ふんわり美味しい蒸しパンは朝食や子どものおやつにぴったりですよね。
でも、軽い食感とは裏腹に実はカロリーが高いのは知ってますか?
蒸しパンのカロリーの高さを知ってから怖くて食べられない…という人もいるほどです。
なぜ蒸しパンはカロリーが高いのか?
ダイエット中でもOKのヘルシーに作る方法はないのか?
今回はとことん調べてみました。
意外と高い!?蒸しパンのカロリー
お店のパンコーナーには色々な種類の蒸しパンが並んでいます。
ふんわり&しっとりした食感で、子どもや女性でもペロっと食べられてしまう蒸しパンはロングセラー商品も多い人気者です。
シンプルなたまご蒸しパンからコクのある黒糖風味、定番のチーズ蒸しパン、チョコレートや抹茶味など目移りしてしまいます。
そんな蒸しパンは食感も軽く蒸しているからヘルシーだと思われがちですが、実はパンの中でもカロリーが高めの分類なのです。
あんこやクリームが入っているわけでもなく、油で揚げているわけでもないのにどうしてカロリーが高いのか不思議に思われるかもしれません。
その蒸しパンのカロリーが高い理由については後ほど詳しく説明します。
市販の蒸しパンは大きさも種類も様々なので一概には言えませんが、1個あたり250~450kcalくらいとされています。
その他のパンのおおよそのカロリーは以下の通りです。
・食パン1枚(6枚切り) 約150kcal
・あんパン・クリームパン 約300kcal
・カレーパン・デニッシュ生地のパン 約350kcal
・メロンパン 約400kcal
フワフワ食感でどちらかというとお腹に溜まりにくい蒸しパンですが、その軽さに反比例してカロリーが高いのがお分かりいただけると思います。
パン以外でいうとお茶碗に大盛の白米、生姜焼き1人前、牛ヒレステーキ、たぬきうどん、チョコレートケーキなどと同じくらいのカロリーがあります。
蒸しパンとステーキが同じ…現実を知ると食べるのを少し躊躇ってしまいますね。
美味しいけれど少し気を付けたい蒸しパンのカロリーの真実でした。
なぜ蒸しパンのカロリーは高いのか?
シンプルな蒸しパンの基本材料は「小麦粉・ベーキングパウダー(重曹)・砂糖・水(牛乳)」と特にカロリーが高いものは入りません。
風味づけに卵やチーズ、レーズンや小豆などのトッピングを加えることもありますが、高カロリーの理由は別にあります。
市販の蒸しパンのカロリーが予想外に高い理由は「しっとり感」にありました。
お店で売られている蒸しパンは時間が経ってもしっとり感を損なわないように、砂糖が多く含まれていたり油脂類を使用しているものがほとんどです。
砂糖には甘みをつける以外に水分を保つ働き(保水性)があります。
そのため砂糖が多い配合の蒸しパンはパサつきにくくしっとり美味しいと感じるのです。
また植物油やバター、生クリームなどの油脂類も蒸しパンのしっとり感に大きく関わってきます。
蒸しパンを手作りしたことがある人は分かると思いますが、ノンオイルのレシピだと作りたてはフワフワでも冷めるとパサパサ固くなることが多いです。
それを解消するために市販の蒸しパンには油脂分が加えられています。
砂糖も油脂類も多くなればなるほどカロリーは増えていきます。
市販の蒸しパンはヘルシーさよりも美味しさを追求して作られているので、カロリーが高くなるのはある意味仕方がないと言えます。
人は誰でも美味しいものを食べたいと考えますが、美味しいものは大体カロリーが高いものです。
なぜなら人間は「甘味・油分=エネルギー源」として認識し美味しいと感じるように本能として組み込まれているからです。
だからと言って好きなものを好きなだけ食べていては健康を害してしまうので、何事もバランスが大切になります。
蒸しパンは食べたいけれどカロリーが気になる…という人は次の3つの裏技を使って手作りしてみましょう!
蒸しパンのカロリーを下げる裏技①野菜・果物の甘みを活かす
市販の蒸しパンのほとんどは砂糖で甘みをつけています。
一口に砂糖と言っても上白糖、グラニュー糖、黒糖など種類はさまざまですが、そのカロリーは100gあたり約380kcalとほぼ同じです。
先ほど説明したように砂糖には甘みをつける目的以外にしっとり感を保つ役目があるため、市販の蒸しパンは砂糖の割合が高いのです。
でも蒸しパンを手作りする時には好みの甘さになるよう砂糖の量を調整できるので、それだけで多少はカロリーを抑えることができるでしょう。
しかしヘルシーさを追求し砂糖を減らし過ぎると物足りなくなるかもしれません。
そこでオススメなのが野菜や果物で甘みを補う方法です。
野菜や果物を使うと砂糖の量を減らしカロリーを抑えられる他にも栄養価が高まる嬉しいメリットもあります。
野菜で特にオススメなのがかぼちゃ、人参、サツマイモなどの甘みの強いものです。
かぼちゃや人参はペースト状にして生地に加えると色もきれいに仕上がります。
サツマイモは角切りにして混ぜ込むと食感のアクセントになり食べごたえもアップします。
果物ならバナナ、いちご、オレンジ、レーズンなどが使えるでしょう。
バナナといちごは潰して生地に混ぜる、レーズンはトッピングとしてのせると生地自体の甘みが少なくても美味しく仕上がります。
オレンジは100%ジュースを水分として使うと一味違った爽やかな蒸しパンができ上がります。
野菜や果物を使った蒸しパンは特に子どものおやつにオススメです!
蒸しパンのカロリーを下げる裏技②栄養価の高いおからを使う
蒸しパンの材料として主に使われるのは薄力粉ですが、それをヘルシーな材料に置き換えると全体のカロリーを下げることができます。
代用できる粉類としては全粒粉やふすま粉、きな粉など様々ありますが、中でもオススメなのが「おから」です。
カロリーだけで比較すると薄力粉100gあたり368kcalなのに対し、おからは111kcalと半分以下です。
レシピの薄力粉の一部をおからに換えるだけでもカロリーを抑えられるのが分かります。
おからとは豆腐を作る時に出る大豆の搾りかすで、カロリーが低いだけでなく栄養価が高いので体にもよくダイエットの強い味方です。
おからには良質なたんぱく質と食物繊維が特に豊富で、カリウムやカルシウムなどのミネラルも多く含んでいる優秀な食材です。
食物繊維は腸内環境を改善し便秘を解消する効果が期待できるでしょう。
でもおからが体にいいのは分かっていても、モソモソした食感や独特の匂いが苦手…という人もいるかもしれませんがご心配なく!
まずは食感ですが、今はおからを乾燥させ細かくした「おからパウダー」というのがお店で売られています。
かなり細かな粉末状なので食感も気にならず、蒸しパン以外のスイーツにも使うことができると人気です。
また匂いが苦手な人はバニラエッセンスを少量加えたり、ココアや黒糖風味の蒸しパンにすると気にならないでしょう。
これは生のおからでもパウダータイプで作る時でも使えるアイディアです。
おからはカロリーが低いだけでなく腹持ちも抜群なので、朝食にぴったりの蒸しパンになりますよ。
蒸しパンのカロリーを下げる裏技③ノンオイルにする
蒸しパンのカロリーがなぜ高いのか?という項目でも説明した通り、市販の蒸しパンのほとんどは植物油やバターなどが入っています。
油分を加える目的は時間が経ってもしっとり感を持続させるためで、お店で売るパンには必要不可欠と言えます。
本やインターネットなどの蒸しパンのレシピを見てみると、小麦粉に対して10%程度の油を入れているものが多いようです。
もちろん手作り蒸しパンの場合もサラダ油などを入れたほうがしっとりと仕上がりますが、蒸したて・出来立てを食べるのであれば必ずしも入れなくてはいけないものではありません。
サラダ油は大さじ1(約12g)で111kcalもあります。
いつものレシピをノンオイルにするだけでどれだけカロリーを抑えられるのかは一目瞭然ですね。
ただし油分を入れないとパサついて美味しくないと感じる人もいるかもしれないので、改善策も合わせて見てみましょう。
まず1つ目の対策ですが、ヨーグルトを少量加えるとフワフワ&モチモチの食感になります。
加える量によりますがほのかな酸味が残るので、レーズンなどドライフルーツのトッピングと相性ピッタリです。
2つ目は砂糖をハチミツに代えることです。
ハチミツは砂糖よりも保水性が高いため、生地をよりしっとりさせる効果が期待できます。
さらに砂糖よりもハチミツの方がカロリーが低く甘さも感じやすいため、置きかえる場合1/3ほどの量で済み、しっとりするだけでなくカロリーも抑えられるという嬉しいメリットもあります。
蒸しパンは作ってすぐに食べるという人はぜひノンオイルのレシピ&改善策も試してみてくださいね。
より健康的な蒸しパンを目指すには?
砂糖を減らしたりノンオイルにしたり、蒸しパンのカロリーを低くする方法を説明しましたが、やり過ぎて美味しくない…なんてことになっては元も子もありません。
せっかく作って食べるなら美味しいものがいいに決まってます。
そこでカロリーを低くするという視点から少し離れて、より健康的な蒸しパンにする方法はないのか考えてみましょう。
基本の蒸しパンは小麦粉、砂糖、水、ベーキングパウダーが主な材料ですが、それぞれを見直すことで体に優しい蒸しパンを作ることができます。
例えば小麦粉ですがお菓子作りでお馴染みの真っ白な薄力粉ではなく、皮や胚芽も一緒に挽いた「全粒粉」を使ってみるのはいかがですか?
全粒粉は独特のザクザクとした食感と素朴で香ばしい味わい、食物繊維や鉄分・ミネラルなどの栄養価が高いのが特徴です。
全粒粉で作られたクッキーやパンなども人気があります。
ふんわりした中に香ばしさが加わり一味違った蒸しパンになるでしょう。
小麦粉以外に吟味したいものと言えばやはり砂糖です。
最も一般的な上白糖、グラニュー糖、てんさい糖、黒糖など砂糖の種類は実に多くあります。
中でもオススメしたい砂糖は黒糖やてんさい糖など精製度が低い茶色っぽい砂糖です。
精製度が低い=ミネラル分が残っている証拠で単に甘いだけでなくコクがあるので、砂糖を減らしても風味豊かな蒸しパンになります。
同様にハチミツやメープルシロップも独特の風味がありカロリーが低めな上、美容効果もあると言われているので試してみるといいでしょう。
最近はダイエットしている人向けにカロリーがカットされた人工甘味料なども手に入りやすくなっていますので、上手に取り入れてみてくださいね。
蒸しパンは簡単&アレンジの自在さが魅力
材料を混ぜるだけで作れてしまう手軽さとアレンジの幅の広さが魅力の「蒸しパン」。
カロリーの高さは少し気になるけれど、手作りなら工夫次第でヘルシーに変身します!
色々作ってお気に入りを見つけてみてくださいね。