夜ご飯を食べないほうが健康に良いのか、また、そのほうが痩せるのか。
こんなお話を、みなさんは聞いたことはありませんか?
今回は、夜ご飯を抜くことについての利点や、注意点などについてです。
食生活は、どうあるのが望ましいのかをお話していきます。
夜にご飯を食べる時間は?
まず、重要なことは、夜に食事を食べるか食べないかということよりも、その夜ご飯を食べる時間についてです。
一般的には、20時以降は食事を食べないほうが良いとも言われていますが、なぜなのでしょうか?
詳しく、根拠を説明していきます。
人間の身体には活動のサイクルがあり、朝は排泄、昼は消費、夜は吸収というリズムに、基本的に則っています。
このサイクル・リズムを当てはめると、夜20時以降は「吸収」の時間ということになります。
さらに朝4時までの8時間が、吸収のサイクルです。
吸収の時間である20時以降は、翌日の活動のために摂取した食物から、身体が効率的にエネルギーを吸収するための時間であるとも言えます。
身体が吸収のサイクルに入っているので、20時以降に摂取した栄養分・カロリーなどは、しっかりと身体に蓄えられてしまうのですね。
健康のためには、やはり20時以降は、あまり食物を食べないほうが良さそうですね。
夜に何も食べないほうが良いケース
また、時間に関わらず、夜ご飯を食べないことが良いケースというものもあります。
そのケースというのは、昼間に多く食べ過ぎてしまったときです。
昼間に食べ過ぎた場合、消化器官は消化・吸収の働きによって、想像以上に大きな負担がかかっている可能性が、大いにあります。
食べ過ぎで、とめどなく消化が必要な状態ですと、胃腸をはじめとする消化器官に負担がかかってしまうのです。
その副作用として、眠気、朝の目覚めが悪かったりということが起こります。
腸は、第二の脳ともいう説があります。
消化器系の重要性というのは想像以上で、胃腸などの消化器官は、健康状態と脳の活動にもつながってくるものなのです。
消化器系は、免疫系・神経系が発達している内臓の器官でもあり、唯一、脳からの指令を受けなくても自立的に働ける臓器でもあります。
言い換えれば、自立的な動きができるほどにも神経が密集している箇所でもあるということで、非常に繊細かつ重要な器官です。
消化器官の負担が大きくなると、脳の働きも鈍くなり、眠くなったり、集中できなかったりと日頃の生活内容にも多大な影響が出てきてしまうのです。
健康維持のためには、昼食や夕食の量や内容を考慮し、消化器系を大切にしましょう。
夜に食べないようにすべき食品
夜ということだけに限りませんが、やはりジャンクフードは、あまり食べないことをおすすめします。
ジャンクフードだけでなく、人工添加物の入っている食品は、できることなら摂取しないほうが良いでしょう。
全ての添加物を避けるのは、現在の食品事情では不可能ですが、食べないに越したことはありません。
ジャンクフード系が美味しく感じるのも事実なので、うまくバランスをとっていきましょう。
ジャンクフードが悪者になってしまった感じですが、実はもっと身近に夜に食べない、もしくは食べる量を考慮したい食物もあります。
それは「糖質」です。
糖質を含む食べものは甘いモノ・米などの炭水化物などがメインですね。
炭水化物も食物繊維を除いてみると、そのほとんどが糖分ということです。
糖質の取り過ぎ問題について、少し説明します。
糖尿病の遠因・血糖値の急激な上昇・血糖値の上昇と下降によって生じる空腹感などです。
しかし糖質は、人間の活動にとってのガソリンみたいなものです。
完全に断つことは危険ですが、夜に関しては、控えめにしたほうが、健康的にも良いですね。
食事回数制限で健康的にダイエット
夜ご飯を含めて、食事の回数や量を調節して減らすことは、健康とダイエットに、とても効果的です。
食事の回数・量を上手に調節して減らすことで、そのぶん消化器系の内臓への負担も抑えられます。
また、カロリー制限もできるので、そのぶんの消化負担も減り内臓寿命が伸びて、ある程度のアンチエイジングができるとも言われています。
当然、カロリーが制限されれば、ダイエットにも効果的です。
食事を食べないということよりも、徐々に減らしていくという感じであれば、あまり無理せず、健康的にダイエットができるでしょう。
小腹が空いたときには食事の代わりに、野菜のスムージーやヨーグルト・青汁などで置き換えをすると、さらに健康的ですね。
極端に食事内容を変えるよりは、徐々に実行していくことが健康に害が生じないので、上手くバランスをとりましょう。
夕食を食べないことが健康に良くないパターン
夜に夕食を食べないことでのダイエットは体重の減少が早く、結果に大きく出てきやすいのですが、注意が必要です。
その注意点・理由について、お話していきます。
極端な食事制限は、身体に必要な栄養素の摂取も、制限されてしまいます。
そうなると、身体が飢餓状態と認識してしまい、かえって体重が減らなくなってしまいます。
必要な栄養素が身体に入らないと、身体は自己防衛状態になり、代謝を鈍らせ、最低限の生命活動維持をするような状態に陥ってしまうのです。
こうなってしまうと、食事制限をしても体重が全然減らないという状態、いわゆる停滞期というものに入ってきます。
さらに悪いことに、この飢餓状態が続いた後に急に食べものを食べると、身体は「飢餓状態から抜けた、次の飢餓に備えなくては」という反応をしてしまいます。
その結果、次の飢餓状態からの防衛のために、脂肪をつきやすくしてしまう状態になります。
これが、リバウンドにもなるのです。
当然、健康にも悪影響があるので、極端な「食べない」ダイエットはしないようにしましょう。
夕食を食べないで健康を害す理由
夕食抜きダイエットでの注意点・理由を続けます。
それは、タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルなど、人間の身体を構成するのに必要な栄養素が不足してしまうことです。
朝食も昼食も、しっかりと食べているのに体調が優れないという場合は、これらの栄養素が不足している可能性があります。
タンパク質は、毛髪・爪・筋肉・皮膚など、身体そのものを構成するなど、とても必要な栄養素です。
このタンパク質が不足してしまうと、脂肪燃焼のための代謝機能さえも低下してしまいます。
夕食抜き前の食生活では、割と夕食に、タンパク質が多い食事をしていたのではないでしょうか。
また、ビタミン・ミネラルも身体に必要な栄養素です。
夜に夕食を食べないで健康的にダイエットするのは、今まで以上に、摂取する食品への注意が必要です。
夕食を食べないぶんの栄養素を、朝食・昼食で補えるような食事内容を考えましょう。
まとめ・食事はバランス良く
普段、朝・昼・晩と3食食べている人が、ダイエットや健康目的で夜に食べない生活に移行するのは、注意が必要です。
最初が肝心で、極端な食事内容・回数・量の制限をしてしまうと、様々な部分で身体への影響が大きくでてきます。
何事もできる範囲で、徐々に進めていくようにしていきましょう。
健康を意識して、食生活の変化を試みたのに、そのせいで健康を害したら本末転倒です。
上手くバランスを取りつつ、食生活を見直していきましょう。