子!カップケーキのレシピ集!

小さな子どもがいる家庭では、おやつのお菓子を用意するのも...

電子レンジでもトーストは作れる?!オーブンがなくてもOK!

ほとんどの方がトーストを作るのに、トースターやオーブンを使...

味噌作りの容器はどんな材質が最適?プラスチックでもいい?

日本人にとって欠かせない調味料の味噌。 食の欧米化が進...

醤油を刷毛で料理に塗りたい!おすすめの商品や使い方は?

近頃は健康に気を使う人が増え、醤油や味噌なども「減塩」のも...

カロリーゼロは万能ではない!どんな食品でも摂りすぎに注意

カロリーゼロの食品を利用したことがありますか。 小腹が...

カロリーは1日に摂って使って!健康で綺麗な女性を目指そう

皆さんはダイエットをしたことがありますか? 女性であれ...

カロリーはダイエットとは全く関係ないの?多面的に解説

カロリーを抑えればダイエットできるという話をよく耳にしま...

必要カロリーはそれぞれ違う?女性の一日に必要なカロリー

暑い日が続き、今年はいわゆる「酷暑」といわれています。 ...

カロリーが気になるなら牛乳とヨーグルトどちらがおすすめ?

カロリー制限中やダイエット中でも必要な栄養素はバランスよ...

豚肉は高カロリーそうだが、ダイエットに向いているのか

豚肉のダイエットが注目されているそうです。 しかし、豚...

外で食べるカロリーが高いご飯メニューとメリットデメリット

一食で最もカロリーが高いご飯と聞かれたら、それはビュッフ...

若人こそ一食のカロリーが大切!おかずだけで500kcal以上を

1日に必要なカロリーを推定必要エネルギー量と言います。 ...

栄養満点の味噌汁の作り方!ほうれん草の下茹での必要性は?

ほうれん草は、お野菜の中でも特に栄養価が高いと言われてい...

味噌汁の具にもやしを使うとこんなに良いことがあります

暑かったり寒かったり、天候の関係で価格の変動が激しくなっ...

冬が旬のぶり!ぶりの風味豊かな味噌汁のレシピとは?

お料理のメインになるぶりですが、味噌汁の具材にしてもとっ...

納豆に味噌や砂糖を加えると美味しい?!色々な納豆の食べ方

食卓に加えると、食べ応えも栄養も十分に発揮してくれる納豆...

牡丹鍋は味噌味が最強!その歴史と分布・作り方をご紹介

近年はジビエが流行したりと、ちょっと変わったお肉を食べるの...

離乳食の味噌汁はいつからOK?作り方と注意すべきポイント

生後5ヶ月頃から始まる離乳食、赤ちゃんが食べる練習をする...

実はおでんに味噌をつけるのが密かな人気!実際に食べてみた

肌寒くなってくると恋しくなってくるのがおでん。 近年、コ...

ふきのとうで作る「ばっけ味噌」が美味しい!保存のコツとは

山菜がスーパーに出回り始めると「春」を感じますね。 春...

スポンサーリンク


トランス脂肪酸問題のはじまり

2003年、WHO/FAOのレポートで、トランス脂肪酸は心臓疾患のリスク増加と関与すると、発表されました。

このレポートで、トランス脂肪酸の摂取によるリスクとして指摘されたのは、虚血性心疾患と呼ばれる「心筋梗塞」「冠動脈の閉塞」「狭心症」の発祥、認知機能の低下があげられています。

さらに、脳萎縮や、認知機能低下が起きている高齢者では、トランス脂肪酸の血中濃度が高いことも、判明しています。

トランス脂肪酸を大量に摂取すると、人のリポタンパク質が増加することも心配されています。

リポタンパク質は、コレステロールの主成分の一つです。

そのため、トランス脂肪酸を大量に摂ることで、コレステロール値が上がり、動脈硬化や動脈瘤といった、血管の病気の要因になることも、考えられています。

さらに、動脈内皮での炎症により、アトピー性皮膚炎、アレルギーへの影響も提示されています。

こういった問題から、世界的にトランス脂肪酸の問題が取り上げられ、規制への動きがはじまりました。

最初に動きを見せたのが、デンマークです。

2003年には規制への取り組みを開始しています。

そして、2005年にはカナダが、包装された食品にトランス脂肪酸含有量の表示をすることを、義務付けています。

カナダに次いで2006年、アメリカでもトランス脂肪酸含有量の表示を義務付けていったのです。

トランス脂肪酸の規制がはじまるアメリカ

アメリカでは、2018年6月に、トランス脂肪酸に対する規制が開始されます。

2006年、米国食品医薬品庁(FDA)が全米薬学協会・全米科学アカデミーによる提言を受けて、食品の包装に、トランス脂肪酸の含有量の表示を義務付けました。

当初は、食品1人前あたりのトランス脂肪酸の含有量が0.5グラム未満の場合には、栄養表示に「0グラム」と表示しても良いとされていました。

FDAでは、トランス脂肪酸表示の義務化にあたり、栄養表示についての解説を公表しています。

充分な食事をしながら、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸及びコレステロールの摂取量を少なくするという、消費者の日常での食生活改善の助言を行っています。

FDAは2015年6月16日に、部分水素添加油脂を、安全な添加物から除外する規定を決定します。

さらに2018年6月、この規制によるトランス脂肪酸を作りだす食品への添加物の禁止がはじまります。

トランス脂肪酸は、加工食品の製造工程で、トランス脂肪酸そのものを、食品に添加しているわけではありません。

トランス脂肪酸を含む部分水素添加油脂が、GRAS対象から除外されます。

トランス脂肪酸の規制をするアメリカと日本の違い

アメリカでは2018年6月に、生活習慣病の予防のために、トランス脂肪酸の原因となる油を添加物として使用することが禁止されることになりました。

アメリカでは、すでに油脂の加工工程でできるトランス脂肪酸の含有量を、食品1人前当たり0.5グラム未満とする規制をしています。

しかし、従来のアメリカ型の食生活では、0.4グラムのトランス脂肪酸を含む食品を何品か食べると、一日の食生活で摂るトランス脂肪酸の量は、1グラムを超えます。

アメリカでは規制前のトランス脂肪酸の1日の平均摂取量が5.6グラム、規制をはじめてからでも、2グラムを超えています。

日本人は欧米型の食事もしますが、基本的にパン食よりもご飯食、和食が中心になります。

そのため、日本人が1日に摂るトランス脂肪酸の量は、わずか0.5グラム~0.9グラムで、アメリカの人が2品食べたときの、摂取量と同じかそれを下回ります。

これは、肉の脂身やバター・生クリーム・魚油に含まれる、天然由来のトランス脂肪酸の摂取量から摂る量が、圧倒的に少ないからです。

そのため、日本では、あえてトランス脂肪酸の量を加工食品で規制することがなくても、アメリカのような摂りすぎを起こすことは、ほとんどありません。

日本でトランス脂肪酸の問題に揚げられていた食品はマーガリンでした。

マーガリンを作るメーカーでは、トランス脂肪酸量を減らした商品の開発が進み、1997年を上限に、年々トランス脂肪酸の摂取量が減少しています。

そのため、日本ではトランス脂肪酸の規制を、農林水産省では行っていません。

トランス脂肪酸の規制をするアメリカ以外の国

赤い血が滴るようなハンバーガー、生クリームがたっぷりのったマフィンやカップケーキが好きなアメリカ人の食生活。

ホットドッグにピザ、脂身を抜いた肉を好んで食べる人は、少数です。

アメリカ人は、大量の天然のトランス脂肪酸を、毎日のように摂取しています。

アメリカほどではありませんが、バターやチーズ・パン・肉・油を大量に消費するスイスやフランス・アイスランドでは、日本の1.2倍~2倍のトランス脂肪酸を摂取しています。

デンマークでは2003年から、トランス脂肪酸の規制への取り組みが始まっています。

トランス脂肪酸について、最終製品に含まれる油脂100グラム中2グラムを超えてはならないとする規則があります。

故意により、違反により健康に悪影響やリスクの増加をもたらすと、最高2年の禁固刑という罰則が定められています。

そのため、油脂100グラム中2グラムを超えるトランス脂肪酸を含んでいた製品の割合は、デンマーク国内には、ほとんど存在しません。

EUでは乳幼児用の調整乳のトランス脂肪酸の量は、『総脂質の3%を超えてはいけない』という規制がありますが、それ以外は各国の規制に任せています。

スイスでは、世界でデンマークに次いで2番目に、トランス脂肪酸の含有量の規制が行われました。

食用植物油脂100グラム中のトランス脂肪酸の量は、2グラムを超えてはいけないとされています。

トランス脂肪酸の規制とアメリカ大陸

アメリカの隣国、アメリカ大陸の北に位置するカナダは、世界で最初に包装された食品に、栄養表示の一つとして「トランス脂肪酸」の表示を義務づけた国です。

2018年9月からは、部分水素添加油脂の食品の使用が禁止されます。

カナダでの規制は、アメリカとほぼ同じで、部分水素添加油脂を『水素が添加されており、ヨウ素価が4を超える油脂』としています。

カナダ保健省が率先して、トランス脂肪酸の規制に取り組んでいるのです。

健康大国と呼ばれるカナダは、高血圧患者数が少なく、世界196ヵ国中で最も少ないとされています。

しかし、肥満者数は多く、人口の60%以上がBMI値25を超える肥満です。

さらに、BMI値30を超える人が、25%近くいます。

一方、肥満者数が25%を下回る日本では脂質が原因ではなく、塩分の摂りすぎが原因の高血圧患者が多いため、評価は下位に位置します。

日本では、成人の40%を超える人が、高血圧といわれているのです。

トランス脂肪酸の規制をしない日本

日本ではトランス脂肪酸の規制の必要性がないとされていますが、それは現在の平均値からの結論です。

日本は他国とは比較にならないほどの、多国籍の食があふれています。

従来の和食を中心とした食生活を送っている人は天然由来のトランス脂肪酸を摂ることはあっても、摂りすぎになることはありません。

白飯・味噌汁・漬物・和え物・焼き魚・煮豆では、魚油に含まれる僅かなトランス脂肪酸を摂取するくらいです。

煮物に含まれている鶏肉の脂身、玉子焼きに使うサラダ油、しゃぶしゃぶでは肉の脂を抜いて食べる習慣があります。

トランス脂肪酸が問題になるような量を摂取するどころか、脂質が不足する人もいるくらいです。

特に高齢者は、脂質の不足が骨粗鬆症や筋肉の衰えに繋がり、骨折して歩けなくなり、寝たきりになってしまうこともあります。

反面、若い人たちの間ではパン食・シリアルを朝食にし、肉や乳製品を好み、ジャンクフードやピザを食べるアメリカ型の食習慣をする人が増えています。

そのため、トランス脂肪酸の摂取量の平均値が、年齢によってばらつきがあるのです。

肉や揚げ物、スナック菓子が好きな人は、日本人であっても、自主的にトランス脂肪酸による心疾患を引き起こすことになります。

トランス脂肪酸に対する日本での取り組み

日本では、農林水産省がトランス脂肪酸の規制をしないことを発表しています。

しかし、企業ではすでに、トランス脂肪酸の量を減らす取り組みを行っているからです。

市販されてい多くのマーガリンでは、すでに10グラム中、わずか0.1グラム以下になっています。

これは世界の基準を下回る数値です。

日本は元々、食品添加物や賞味期限に対する規制が、とても厳しい国だからといえるからでしょう。

それを念頭において、トランス脂肪酸問題を考えてみてください。

 - 食文化・食生活